活眼明察日記

物事の道理や本質を見分け、真相を明らかにする眼力を養いたい

トヨタ流儲けの構造

2008-05-22 22:20:27 | Weblog
トヨタ、「カイゼン」に残業代 業務と認定、来月から(朝日新聞) - goo ニュース

「カイゼン」が終業後、長時間行われていたこと疑いようがありません。なにしろ従業員がこれで過労死しているのですから。この問題に無関心であった労働組合もひどいものです。完全な御用組合で、とても労働組合とはいえません。

本来であれば、経営陣に直談判しなければならないのに、この現状を批判する精神さえ持ち合わせていないようです。トヨタは経営者と賃上げ一つできない労働組合が一体となって、工場労働者を締め付けているといえます。

営業利益は08年3月期で、およそ2兆3千億円で過去最高を更新しています。これもひとえに、工場内の正社員をリストラして派遣社員に置き換えたり、「カイゼン」でサービス残業を強いたりと、従業員を低賃金で粗末に扱い、あくどく利益を稼ぐ典型的な企業といえます。

こんかい2時間を越える「カイゼン」活動にも残業代を支払うとしていますが、いま以上に、成果主義を強めることで、色分けすることが予見されます。日本をリードする会社ですが、じつは、従業員を踏み台にしてここ数年、最高益を塗り替えてきています。

かつてない格差社会が生まれた背景には、トヨタも助長に一役買っています。それは好業績にもかかわらず、賃金を抑制し続けていることから、企業としての社会的責任を放棄してしまったからです。

これだけ儲けて、残業代を支払わないというのは、そのあくどさも際立ちます。これが日本のトップ企業ですから嘆かわしい限りです。