「捨て山」って言うな!
私は「捨て山」という言葉をこのドラマで初めて耳にしたが、「警察が事件・事故・自殺などとして処理し、捜査を諦めた事件」らしいが、「捨てる」という言葉を使用していることから、立件できない(容疑者として逮捕できない)刑事にとって価値のない事件という意味が含まれているらしい。
主に事故や自殺を指すと考えられるが、事件の関係者にとって、価値のない事件と思われることは酷いことである。
このドラマの見所として、警察も気づかなかった事件の手がかりを、特殊能力を持つチョコザイ(中居正広)が、感知・分析・推理し、彼の発するキーワードを元に、沢刑事(北村一輝)その部下の蛯名舞子(栗山千明)のコンビが事件を解明していくという独特の展開にあるらしい。
単なる謎解きではなく、このヒロインが、母の死に何らかの傷や疑問を持っているらしく、信念を持って一課の刑事たちが「捨て山」とした事件を掘り起こしていくことから、敢えて「捨て山」という表現を使っているのかもしれない。
第1話では、事故として処理されかけた事件を掘り返したが、その結果自殺の疑いが出てきて、被害者家族が生命保険を得られない可能性が出てくる。
この時、一課の野崎刑事(千原せいじ)が舞子に言った言葉が
「これは見事な捨て山だ。捨て山。警察が捜査をやめた現場。
広告塔で謹慎中の分際で捨て山を掘り起こすな。
お前の見つけた信管から微量だが血液反応が出た。
その血液が、もし被害者のものなら爆発物を作ったのも被害者ってことになる。
だとしたら自殺という結論が出る。
そうなれば労災は出ない。損害賠償も請求されるかもしれない。
あの奥さん自殺するかもしれないぞ。
お前のしていることは、ただの捨て山のハイエナだ」
で、一見一理ありそうな理屈である。実際に当面したら、真相究明を躊躇してしまうかもしれない。
そういう心の葛藤が、このドラマの裏のテーマとも考えられる。
さて、今回もこのテーマが問題にされる。
夫(矢嶋俊作)に浮気をされ、信じていた息子(浅利陽介)までその夫の愛人・小嶋裕子(高橋愛)に取られ、そのあげく息子が夫を殺してしまった啓子(高橋ひとみ)。
「私・・・夫が外で何してようと、そんなの、どうでもよかった!
だって、私には拓海がいるもの。
なのに、息子が息子じゃなくなって、夫と同じ、ただの男になって・・・
そしたら・・・誰が私を愛してくれるの?!」
捜査によって、啓子にとっては残酷な真相が明らかになる。
捨て山を拾ったせいで、不幸になった人がいる…
舞子「それでも犯人がいるなら捕まえるべきです」
う~ん、少しピントがずれている。
虚構の上の幸せなんて、いつかは崩れてしまう。
それに、この息子。愛人を脅して自分のものにしようとする。しかも、父を妬み嫉み、その財産を自分のモノにするために計画的に殺人するようなとんでもない愚かさ。父子そろって愚か者。
そんな奴を、逮捕せずに、何が刑事だ、警察だあ~
この脚本、おかしいんじゃない?
さらに、「海の掃除屋」ヨコエビの影響で、死亡推定時刻がずれてしまったという真相。
これって、偶然?
