ルイガノ旅日記

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一筆啓上仕候〜ホオジロ

2021年08月02日 | 北九州
夏井ヶ浜はまゆう自生地に響き渡る澄み切った野鳥の声。独特の節まわしが印象的な声の主は、電柱のてっぺんでさえずるホオジロでした。


鳴き声を文字で表すのは難しいですが、Pet Pediaの「ピッピチュ・ピーチュー・ピリチュリチュー」や、野鳥図鑑の「チョッピーチリーチョチーツク」などが近かったような気がします (^-^)ゞ


ホオジロのさえずりに関しては、「一筆啓上仕候(いっぴつけいじょうつかまつりそうろう)」といった聞きなしが有名ですね。時には、「札幌ラーメン味噌ラーメン」と聴こえることもあるそうです。


胸を張り、大きく口を開けてさえずる姿は、とても可愛らしく感じられました。


ホオジロと聞いて思い出すのは「托卵」です。托卵とは、自分では子育てをせず、ほかの鳥の巣に産卵して子育てを任せてしまうこと。カッコウやホトトギスなどは、ホオジロやオオヨシキリ、モズなどの巣に卵を産み落とします。托卵する鳥は、巣の中にある卵を1個抜き取った上で自分の卵を1個産み込むそうですから、その手口は巧妙と言うほかありません。更にその卵は、宿主の世話を一身に受けるために真っ先に孵化して、他の卵を全て外に放り出してしまうそうです。驚くべき野生の営みですね。
ところが、そんな托卵事情も近年は少し変化してきているようです。以前はカッコウから托卵され、自分よりも大きくなったカッコウの子にせっせと餌を運ぶホオジロの姿が見られたそうですが、近ごろはホオジロがカッコウの卵を見分けるようになってきたため、托卵されることは減少しているのだとか……。そうするとカッコウは、托卵先を他の鳥に替えたり、宿主の卵に似せた卵を産むなどして対抗します。お互いに、種の存続をかけた進化の戦いが行われているのですね。
コメント (8)
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