毎日が観光

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トロイカ

2005年09月08日 13時51分34秒 | らくがき
 みなさんは、「トロイカ」という音楽をご存じでしょうか?
 「雪の白樺並木/夕陽が映える/走れトロイカ朗らかに/鈴の音高く」
 知ってますよね。どことなく、ちょいと哀愁を帯びたメロディと歌詞が凍てつくロシアの大地を思い起こさせます。
 でも、この歌詞、敗戦後の暗い日本に明るく健康的な歌を広めたい、と願い、楽団カチューシャが前からあった訳詞の内容を変え、歌ったものなのです。つまり、原詩とはまったく関係のない内容。
 で、原詩はどんなものか、というと、
 「走るトロイカ一つ/雪のヴォルガに沿い/はやる馬の手綱とる/馭者の歌悲し」
 うん、最初はなんとなく似てる。でも、2番からちょっと変わってきます。
 「何を嘆く若者/尋ねる年寄り/なぜお前は悲しむ/悩みはいずこに」
 歌の内容は若者の悩みに移ります。
 「去年のことだよおやじ/好きになったのは/そこへ地主の奴めが/横槍を入れた」
 要するに去年好きな女の子ができたのだが、地主が横やりを入れてきた、と。
 「クリスマスも近いが/あの娘は嫁に行く/金につられて行くなら/ろくな目にあわぬ」
 これでは金色夜叉である。熱海の海岸散歩する、貫一お宮の二人連れ、である。
 「鞭もつ手で涙を/馭者はおしかくし/これでは世も末だと/悲しくつぶやく」

 是非、合唱コンクールなどで、いたいけな少年少女が声を合わせてこれを歌うところを見てみたいものである(もっとも、合唱の定番「チコタン」だって、結構悲しい歌だが)。
 (日本語訳は「東大音感合唱研究会」)
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