わざわざ時刻指定の宅配を頼んだことから、アリバイトリックのようだ。息子も「自信があったんだけど」と漏らしていた。
しかし、ヨコエビによる死亡推定時刻ずれとか、そのヨコエビが有明湾で大量発生ということを、この息子が知っているというのはあり得ないように思う。
チョコザイの奇行に振り回され、聞きとりにくいキーワード、『シンクロナイズド刑事』のお遊びと、私にとってはストレスが溜まるだけ。
私は潔癖症ではないけれど、書類にケチャップをベタベタ付けられるのは耐えられない。
もともとレビューするつもりはなかったのですが、あまりの出来に、書いてしまいました。それとは逆に、見続けるつもりでしたが、あと一回で離脱の恐れも強くなってきました。
【ストーリー】(番組サイトより)
身元不明のチョコザイ(中居正広)を生活安全課に保護してもらうこととなり、病院の検査に立ち会う沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)。するとそこへ、「医大生としてチョコザイが気になる」と舞子の弟・昇(玉森裕太)がやって来た。
検査の結果、IQは驚くほど高いが、得意な事と苦手な事の差が激しく、発達障がいの可能性があると判明。また、療育【障がいをもつ人に対する治療教育】を受けていた可能性があり、その施設を探せばチョコザイの素性が特定できるかもしれないという。
そんな時、有明港に頭部に不審な陥没痕がある水死体が上がったと、玉倉(三好博道)が病院に駆け込んで来た。死亡したのは広告代理店社長・弓削勝則(矢嶋俊作)。
鑑識の唯(光宗薫)の報告によると、「死因は溺死の可能性が高い」とのこと。現場は釣りの穴場で、崖の上に道具が転がっていたことから、趣味の釣りをするため崖に上がったが足を踏み外して転落したのではないかと推測された。野崎(千原せいじ)は、明らかに事故であり「捨て山」だと言うが、舞子は腑に落ちない。
妻の啓子(高橋ひとみ)と息子の拓海(浅利陽介)から事情を聞くも、勝則からは「四日間の出張に行く」と聞かされただけで、仕事のことは何も分からないと言う。しかし、その後の捜査で、会社の社員から「妻に内緒でプライベート休暇を取っていた」という証言が出て…。
ある日、自宅で勝則の遺体写真と遺品の鑑識写真を見ていた舞子に、チョコザイが「Fracture、落ちたの、どっち」と呟いた。チョコザイは、何かのヒントを出してくれているのか?!
また、捜査が進むにつれて、ネイリスト・小嶋裕子(高橋愛)という女性の存在が浮上し…。
私は「捨て山」という言葉をこのドラマで初めて耳にしたが、「警察が事件・事故・自殺などとして処理し、捜査を諦めた事件」らしいが、「捨てる」という言葉を使用していることから、立件できない(容疑者として逮捕できない)刑事にとって価値のない事件という意味が含まれているらしい。
主に事故や自殺を指すと考えられるが、事件の関係者にとって、価値のない事件と思われることは酷いことである。
このドラマの見所として、警察も気づかなかった事件の手がかりを、特殊能力を持つチョコザイ(中居正広)が、感知・分析・推理し、彼の発するキーワードを元に、沢刑事(北村一輝)その部下の蛯名舞子(栗山千明)のコンビが事件を解明していくという独特の展開にあるらしい。
単なる謎解きではなく、このヒロインが、母の死に何らかの傷や疑問を持っているらしく、信念を持って一課の刑事たちが「捨て山」とした事件を掘り起こしていくことから、敢えて「捨て山」という表現を使っているのかもしれない。
第1話では、事故として処理されかけた事件を掘り返したが、その結果自殺の疑いが出てきて、被害者家族が生命保険を得られない可能性が出てくる。
この時、一課の野崎刑事(千原せいじ)が舞子に言った言葉が
「これは見事な捨て山だ。捨て山。警察が捜査をやめた現場。
広告塔で謹慎中の分際で捨て山を掘り起こすな。
お前の見つけた信管から微量だが血液反応が出た。
その血液が、もし被害者のものなら爆発物を作ったのも被害者ってことになる。
だとしたら自殺という結論が出る。
そうなれば労災は出ない。損害賠償も請求されるかもしれない。
あの奥さん自殺するかもしれないぞ。
お前のしていることは、ただの捨て山のハイエナだ」
で、一見一理ありそうな理屈である。実際に当面したら、真相究明を躊躇してしまうかもしれない。
そういう心の葛藤が、このドラマの裏のテーマとも考えられる。
さて、今回もこのテーマが問題にされる。
夫(矢嶋俊作)に浮気をされ、信じていた息子(浅利陽介)までその夫の愛人・小嶋裕子(高橋愛)に取られ、そのあげく息子が夫を殺してしまった啓子(高橋ひとみ)。
「私・・・夫が外で何してようと、そんなの、どうでもよかった!
