Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

ちょっと一服 雑誌編

2014-07-29 11:40:06 | 読書ノート

定期購読をしている雑誌等は皆無の状態です。

書店の雑誌コーナーで、興味ある特集をしている雑誌を摘み食いしています。

SIGHT

季刊総合誌「SIGHT」に、夏季号(7月30日発行)をもって以後不定期に発行されると告知されていましたので、手にする機会が激減するのでは?

同誌は、自らの立ち位置を「リベラルに世界を読む」、「ロックに世界を読む」としていますが、論調は「中からちょっと左に」と言ったところです。

アヘ内閣の狂気そのものと言える政局から、「中からちょっと左に」、「左」と言ったスタンスは「保守」と化したと言えると考えます。

同誌は、自ら「吉本主義者」と称する渋谷陽一により発行されており、創刊号から約十年渋谷陽一の吉本隆明へのインタヴューが連載されていました。

このインタヴューは、㈱ロッキングオンから「吉本隆明 自著を語る」上下2巻で発行されており、吉本隆明の渋谷陽一への話し方、内容を読むと、吉本は渋谷にかなり胸襟を開き好々爺を演じているように読めました。

「SIGHT」(夏季号 7月30日 ロッキングオン)

週刊金曜日

元商い仲間の方が、当時「文藝春秋」と「週刊金曜日」を定期購読しており奇異な感じを覚えたものです。

「週刊金曜日」は時々目を通しており、7月18日号で創刊以来1,000号となり、広告収入に頼らず定期購読者によりよく維持されたものだと思います。

8名の編集委員のなかには、思想的に如何わしいと考えている編集委員もいますが、「風速計」のコラムタイトルに、妙に親近感を持っています。

今号の「左派系メディアの解体と模索」記事において、懐かしい(?)朝日ジャーナル、現代の眼、展望、流動、構造、情況、現代の理論等が走り書きの質で取り上げられています。

ただ、日本出版協会の「日本読書新聞」(昭和59年12月に事務局長使い込みで休刊)には触れられていません。「日本読書新聞」末期の日本出版協会は総会屋が跋扈しており(噂の真相)、現在も魑魅魍魎の団体のようです。

定期購読していた書店の方から、最終号を求めての客が多く、僕の定期購読分までを懇願されたと聞きました。


集団的自衛権 番外地編

2014-07-27 08:27:28 | 憲法・非戦・平和

朝日朝刊に様々な分野の方による『集団的自衛権を問う』(談話)が連載されています。(7月19日以降から不定期掲載)

7月13日掲載の佐藤優の「行使むしろ遠のいた」において、閣議決定を読み直すと、「自衛のためでなければダメ」と集団的自衛権に踏み込むことに縛りを、集団安全保障措置も「行かない」と縛りを、また国連決議しても戦闘のために自衛隊は動かせない、と解釈すると述べています。

故に、『自民党タカ派などは「念願がかなった」と喜んでいる』が、『制約に気付いた外務省関係者の間では「米国の期待に応えられないのでは」との声があがっている』と述べています。

朝日朝刊(7月13日)

改めて、「集団的自衛権の行使容認する閣議決定」(朝日2014.07.02朝刊)に目を通しましたが、例えば『他国の「武力の行使と一体化」するものではない認識』(同決定 2.(1).ウ)のように、行使にかかるグレーゾーン(縛り)と言える箇所を幾つも指摘することができます。

同氏も述べているように、数多くの法的、政治的に「踏み越え」をしなければ、集団的自衛権の行使はできないと考えられます。

同決定の前文に、「十分な体制をもって力強い外交を推進することによって」と書かれていますが、アヘ首相、外務省は口先で「対話のドアは常にオープンだ」と述べていますが、隣国の「米軍慰安婦」管理の総責任者であった朴正煕大統領の次女パク大統領、中華人民共和国の習主席との会談すら出来ないことが「力強い外交を推進」(極東の緊張を煽っていることが。)していることに?

