Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

他愛のない話し

2010-07-27 06:38:23 | 未分類
商い仲間との会話で、「大企業を批判するなら自らその製品を購入せず徹底した不買運動をすべきだ。」が発端となり、彼は「労働と商品と価値(労働価値説)がこの社会の本質」と話しました。

このような話を聞くと、僕の中の鵺が目を覚まします。
「労働を商品としない社会は考えられないの。」

彼は「様々な考えがあるが、社会の本質ではない。」
また、「頭の中に、このことについての教科書がある。」と。

「主義者そのものだね、50年、60年も前に批判された。現在、マルクスの哲学が再構築されつつあるのに。」

このタイプの方々の多くは、弁証法の考え方を是認(崇拝?)していますが、自らの思考方法のペースとしていません。
つまり、「方法序説」の「我思う、ゆえに我あり」の「思う」、「ある」ことについては考えますが、肝心な「我」そのものについては考えません。

頭の中の、もう1冊の教科書を開こうとしません。(もう1冊の教科書に気付いていない?)
このことが主義者の致命的なところであり、権威的、権力的、無内省等を撒き散らします。

次の問である「で、あなたの本質は?」は、答が予想できたので発しませんでした。

聡明な彼の名誉のため、主義者であることを否定したことは書いておきます。



涼感として(10.04.11NHK「ハッブル宇宙望遠鏡宇宙の始まりに挑む」より)

僕自身は「脱構築」の考え方にはある種の狡猾さと不純感を持っており、弁証法における止揚の考え方に軸足があります。


蛇口自壊

2010-07-26 06:50:01 | 未分類
ちょっと一服

愛犬との散歩から帰ってくると、夕食の用意をしていた彼女が、「見て、見て、びっくりした。」と、キッチンへ。

シンクの蛇口が、根元から折れていました。

水を出すと、無残に開いた穴(?)から湧き出てくる水は、なんとも無様でつい笑ってしまいました。
蛇口の折れた断面を見ますと、クロームメッキが傷つき内側まで完全に錆が浸透していました。

さて、どうしたものかちょっと迷いましたが、自分で修理することにし、近所のホームセンターに走りましたが、同径の蛇口がありません。
彼女は、F万円近い混合栓そのものを指して「これは?」と言いましたが、ど素人にはハードルが高いと。

2軒目のホームセンターで、店員の方に折れた蛇口を見せると、数ある商品の中から選び出してくれました。工具も含めてG千円で済みました。

店員の方のアドバイスで、パッキンで水漏れしないから硬く締める必要はないと話していましたが、そのとおりでした。

彼女は、新しい蛇口から出る水を見て「本当にびっくりした。」と。



あるべきものが無い風景は、間が抜けており深淵の影が覗いています。


関係性の浪費

2010-07-24 08:33:19 | 未分類
夕暮れ時、年に一度は訪れる喫茶店で、アイスコーヒーと煙草とBGMのJAZZに身を委ねていました。
お客は僕一人で、このひとときを一人占めです。

「ON DECONSTRUCTION Ⅰ」(ディコンストラクションⅠ Jonathan Culler 岩波現代文庫)を読みながら、「構造主義」と「ポスト構造主義」の区分の思考錯誤のページを読みながら、区分できるなら境界を表象すべきとかなんとか・・・・空っぽな妄念に浸っていました。

男性客が二人来店してきました。
一人の声が大きく店内に響く有様で、話しの内容が筒抜けです。

『息子は実験で狙いとする結果がでず、再度実験を試みるがうまくいかない。登校拒否の状態で心療内科に通っている。一度息子の話を聞いて頂きたい。』

多分に、理工系の学生の卒研で、テーマに添った実験がことごとく失敗しており、指導教官が理解されないことから、父親がその講座(大講座制)の(主任)教授に息子と面談を懇願していると、理解しました。

帰宅後、男性客の話を彼女に話しました。
「今の時代は、入学、卒業、就職など親同伴なんですよ。」と。


涼感として(釧路駅にて)

空っぽな妄念の続きですが、「構造主義」の考え方からは、それら自体をDeconstruction(脱構築)すると、騒がしいため安易なドグマで店を出ました。


小沢一郎雲隠れ

2010-07-22 06:44:27 | 未分類
私事に埋没しているため、参院選後の報道は追っていません。
小沢・鳩山辞任の効果を、消費税発言で台無しにした、ひたすら首を竦めるだけの総理と、その取巻き連中の発言には興味が湧きません。