だって、私には拓海がいるもの。
なのに、息子が息子じゃなくなって、夫と同じ、ただの男になって・・・
そしたら・・・誰が私を愛してくれるの?!」
捜査によって、啓子にとっては残酷な真相が明らかになる。
捨て山を拾ったせいで、不幸になった人がいる…
舞子「それでも犯人がいるなら捕まえるべきです」
う~ん、少しピントがずれている。
虚構の上の幸せなんて、いつかは崩れてしまう。
それに、この息子。愛人を脅して自分のものにしようとする。しかも、父を妬み嫉み、その財産を自分のモノにするために計画的に殺人するようなとんでもない愚かさ。父子そろって愚か者。
そんな奴を、逮捕せずに、何が刑事だ、警察だあ~
この脚本、おかしいんじゃない?
さらに、「海の掃除屋」ヨコエビの影響で、死亡推定時刻がずれてしまったという真相。
これって、偶然?
わざわざ時刻指定の宅配を頼んだことから、アリバイトリックのようだ。息子も「自信があったんだけど」と漏らしていた。
しかし、ヨコエビによる死亡推定時刻ずれとか、そのヨコエビが有明湾で大量発生ということを、この息子が知っているというのはあり得ないように思う。
チョコザイの奇行に振り回され、聞きとりにくいキーワード、『シンクロナイズド刑事』のお遊びと、私にとってはストレスが溜まるだけ。
私は潔癖症ではないけれど、書類にケチャップをベタベタ付けられるのは耐えられない。
もともとレビューするつもりはなかったのですが、あまりの出来に、書いてしまいました。それとは逆に、見続けるつもりでしたが、あと一回で離脱の恐れも強くなってきました。
【ストーリー】(番組サイトより)
身元不明のチョコザイ(中居正広)を生活安全課に保護してもらうこととなり、病院の検査に立ち会う沢(北村一輝)と舞子(栗山千明)。するとそこへ、「医大生としてチョコザイが気になる」と舞子の弟・昇(玉森裕太)がやって来た。
検査の結果、IQは驚くほど高いが、得意な事と苦手な事の差が激しく、発達障がいの可能性があると判明。また、療育【障がいをもつ人に対する治療教育】を受けていた可能性があり、その施設を探せばチョコザイの素性が特定できるかもしれないという。
そんな時、有明港に頭部に不審な陥没痕がある水死体が上がったと、玉倉(三好博道)が病院に駆け込んで来た。死亡したのは広告代理店社長・弓削勝則(矢嶋俊作)。
鑑識の唯(光宗薫)の報告によると、「死因は溺死の可能性が高い」とのこと。現場は釣りの穴場で、崖の上に道具が転がっていたことから、趣味の釣りをするため崖に上がったが足を踏み外して転落したのではないかと推測された。野崎(千原せいじ)は、明らかに事故であり「捨て山」だと言うが、舞子は腑に落ちない。
妻の啓子(高橋ひとみ)と息子の拓海(浅利陽介)から事情を聞くも、勝則からは「四日間の出張に行く」と聞かされただけで、仕事のことは何も分からないと言う。しかし、その後の捜査で、会社の社員から「妻に内緒でプライベート休暇を取っていた」という証言が出て…。
ある日、自宅で勝則の遺体写真と遺品の鑑識写真を見ていた舞子に、チョコザイが「Fracture、落ちたの、どっち」と呟いた。チョコザイは、何かのヒントを出してくれているのか?!
また、捜査が進むにつれて、ネイリスト・小嶋裕子(高橋愛)という女性の存在が浮上し…。
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