外務省は、自らの「外交力」の無さを「武力」の威を借りて取り繕うとしているだけで、「集団的自衛権の行使容認する閣議決定」に至らしめた「主戦犯」と考えます。

特定秘密保護法、NSC設置法の際に「国民の生命と財産を守る」と意義を強調し、集団的自衛権行使容認においては「憲法第13条」及び「国民の命と平和な暮らし」と強調しています。
国民を守るのは「警察」であり、国を守るのは「自衛隊」と警察法、自衛隊法で定められていますが、アヘ首相は「国民の命」、「国民の命」と呪文を唱え、「警察」と「自衛隊」とを故意に混同することにより、国民を扇動しつづけています。

警察法(警察の責務)第二条    個人の生命、身体及び財産の保護に任じ
自衛隊法(自衛隊の任務)第三条  我が国の平和と独立を守り、国の安全を保つ


物質的記述 その3

2014-07-24 20:25:07 | 異形の滓

列挙しましたA・B・Cは「私」の「意義(Sinn)」の一部であり、指示対象とともに「私」の「意義(Sinn)」は重層的にあります。

「私」という語彙(言語)は、「意味」と「意義(Sinn)」でなりたっており、また、そのように日々の生活の「私」は在ります。

列挙しましたA・B・Cは、「私」とともに「他者」が在って認識されることで、様々に在る「私」は「他者」に委ねられていることから、「私」の「核(中心)」は「他者」に在るといえます。(これらの事柄から「社会的」、「類的」には、さらに「対象化」の連関と区別の考察(論理)が必要です。)

「脱核(中心)化を認識することは、ひとつの核(中心)化を励起させる」と言い換えることができます。

列挙しましたA・B・Cは、「経済・哲学草稿」の第三草稿〔3〕、〔5〕に述べられている「A=自然=対象的存在」、「B=人間=意識的存在」、「C=社会=社会的存在」であり、「私(人間)」の「在る」ことを規定し、社会的関係の総体といえます。

「経済・哲学草稿」において、これらは「私」は「他者」を通して現実化する、このことに「労働」の概念により、「私」と「他者」の関係性は「労働」により生起している云々と「疎外(論)」と「資本論」へと展開されています。*

「労働」については、マル経、近経、また天職概念のプロテスタントの考え方に違和感があり、単純に辞書的な「からだを使って働くこと」が自分の中にしなやかにあり続けています。
「からだを使って働くこと」に特定の時代を区切りとっての言語表象(労働表象)は、特定の時代の解釈に過ぎず、その解釈に身(思想)を委ねることに抗いたいだけなのかもしれませんが。

「私」が認識する自分は、まるで自己同一性を絶望的に肯定しているが如き振る舞いをしています。

*「物象化論の構図」(廣松渉 岩波現代文庫)Ⅰ第三節に「疎外論」と「物象化論」について述べられています、これらのことについては別稿で。


物質的記述 その2

2014-07-23 12:09:31 | 異形の滓

ちょっとややこしい事をメモします。

メモをするにあたり「経済・哲学草稿」(マルクス岩波文庫)で確認すべき事柄があり、探し出すのに小一時間要し、一時は買いに走ろうかとも思いました。

原因は、文庫本が整理されていないことと、褐色化したパラフィン紙で背文字が判読困難だったためです。

「私」(僕、自分)には、様々な「私」が在ります。

A背の高い(低い)、鼻の高い(低い)、一重(二重)、足が速い(遅い)、健康(病弱)、持久力がある(ない)、

B素直(捻くれ)、プレッシャーに強い(弱い)、JAZZピアノが好き(嫌い)、気が強い(弱い)、寡黙(多弁)、軽薄(思慮深い)、ポジティブ(ネガティブ)、没頭する(直ぐに投げ出す)、

C近所の方と親しい(距離を持つ)、組織の中で協調的(単独的) 仲間内に溶け込む(殻を持つ)、現実社会に批判的(肯定的)、体制に係わる出来事に関心する(不安になる) 飲み会好き(敬遠)、人付き合い大好物(苦手)

*これらの事柄の語彙は未整理です。ここにランダムに書きとめた事以外にも多くの事柄が日常生活にあり、その一つ一つにも重層的な、例えばピアノトリオの演奏に浸っていても、ある日には井上陽水のシュールぽい歌詞を、また綾香の声質にと気紛れが発散したり、ある事柄を絶望的に投げ出しても後日再び向かいあったりと、様々な質があります。

