Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

祭政教一致

2017-04-26 09:01:24 | 憲法・非戦・平和

アヘ首相が「初の女性首相」候補として目をかけている稲田朋美防衛相の賞味期限が切れてしまいました。(後は腐敗するだけ?)

内閣支持率が急落しないのは、金田法務大臣、松野文部大臣、今村復興大臣、稲田防衛大臣、鶴保沖縄及び北方対策担当大臣、山本地方創生大臣らの無知、無能がアヘ首相を際立てさせているためと考えます。

今村復興大臣は、昨夕の自民党二階派パーティーの講演で自爆テロ、大臣辞任となりましたが議員そのものを辞任すべきと考えます。

アヘ首相は森友学園籠池理事長について、2月17日衆議院予算委員会において「私の考え方に非常に共鳴している方」、一方昭恵婦人は、15年9月5日塚本幼稚園の講演で「こちらの教育方針は大変主人もすばらしいという風に思っていて云々」と。

塚本幼稚園の運動会選手宣誓映像で「安倍総理ガンバレ、安倍総理ガンバレ! 」と、また「教育勅語」の暗唱映像が全国放送されました。
アヘ首相は2月24日衆議院予算委員会で籠池理事長を「非常にしつこい」と態度が豹変しました。

「教育勅語」を暗唱させている幼児教育について支持層である少数の右派の心情を「忖度」していたが、衝撃的とも言える映像に多数の保守の心情を「忖度」し態度が豹変したと考えます。

稲田防衛相の「教育勅語」に係る発言「親孝行は良い面だと思う。」(2/23衆・予算委)、「核の部分は取り戻すべきだ」(3/8参・予算委)と塚本幼稚園の「教育勅語」の暗唱映像との相乗効果で「教育勅語」が脚光を浴びています。

教育勅語の「神話的国体観」「主権在君」は日本国憲法の「民主平和国家」「主権在民」に違反していると、参議院では日本国憲法第98条に基づいて「教育勅語等排除に関する決議」衆議院では教育基本法が施行された結果として「教育勅語等の失効確認に関する決議」が1948年6月19日に決議されました。

「教育勅語」を「聖訓ノ述義ニ関カル協議会報告」(文部省)を手引きに読むと、12の徳目(親孝行、仲良く、睦み合い等)は、価値観、個性ある「個人」の生き方が尊重されているのではなく、価値観、個性を滅私した「のっぺらぼうの人」の生き方が皇室国家への「忠」「孝」であり、これが「教育の基づくところ」としていることが本質と考えます。

天皇国家とその構成単位である家庭内の秩序維持のために12の徳目が列挙されており、天皇(国家)の為に家庭では「親孝行」等を守らせるということです。

12番目の徳目「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ」に続いて「以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」(文部省 「万一危急の大事が起ったならば、大儀に基づいて勇気をふるひ一身を捧げて皇室国家の為につくせ。」)の構成となっており、12すべての徳目は『以テ』以下にかかっています。

つまり、すべての徳目は天皇(国家)を支える目的のために存在していることが分かります。

 


本当に12の徳目は良いことなのでしょうか、家制度が厳然としてあり戸主のもと序列があり、「親孝行」は親への絶対服従であり、「夫婦互いに睦み合い」は夫への嫁の隷属で、「滅私奉公」に直結しています。

誰もが否定しがたい12の徳目(親孝行、仲良く、睦み合い等)の語彙だけを抜き出して「教育勅語」の一部を肯定することは無意味であり本質を隠蔽する悪質なデマゴーグ(Demagog)そのものです。

賞味期限が切れの稲田防衛相が教育勅語のである精神「日本は道義国家を目指すべきである云々」の発言(3/8参院予算外)が奇異に思え(教育勅語には「道義国家」の語彙なし)、ネットであちこち。

