新国立劇場も、いよいよシーズン開幕。その最初を飾るのがヴァーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」。そして今日がその初日。新国立劇場は芸術監督がドイツ人の上、今日見かけた芸術参与の若杉弘さんもケルンで指揮をなさってた方。さらには、初日につきものの大使館関係の人々。ロビーにはドイツ語が飛び交ってました。
今日は、生まれて初めて生でオペラを見る10歳の息子を持参。休憩を入れて6時間のこのオペラを彼がどんな風に楽しむのかも、ぼくの興味の一つ。
前奏曲からいい出だし。日本のオーケストラって、こんなに水準高かったんだ。緊張感あふれながら、流暢に流れていく。薄膜に描かれた中世都市の絵画もいい。舞台に光が入ると薄膜を通して舞台が浮かび上がる。演出もすばらしい。
するするっと薄膜があがり、舞台の全貌が見えてくると、そこにはシンプルながら中世の町並みをうまくデザインしたいくつかの壁で構成された装置が目に入る。
2階建ての舞台もゼッフィレッリのような豪華版ではなく、シンプルなものだけれど、2階まで合わせて総勢100名ぐらいの人間がいっぺんに舞台にあがるシーンなど圧巻。
全編を通して楽しめたし、歌手、オーケストラともに水準の高い演奏でした。
3幕でのザックスの部屋にかかっていた肖像画がヴァーグナーと実在のハンス・ザックスのものだったり、細かな演出も興味深かいものがありました、とさ。