「私」が認識する自分は、まるで自己同一性を否定(絶対的に)するが如き百花繚乱的に在ります。

「私」という語彙(言語)には、分析哲学の祖と言われるゴットロープ・フレーゲは意味のほかに意義(Sinn)をもっている、また、言語学的には指示機能、感情表出機能、交感的機能(コミュニケーション)があります。

自分の年代的には、「経済・哲学草稿」(マルクス)、「言語にとって美とはなにか」(吉本隆明)において、言語の二面性(二重性)について(基づいて)述べられており、親近性があります。


暴 露 その2

2014-07-19 10:07:04 | 読書ノート

* * *

同書において、国家安全保障局(NSA)と中央情報局(CIA NSAから提供)は、Skype、 MS、Google、 Yahoo、 Facebook、 Apple、 AOL、YouTube、PalTalkの企業の協力により利用者(個人、法人、国家)の情報を収集している、と。

同書には約100本の機密、極秘の文書が収録されていますが、配布先は「ファイブ・アイズ」(諜報同盟国 アメリカ、イギリス、オーストラリア、カナダ、ニュージーランド)であり、日本、EUは米国と軍事的に同盟ですが諜報同盟国からの監視対象の位置づけとなっています。

この島国に係わる箇所は以下の通りです。

・MSOC(三沢安全保障センター)の運用能力の向上について 151P
・BLARNEY(各国の大容量通信回線へのアクセス)  159 P
・国家安全保障局(NSA)との協力国、日本はB層(限定的協力国) 189 P
・国家安全保障局(NSA)の資金援助  190 P
・経済スパイ(監視)  209 P
・米国の外交政策のため長期に渡る情報収集  217 P
・国家安全保障局(NSA)の監視方法  219 P

* * * *
スノーデンのファイルは数万に及び国家安全保障局(NSA)のほか同盟国の諜報機関による文書も含まれており(同書141P)、2013年12月13日に公布された「特定秘密の保護に関する法律」はまだ施行されていませんが(公布から1年以内に施行)、同法による「特定秘密の指定対象となりうる情報」が「不正アクセス行為」により収集されているならば「処罰の対象となる取得行為」であり、政府自ら「スノーデンのファイル」を精査し、事実が確認されたならば米国政府に厳重に抗議すべきです。

日本大使館、首相官邸、各省が国家安全保障局(NSA)の監視対象となっていると考えられますし、アヘ首相の携帯電話も盗聴されているでしょう、ドイツのメルケル首相の携帯電話と同様に。

「米情報機関の日本における諜報活動」について、NHK、民放、各新聞で取り上げられましたが、EU諸国は「抗議する」、「遺憾だ」との声明を発表しましたが、菅官房長官は「米国内の問題なので、米国内で処理されることだ」、「日米間の外交においては、しっかりと秘密は守られるべきだ」(「日米間の秘密厳守=菅官房長官」時事ドットコム2013/06/25)と他人事のコメントを、また「事実関係の問い合わせをする」と発言しましたが、その後一切何もありません。

米国政府は、暴露された方法、人物を弾劾するだけで、暴露された文章の内容は無視する対応をしています。
この島国の政府は、主権を犯された事実から国民の目を逸らせ、他国の事案に過ぎないかの如くやり過ごしています。


* * * * *
前述しましたように、インターネットが行き渡り「ソーシャル・ネットワーク」、「ファイル交換」、「ウィキリークス」等により、国民国家の名の下に特権(権力)が秘匿する様々な「知識(知、情報)」が暴露され国民に遍く知れ渡ることが多発すると考えます。

その経緯は、「知識(知、情報)」と「伝達手段」が中世から近代への転換点となったように、イギリス市民革命、フランス革命を経て成立した国民を主権者とする「国民国家」は、そのイデオロギーすら空虚となり自壊の道を辿る「蟻の一穴」となると考えます。

さて、その「国民国家」は資本(企業)にとって社会主義の政策、国民にとっては新自由主義の政策を展開していますが、その「資本主義」の「成長」、「利子」は限界を迎えつつありますが、経済の門外漢にとっては夢想するだけです。

体制の変革(革命)が起こり、今まで考えられなかった思想、哲学の現出と、今まで考えられなかった新たな体制が現出すると予兆させます。