明治神宮HPの「教育勅語」のコンテンツにありました。
【教育勅語の口語文訳】国民道徳協会の訳文として「教育勅語の口語文訳」に「道義国家」の語彙がありました。

「一旦緩急アレハ義勇公ニ奉シ以テ天壤無窮ノ皇運ヲ扶翼スヘシ」の文部省訳では臣民が命を捧げる内容ですが、国民道徳協会の訳文では

「非常事態の発生の場合は、真心を捧げて、国の平和と安全に奉仕しなければなりません」

となっており、巧妙に「臣民の命」がスルーされています。


国民道徳協会って団体、調べる気もしませんが想像がつきます。

 



共謀罪粉砕

2017-03-21 21:08:52 | 憲法・非戦・平和

共謀罪(「テロ等組織犯罪準備罪」の新設を内容とする組織犯罪処罰法改正案)が閣議決定されました。(3/21)

外務省HPに「我が国は、これまでに13本のテロ防止関連諸条約を締結しています。」(「テロ防止関連諸条約について」 H29.1.27)

国際組織犯罪防止条約(TOC条約)第2条は「組織的な犯罪集団」について、「金銭的利益その他の物質的利益を直接又は間接に得るため…犯罪を行うことを目的として一体として行動するもの」、同5条の合意罪についての項目でも、「金銭的利益その他の物質的利益を得る」ための犯罪と定義されています。

国連薬物犯罪事務所(UNODC)によるTOC条約立法ガイドで、「目標が純粋に非物質的利益にあるテロリストグループや暴動グループは、原則として、組織的な犯罪集団には含まれない」と示されています。

TOC条約と「テロ対策」は、まったく関係ありません。


朝日新聞朝刊(2017.2.10)より


共謀罪は治安維持法そのものと考えます。
治安維持法成立時の政府答弁と共謀罪に係る政府答弁はまったく同じと考えます。

衆院本会議代表質問(1/23)において安倍晋三首相は、国際組織犯罪防止条約の締結が必要であり「国内法を整備し、条約を締結できなければ東京五輪・パラリンピックを開けないと言っても過言ではない」と、「テロ対策」の性格を前面に打ち出しました。

それなら東京五輪・パラリンピックを返上したら、と突っ込みました。答弁不能の金田法務大臣を辞任させるべきで、ついでに不要となる五輪担当大臣も。

 

蛇 足
あのカルト党、カルト学会にとって、1943年7月6日に治安維持法違反・不敬罪の容疑で初代会長牧口常三郎と二代会長戸田城聖が検挙され、牧口は1944年11月18日獄死、戸田は1945年7月3日出獄、は他の教団のこと、それとも下駄の雪?




御簾の奥 その2

2016-10-06 12:14:23 | 憲法・非戦・平和

南京事件、東京裁判、侵略戦争、核保有等に対して極端に過激な発言を続けている稲田防衛大臣。

靖国神社は不戦の誓いをするところではなく『祖国に何かあれば後に続きます』と誓うところ、自分の国を守るためには血を流す覚悟をしなければならないのです等々。(週刊金曜日1101号「稲田朋美防衛大臣の怖さと危うさ」参照)

女性セブン2016年5月26日号『稲田朋美議員 待機児童問題、夫婦別姓、徴兵制への思い』より

──母親の中にはこの先、徴兵制が復活して子供が戦争に巻き込まれると心配する人もいる。徴兵制が復活しないと断言できるか。

稲田:私にも大学生の息子がいますが、赤紙で徴兵されるのは絶対に嫌です。憲法は徴兵制を認めていないし、今のハイテク化した軍隊に素人を入れても使いものにならず、徴兵撤廃が世界の流れ。日本で徴兵制の復活はありえません。

この発言から、稲田防衛大臣の極端に過激な発言は、支持層へのリップサービスとも言えます。
親としてのわが子に対する思いに違和感がありませんが、血を流す覚悟をするのは稲田家以外の人々で、思想、哲学以前の「人間」の下品さを物語っています。


稲田朋美HP(公式サイト)から

 

