Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

言論、報道の自由 その2

2015-01-15 08:24:16 | 憲法・非戦・平和

公狂放送について

大晦日、紅白は見なくなって久しいのですが、演出こってりの「ゆく年くる年」は必ず見ています。
放送されるまで紅白を見たり見なかったりしていましたが、サザンの「ピースとハイライト」が流れ、一瞬「Peace & high Right」(平和と極右)と考えてしまいました。(歌詞には煙草が皆無です。)

また、当日の新聞テレビ欄にはサザンの出演予定は無かったことから、製作現場のある種の意図を感じました。(12月28日にアヘ首相夫妻は、サザンのコンサートを鑑賞しましたが、桑田佳祐が「衆院解散なんてむちゃをいう」とアドリブを、アヘ首相は仰け反ったと報道されました。)

正月は駅伝漬けで、3日の「初笑い東西寄席2015」(NHK12時15分~)なんてしりませんでしたが、出演した爆笑問題が「政治家のネタ全部ダメ、腹たった」とラジオ番組で暴露しました。(朝日1/8朝刊)

あの籾井会長が定例会見で『政治家ネタ「個人に打撃、品がない」』と発言(朝日1/9朝刊)、政府が「右」と言うものを芸人如きが「左」と言うことは断じてあってはならない、と現場が忖度したのでしょう。

パリ白熱教室(2015.01.09 Eテレ)第1回「21世紀の資本論」より

 

オレンジブックについて

英紙「ザ・タイムズ」(2014.10.17)はNHK内部文書「オレンジブック」(10月3日付、プロデューサーと翻訳者の手引き書)をスクープしました。

日本外国特派員協会(2014.09.25)で、国家公安委員長山谷えり子に在特会、在特会元幹部増木重夫について執拗に質した(山谷は笑って誤魔化そうとしました。)リチャード·ロイド·パリーの記事です。

NHKの英語サービス(海外放送)において用いる言葉がルール化されています。

「従来のso-called comfort women [いわゆる慰安婦]は使わない。原則として、従軍慰安婦についての説明はしない。… be forced to [ 強制された]、brothels [売春宿]、sex slaves [性奴隷]、prostitution [売春]、prostitutes [売春婦)]などは使わない。」

何十万人もの中国人男女と子供が帝国陸軍により虐殺された1937年の南京事件(南京大虐殺)については、この手引きによると「the Nanjing Incident [南京事件]」と呼ばなければならない。 等々

「オレンジブック」(ネット上に読みやすい写真があります。)

NHKは、日本のBBCを目指していたはずですが、いつの間にか中国中央電視台、朝鮮中央テレビを目指していると言えます。

 

 


言論、報道の自由 その1

2015-01-14 00:16:54 | 憲法・非戦・平和

シャルリー・エブドについて

1月7日イスラム過激派の自動小銃を持った2人組は、仏風刺週刊紙シャルリー・エブド(Charlie Hebdo)を襲撃し編集長ら12人を射殺しました。
1月11日フランス全土でテロを非難する370万人の集会・デモが行われ、連帯と団結と自由が叫ばれました。

報道機関を銃撃テロすることは徹底的に非難すべきことですが、「言論、報道の自由」のもと全国民の連帯と団結と自由を叫ぶことには、違和感があります。

僕自身は超絶的存在に対する信心・信仰は皆無です。

「唯一神ヤハウェ」(ユダヤ教)、「ムハンマド(マホメット)」(イスラム教)、「ナザレのイエス」(キリスト教)、「釈迦牟尼」(仏教)等を誹謗、揶揄、中傷、侮辱等することは、どのような表現方法であっても、信心・信仰により全身全霊をもって依存する人々の人間としての尊厳と存在とを否定(踏みにじる)することであり、「表現の自由」の鎧をまとった「悪質な暴力」の次元と考えます。

フランス国民の約7割がカトリックですが、「ローマ教皇」、「ナザレのイエス」が、シャルリー・エブドが「ムハンマド(マホメット)」を何度も風刺したように、取り扱われても「言論、報道の自由」を理由に寛容でいられるのか。

近所の方から頂いた鷹の爪(食しません、鑑賞用です。)

 

この島国について

1月8日アヘ首相は「言論、報道の自由に対するテロだ。いかなる理由であれ、卑劣なテロは決して許すことができない」と発言していますが、先の総選挙における放送局、新聞社に対する威嚇(恫喝?)、特定秘密保護法により「言論、報道の自由」を脅かしている首謀者が語るべきことではなく、悪質なパロディーそのものです。

1月9日元朝日新聞記者植村隆氏(北星学園大非常勤講師)が、「記事は捏造だ」との批判を繰り返した西岡力(東京基督教大学教授)と週刊文春とを名誉毀損で損害賠償などを求める訴訟を東京地裁に起こしました。

朝日新聞社の慰安婦報道を検証した第三者委員会は、同氏の記事について「事実をねじ曲げた記事が作成されたとはいえない」、また「強制的に連行されたという印象を与え、安易かつ不用意な記載があった」と指摘しています。

この訴訟に対して西岡力のコメントは「私が書いていることは、憲法が保障する「言論の自由」の中だと思っている。」と。(朝日朝刊 1/10)


これは「表現の自由」の鎧をまとった「悪質な暴力」そのものと言えます。

知の巨人(2015.01.10 Eテレ)第5回「吉本隆明」より
視聴して、知らなかった事柄が幾つかありました。

 

 


迎  春

2015-01-02 09:35:08 | 走り書き

19世紀にカール・マルクスの「Das Kapital(資本論)」が出ましたが、21世紀にトマ・ピケティの「LE CAPITAL AU XXIe SIECLE(21世紀の資本)」が出ました。

昨春に世界的ベストセラーになっていることを知り、邦訳を待っていましたが、先月9日にみすず書房から出版されました。

「21世紀の資本」(トマ・ピケティみすず書房)

昨夏辺りから書評が出るようになり、歯痒い思いをしていましたがやっと読み始めました。
15年年頭のアップは「21世紀の資本」のレビューと決めていましたが、様々なことがあり断念しました。

本書に「格差の問題を経済分析の核心に戻して、19世紀に提起された問題を考え始める時期はとうに来ているのだ」とありますが、「経済」と併せて「政治」の書と言えると考えます。

読み進めた限りでは、「資本主義」、「資本のグローバル化」を否定していませんが、「不平等」=「格差」に警鐘を鳴らしていると、その為に世界的な累進課税を提案しています。

トマ・ピケティの論文は、2011年9月17日にニューヨーク市で始まった金融資本主義批判の「オキュパイ運動(Occupy Wall Street・ウォール街を占拠せよ)」の思想的バックボーンになりました。

朝日新聞元旦に、トマ・ピケティへのインタビュー記事「失われた平等を求めて」が一面に渡って掲載されており、もう少し自分の中で深めてからレビューをアップしたいと考えています。

「失われた平等を求めて」(朝日新聞2015.01.01)