Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

レッド 1969~1972

2010-07-12 23:43:34 | 漫画・劇画
「レッド1969~1972」(山本直樹 講談社)を、参院選開票速報を見ながら読みました。4巻で約800Pあり読み応えがありました。

共産主義者同盟赤軍派と日本共産党左派神奈川県委員会から分派した日本共産党革命左派神奈川県委員会(公然組織:京浜安保共闘)から連合赤軍への助走と山岳キャンプの「殺戮(粛清)」に突き進んでいます。(第4巻まで)

兵士(?)の獄中記などから人物を描いているのでしょうが、デフォルメされすぎて薄っぺらです。
読後感は、「奇妙な軽さ」に満ち溢れていました。

作中に石鎚(=塩見孝也)として語られる、塩見孝也の「連合赤軍問題総括」(ぱとり 07.04.05)の読後感と同じです。

「連合赤軍問題総括」より一部引用します。

『僕は、この連合赤軍事件を、殺された遠山や山田ら赤軍派5名、革命左派7名の遺志(革命への意志)を胸に秘め、この人達を、常に胸に思い浮かべつつ、武闘教条派や武闘清算派の両思想傾向と闘いつつ、「止揚派」の立場で、研鑽と実践を続けてきたのでした。 中略
僕は、これ等の、後に分派して行った、これ等の諸派の母胎であった赤軍派のリーダーですが、その後の諸派については、基本的な責任はありません。』

「責任」の問題としてか認識できないことに、ある種の驚きがありました。同時代の空気を呼吸していた類的存在としての、他者の、自己の深い洞察の欠片もないことに、「奇妙な軽さ」しか読めませんでした。

参院選の大勢が、いつもの事ですが開票直後に判明しました。
自民党は異なる意見の合意に対して無策(失敗)でしたか、民主党はどのように行うのか、ちょっとだけ関心があります。(期待していません。)

展開的には、民主党の大勝か大敗が面白かったのですが。


「レッド 1969~1972」(山本直樹 講談社)

「1969年から1972年の日本を舞台に、革命を起こす事を目指した若者達の青春群像劇」(同書のコピー)の登場人物 (勘違いがあるかも知れません。)

作中の革命者連盟=京浜安保共闘
赤城容子=永田洋子、谷川博=坂口弘、吾妻正久=吉野雅邦、宮浦=宮之浦岳、赤石一郎=柴野春彦

作中の赤色軍=共産主義者同盟赤軍派
岩木泰広=植垣康博、鳥海=青砥幹夫、志賀邦夫=坂東國男、北盛夫=森恒夫、石鎚=塩見孝也、十勝= 重信房子(?)


丸数字は、「殺戮(粛清)」された順番です。


BLASTED

2010-01-06 06:18:23 | 漫画・劇画
正月休みは、実家、駅伝、ラクビー、雑読等で瞬く間に過ぎました。
雑読した中から一冊メモします。

本を漁っていると、店員さんに「○○さんですね。」と言われ「注文された本、入っていますよ」と言われた中の一冊です。
室井大資の「ブラステッド 1」(エンターブレイン)です。

彼女に「変なの注文するから、顔と名前覚えられてしまったね。」と。

スクリーントーンを使わず白黒の基調が、冷たく乾き切った「暴力」を描ききっています。
「暴力」と無縁と思っている堅気崩れの主人公が、「暴力」に塗れていくストリーがあるのですが、描かれる「暴力」の前では添え物です。

人間の暴力性は、殺人、破壊、強制、抵抗、テロ、戦争等として現出、また心理的には破壊衝動、抑圧発露等が言われ、暴力論、非暴力論が多々あります。

これらの暴力論、非暴力論を矮小化するかのように、主人公に「暴力は有効に機能している」の台詞を吐かせています。

飛び散る血飛沫は、区切りとられたコマの染みでしかありません。



「ブラステッド 1」(室井大資 エンターブレイン)


あぶさん

2009-10-11 08:23:48 | 漫画・劇画
初霜が降り、白鳥が南下しています。


ビックコミック・オリジナル(09.10.20号)の「あぶさん」の最後の打席を読んでいて、胸が熱くなりました。
漫画を読んでいて、不意を突かれました。

現役最後の打席は、対オリックス戦9回ウラの二死走者なしで、オリックス19番金子千尋からサヨナラホームランです。


ファンへの挨拶。


ユニフォームを脱ぎました。


あぶさん(景浦安武)は、選手生活を終えました。


季節は、晩秋へ急いでいます。


柴犬コタ

2009-07-10 06:30:51 | 漫画・劇画
商いの関係で、交際費により赤旗日曜版を購入しています。
また一時期、慶弔費でカル党新聞を購入していました。

赤旗日曜版は、ほとんど読むところがありません。
目を通すところは、見開きの漫画と「ちがいさがし(イラストの7つの違いを探す)」くらいのものです。

現在連載されている漫画は「今日もいい天気」(山本おさむ)です。
ストリーはありふれており、無思考、無思想、無哲学です。

第26話と第27話で、柴犬コタと飼い主の主導権争いが描かれていました。
犬と一緒に暮らしている者にとって、楽しめました。



「今日もいい天気」(山本おさむ)



犬はこのような表情はしませんが、飼い主にはこのように見えるものです。



聖☆おにいさん

2009-06-10 06:21:55 | 漫画・劇画
「聖☆おにいさん」(1巻~3巻 中村光 講談社)を読みました。
ブッダとイエスが下界の安アパートでバカンスを満喫している漫画です。

クリスマス・イブの日に、大家の松田さんは見知らぬ外人(イエスの誕生日を祝いに来た天使)が大勢きたから追い返したり、イエスに七面鳥を食べたいと言われ悩んでいる菜食主義者の仏陀のところに、マッチ箱をもった七面鳥が身をささげに来たり・・・ 

読んでいて、僕的ツボにはまり笑ってしまいます。
彼女に「本を読んでいて笑うのは「変人埴谷」以来だね。」と言われてしまいました。

四大天使(ミカエル、ラファエル、ガブリエル、ウリエル)、釈迦の十大弟子の一番弟子アナンダ(阿難陀)、乳粥のスジャータ、魔神のマーラが登場します。

この設定は、やった者勝ちの笑えるものです。

イスラム教のマホメット(ムハンマド)やジャイナ教のマハーヴィーラ(大雄)が、この安アパートを訪問してくれれば最高なんですが。

この4人とフリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェが語り明かしたりして・・・


聖☆おにいさん第3巻表紙 (聖はセイントと読みます。) 

ブッダとイエスは、天界からの仕送り26万円で1ヵ月暮らしています。
ブッダは、手塚治虫の「ブッダ」に感激しており、愛読しています。