御簾(みす)の奥 その2

今朝の朝日朝刊(10/05)に、「生前退位」に関して民進党は皇室典範改正を視野に、アヘ内閣は皇室典範の特例法(特別法)による検討云々の記事が掲載されていました。

特例法の理論武装のために旧皇室典範とは別にあった「皇室典範増補」の存在を根拠に正当化を図ろうとしています。

頓珍漢な論理にしか思えません。

大日本帝国憲法第74条は『皇室典範ノ改正ハ帝国議会ノ議ヲ経ルヲ要セス』と規定しており、皇室典範第十二章 補則第六十二條では『將來此ノ典範ノ條項ヲ改正シ又ハ增補スヘキノ必要アルニ當テハ皇族會議及樞密顧問ニ諮詢シテ之ヲ勅定スヘシ』と規定しています。

この規定に基づき「皇室典範増補」2本(明治40年2月11日公布、大正7年11月28日公布)と夥しい「皇室令」(明治40年から昭和22年までに577本公布)が公布されました。
(皇室典範、皇室典範増補、皇室令は昭和22年5月2日に廃止されました。)

「皇室典範増補」が定められ公布された根拠は明確にありますが、現在の憲法、皇室典範に典範の改正、増補に係る規定はありませんので、特例法の根拠にはなり得ません。

そもそも大日本帝国憲法と旧皇室典範とは、皇室大権・皇室自律権が上位に位置し帝国議会は関与できない構造で、憲法が二元化していた時代でした。
このような時代の「皇室典範増補」を持ち出して、現皇室典範の改正を避け特例法で「生前退位」に対処しようとしても根拠となりません。


前回もメモしましたが、憲法第2条に定める「皇室典範」を改正すれば良いだけの事です。


それもアヘ首相の目論む憲法改正論議に入る前に、時間をかけて「皇室典範」の改正論議を、憲法改正論議が立ち往生するためにも。

 


御簾の奥

2016-10-04 20:31:46 | 憲法・非戦・平和

豊洲市場がマスゴミを賑わしていますが、東京五輪で計画されている競技施設と同じ構造で、事業費にたかる連中(議員、議員関連企業等)にとって事業費が増大すればする程うまみが増すだけのことです。

各週刊誌の見出し(立ち読みの気すら起きません。)を拾っていくと、事業費にたかるハゲタカの蠢きが透けて見えてきます。右翼の東京都知事には切り込めないと考えます。


特別法 その1

天皇の「お言葉」(8/8ビデオメッセージ)は、アヘ首相の憲法改正論議を与野党が一致して衆参院憲法審査会で深めるべきだとの目論みに鋭く対峙していると見ることができます。

今後の憲法改正論議は、安倍首相の目論み通りに進まない可能性があります。

このため、アヘ首相は、「生前退位」は時間の係る(憲法、皇統等に関連するため)皇室典範の改正ではなく「特別法」により短時間にケリをつけたい意図(憲法改正論議に入る為の障害)が見え見えです。

9月23日には、天皇陛下の「生前退位」を検討する有識者会議のメンバーが発表され次期通常国会に「特別法」の提出を狙っています。

さらに9月30日の衆議院予算委員会において、横畠法制局長官が「生前退位は(皇室典範の)特別法で可能」と政府見解を表明しました。まるでアヘ首相の目論見を援護するかのように。

 


「天皇陛下お気持ち表明」(NHK 2016.08.08 14:30~)

 

特別法 その2

一般法に対して特別法の制定は多々あり、特別法は一般法の規律が排除され特別法の規律が適用れます。
例えば、商いにおける商取引については、民法の特別法としての商法が優先して適用されますし、また民法の特別法として会社法等が制定されています。


皇室典範は一般法ですので、特別法の制定は可能と考えますが、皇位の継承は皇室典範の定めるところ、と憲法第2条で定められていますので、皇室典範、憲法で何ら規定のない「生前退位」について特別法で定めても「生前退位」が行なわれると「憲法違反」になると考えます。

