Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

共・有時詩論 補遺その12

2011-12-27 20:02:39 | 異形の滓
詩と批評 その1

幾つかあると言われる宇宙の、この誕生して約150億光年の宇宙の、その中のおとめ座超銀河団(局部銀河群)の、 その中の天の川銀河(銀河系)の、その中の太陽系の、 誕生してから約46億年の惑星がこの地球です。

地球が出来てまもなく地殻と海ができ、やがて最初の生命が出現し、約400万年前にアウストラロピテクス(アフリカで生まれた最初の人類)が出現し、約20万~19万年前に ホモ・サピエンス(私たちの祖先)が出現しました。

10代、20代の頃の、精神以前の、肉体以前の、そして感性以前の有り様に、言葉が借用され、宛がわれ、生み出され、思惟が借用され、宛がわれ、生み出され等、肯定と否定と不安と絶望と不快等の坩堝を光速で過ぎった詩篇のフレーズです。

にんげんの黙契の醜怪な貌が

あらゆる風景のうしろがはにゐる

「転位のための十篇」の『黙契』の3連目より「吉本隆明初期詩集」(講談社文芸文庫)


前述した不知の無辺広大に圧倒される思惟の果てに、外を逆説的比喩により表象することは、どのような有意もありませんが表象せざるを得ないと考えます。

些細な一つの事象に言葉を借用して(生み出して)論理的思惟の営為は、言葉を付与しなかった事象が同時に鼎立しています。この認識できない事象に圧倒的な不知を知ります。

目を通して見て、初期の詩篇は抒情が溢れ「固有時の対話」、「転位のための十篇」へと抒情からアジテーション(?)、批評へと転じていると、この先に「マチウ書試論」「擬制の終焉」等に連なっていると考えます。



追 記

「転位のための十篇」の『ちいさな群への挨拶』に有名な「ぼくがたふれたらひとつの直接性がたふれる」のフレーズがありますが、機会があればと考えます。

つづく


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