英の放電日記

将棋、スポーツ、テレビ等、日々感じること。発信というより放電に近い戯言。

スペシャリスト 第3話

2016-02-02 13:07:25 | ドラマ・映画
 捻りのあるストーリーで面白かったけれど、捻り過ぎという気もする。

 倉庫のもう一つの出入り口には鍵がかけておらず、手錠のカギも手の届く範囲、さらに、爆弾もフェイクなど、“監禁”や“傷害(未遂)”や“爆発物取締罰則”に該当せず、『過去に真里亜(夏菜)の父にそそのかされて製造した爆弾による傷害致死の時効を成立させる』ため、わざと宅間らに取り調べを受け公安から逃れるのが丹羽奈津美(鶴田真由)の目的だった……
 実は、これもフェイクで、真里亜の父の死は、奈津美が爆弾を爆発するよう誘導させたのが真相だったという「事故死→復讐→事故→殺人」という二転三転のストーリーだったが、捻り過ぎたため、奈津美の行動に不合理な点が生じてしまった。

 自分を人生の裏街道に引きずり込んだ我妻公昭(羽場裕一)とその娘の真里亜への復讐が奈津美の心の根底にあり、フェイクの爆弾で真里亜を恐怖に陥れた。
 それを誘発したのは、映り込みによって自分の姿がネットに流出し、公安に目を付けられたことである。実は、真里亜への復讐は、目的でなく手段(ついで)であった。
 で、真の目的は、「宅間らに、“我妻公昭の死は偶発的な事故(奈津美の爆発物製造による致死)”ということを印象付け、真の罪状から逃れる”ことであった。
 しかし、そうだとすると、
・公昭が真里亜に残したメッセージ(奈津美の殺人の証拠)を処分しなかったのは、大きな失策
・そもそも、メッセージ中に殺人の証拠となる言葉を発することがおかしい

事故(爆発物製造)の時効成立で決着をつけたかったというのは分かるが、今回の奈津美の行為は“やぶへび(藪をつついて蛇を出す)”だったのではないだろうか。時効成立の筋書きで留めておいた方が良かったように思う。
 
 それにしても、この奈津美という女性、もともとは単なる工学部の学生だったのだが、今回、まるで有能な諜報部員のような手際の良さ、用意周到さだった。


【ストーリー】番組サイトより
 とある倉庫に閉じ込められた我妻真里亜(夏菜)。真里亜の前にはふたつのアタッシェケースとカメラ付きのノートパソコンが置かれていた。
 ふたつのアタッシェケースにはそれぞれ爆弾と、その爆弾の起爆装置を解除させるリモコンが…。ふたつのうち正解の方のアタッシェケースを選べば、爆弾を解除し倉庫の外に出られるが、不正解の方を選べば、その瞬間爆弾が爆発する、という仕掛けになっていた。
 刻一刻とタイムリミットが迫る中、宅間善人(草剛)ら“総合事犯対応係(仮称)”のメンバーたちは倉庫内の映像を見ながら必死に真里亜の救出法を模索していた。

 そもそも事件の発端は、真里亜が過去の事件の調書を整理したファイルで何かを発見し、その後PCである動画を見た後、部屋を飛び出していったことに始まっていた。
 真里亜の慌てた様子を目撃していた宅間は、そのファイルが真里亜の父・我妻公昭(羽場裕一)の死亡事故に関するものだと指摘。さらに、そのファイルに挟まっていた写真に公昭とともに写っていた女性・丹羽奈津美(鶴田真由)が、動画の中にも映っていることを発見。真里亜は、その女性に会いに行ったのではないかと推測する。

 宅間の推理通り、奈津美のもとを訪れていた真里亜だったが、逆に奈津美に拉致され、倉庫に監禁されてしまったのだ!

 公昭の事故当時、真里亜の家庭教師を務めていた奈津美。彼女が当時のことを語る中で、公昭との衝撃的な関係が判明する…!さらに、奈津美が真里亜を監禁した理由も明らかになり…?
 父の死の真相を知った直後、恐怖の爆弾トラップに晒されてしまった真里亜の運命は? そして宅間たちは、この恐ろしい計画を止めることができるのか…?

脚本:戸田山雅司
監督:七剛

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« A級順位戦(2015年度)8回... | トップ | A級順位戦(2015年度)8回... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ドラマ・映画」カテゴリの最新記事