憲法には32箇所に「法律の定めるところ」と法律に委ねています。(外に法律について第23条第2項、規則の定めは第58条第2項、第77条)
憲法全103条において、法律名が特定されているのは「皇室典範」だけであり、皇室の根幹とも言える皇位継承を、「皇室典範」の規定を排除する特別法によることは法理として無理かあると考えます。

単に憲法第2条に定める「皇室典範」を改正すれば良いだけの事です。
今上天皇の現内閣への抗い(拒絶?)と忖度することも可能ですが。


象  徴 

憲法第1条で「天皇は、日本国の象徴であり日本国民統合の象徴」と定められている「象徴」は、辞書的には「抽象的な概念を、より具体的な事物や形によって表現する」意味ですが、天皇を象徴たらんとする「日本国」、「日本国民統合」は何を意味しているのか考えると、憲法「前文」の概念(理念)そのものと考えることが出来ます。

憲法第1条の「象徴」について、天皇自ら「象徴」たらんとする責務があり、国家、国民は天皇を「象徴」たらんとする責務があると考えます。
『天皇自ら「象徴」たらんとする責務』は(第4条に定める「国政に関する権能」は有しませんが)、第7条に定める「国事行為」より優先されるのではないかと考えられます。

『天皇自ら「象徴」たらんとする(責務)』行為として「公務」があり、「生前退位」に絡み「公務」の削減か当然の如く言われますが、『天皇自ら「象徴」たらんとする責務』を毀損していると考えます。


御簾(みす)の奥

ところで、憲法第1条において、天皇の地位は国民の総意に基づくとされていますが、第2条において世襲のものと定められています。
これは、様々な皇室報道でイメージされる今上天皇の人格等に対しての国民の総意ではなく、単に「擬制」が演じられていると考えられます。

天皇の「お言葉」以降の様々な文脈において、保守を標榜、自認されている方々(天皇の地位は揺ぎ無いもの)は、生前退位に反対、摂政による対応の意見が根強く、被災地訪問、慰霊の旅、記念式典、外国訪問等は必要ではなく、宮中の御簾(みす)の奥で祈って下されば、存在してくれるだけで良いとの考えが見受けられました。

これは日本国憲法とは座標が異なっていると言えます。

 


憲法危機

2016-07-13 21:36:36 | 憲法・非戦・平和

参議院通常選挙は、マスゴミの世論調査結果(匙加減?)のとおり「改憲勢力が三分の二」を占めました。

民進党内にも「改憲派」がゴロゴロしていますから、憲法改正がリアル(憲法審査会が動き出す)になりました。

今回の選挙から18歳・19歳も有権者となりましたが、投票先が自民党・カルト党が多いとの調査結果が報道されており、ちょっと意外な気がしました。


「若い」ということは「尖がる」ことで、「大きい」、「強い」、「年配」、「高い」、「分別」等に対して『捻くれる(≒反抗)』特権を意識していると考えていましたので。

これは僕自身の単なるNostalgiaなのでしょう。

 

ビックコミックスピリッツ

ビックコミックスピリッツ32号(7/18 小学館)に「日本国憲法全文」の小冊子が特別付録として付いています。
また、読むための簡単なガイダンスが4ページに渡って掲載されています。

同誌の読者は青年層を想定していますが、果たして目を通すかどうか。

「日本国憲法全文」(ビックコミックスピリッツ32号付録)

 

あたらしい憲法草案のはなし

これは「あたらしい憲法のはなし」(文部省1947.8.2発行)の体裁を用いた自民党の「日本国憲法改正草案」を解説した小冊子です。

自民党のこの草案を作成した方(ウヨク)の気持ちに沿って解説されていますので、もう少し突っ込んだらと考えるところが多々ありますが、作成した方(ウヨク)の思想モドキが読み取れます。

自民党の憲法草案の思想モドキが把握できますので、一読をお勧めします。


(念のため)長谷部恭男、内田樹、上野千鶴子、鎌田慧等諸氏が推薦しています。

「あたらしい憲法草案のはなし」(自民党の憲法改正草案を爆発的にひろめる有志連合 太郎次郎社エディタス)