一つあるとしたら、総理が何故消費税発言をしたのか、です。
はじめは財務省の口車に乗せられた(予算編成で財源不足に苦しんだこともあり)と考えましたが、どうも違うようです。

また、報道は相変わらず「政治とカネ」で、無任の小沢を変質的に批判を繰り返しています。

この二つは、別の事に見えますが、基底では繋がっており、ある明確な意思が読み取れます。


飛び交っていますが名前が分かりません。

商い仲間の方で、仙谷 由人内閣官房長官を面白がっている方がいますが、僕自身の面白みとは異なっています。

「外国人参政権反対一万人大会」(10.04.17)において、初代内閣安全保障室長佐々淳行が「管副総理、仙石大臣、いずれも全共闘、過激派全共闘のリーダーだった人」と発言しましたが、どうなんでしょうね。

仙谷 由人は東大全共闘(法学部闘争委員会)のメンバーでしたが、その後の政界入りを見ますと、社青同の構造改革派とか言われていますが、江田三郎の流れにあるのでしょうね。社青同解放派なら興味が湧くのですがね。

また、よく文化大革命を口走っていますが、紅五類が黒五類を、有無を言わさず弾劾、迫害、殺戮することに、何の疑問も持たず単に権力闘争の比喩として用いている節があり、逆に権力大好き人間にも見えます。

まあ、お粗末な方です。


レッド 1969~1972

2010-07-12 23:43:34 | 漫画・劇画
「レッド1969~1972」(山本直樹 講談社)を、参院選開票速報を見ながら読みました。4巻で約800Pあり読み応えがありました。

共産主義者同盟赤軍派と日本共産党左派神奈川県委員会から分派した日本共産党革命左派神奈川県委員会(公然組織:京浜安保共闘)から連合赤軍への助走と山岳キャンプの「殺戮(粛清)」に突き進んでいます。(第4巻まで)

兵士(?)の獄中記などから人物を描いているのでしょうが、デフォルメされすぎて薄っぺらです。
読後感は、「奇妙な軽さ」に満ち溢れていました。

作中に石鎚(=塩見孝也)として語られる、塩見孝也の「連合赤軍問題総括」(ぱとり 07.04.05)の読後感と同じです。

「連合赤軍問題総括」より一部引用します。

『僕は、この連合赤軍事件を、殺された遠山や山田ら赤軍派5名、革命左派7名の遺志(革命への意志)を胸に秘め、この人達を、常に胸に思い浮かべつつ、武闘教条派や武闘清算派の両思想傾向と闘いつつ、「止揚派」の立場で、研鑽と実践を続けてきたのでした。 中略
僕は、これ等の、後に分派して行った、これ等の諸派の母胎であった赤軍派のリーダーですが、その後の諸派については、基本的な責任はありません。』

「責任」の問題としてか認識できないことに、ある種の驚きがありました。同時代の空気を呼吸していた類的存在としての、他者の、自己の深い洞察の欠片もないことに、「奇妙な軽さ」しか読めませんでした。

参院選の大勢が、いつもの事ですが開票直後に判明しました。
自民党は異なる意見の合意に対して無策(失敗)でしたか、民主党はどのように行うのか、ちょっとだけ関心があります。(期待していません。)

展開的には、民主党の大勝か大敗が面白かったのですが。


「レッド 1969~1972」(山本直樹 講談社)

「1969年から1972年の日本を舞台に、革命を起こす事を目指した若者達の青春群像劇」(同書のコピー)の登場人物 (勘違いがあるかも知れません。)

作中の革命者連盟=京浜安保共闘
赤城容子=永田洋子、谷川博=坂口弘、吾妻正久=吉野雅邦、宮浦=宮之浦岳、赤石一郎=柴野春彦

作中の赤色軍=共産主義者同盟赤軍派
岩木泰広=植垣康博、鳥海=青砥幹夫、志賀邦夫=坂東國男、北盛夫=森恒夫、石鎚=塩見孝也、十勝= 重信房子(?)


丸数字は、「殺戮(粛清)」された順番です。