Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

恫喝の3年間?

2013-07-25 18:32:15 | 未分類


2010年から2011年にかけてチュニジアでの民衆蜂起(ジャスミン革命)の影響を受け、エジプトではムバラク大統領独裁政権が倒され、後任の民選によるモルシ大統領は軍事クーデターにより拘束され、エジプトは混迷を極めています。
モルシ大統領は、ムスリム同胞団(独裁政権時には貧困層への援助を)の支持があり、ルクソール事件を起こした組織の出身者をルクソール県知事任命、また貧困層がムスリム同胞団から離反等、イスラム法によって統治される社会の確立を急進的に進めました。(独裁政権へ一直線としか考えられません。)
国論が二分されていることが報道されていますが、民主主義の手法(選挙)を導入したところで民主主義は一朝一夕に根付かないことを示しています。

* *

今回の盛り上がらない選挙では、二票とも死に票とはなりませんでした。(一票は翌朝の朝刊で。)
アホノリスクの実態の希薄な円安、株高と「ねじれ解消」だけを前面に、世論調査で賛成より反対が多い「TPP」、「原発」、「改憲」を隠し、マスゴミも鋭く批判することなく予定調和とも言える結果でした。

「ねじれ解消」を無批判に垂れ流すマスゴミ等の論調に知の欠如を見ます。
民主主義は主権者の合意が基底にありますが、参議院に求められているのは党議拘束ではなく、まして多数決ではなく、「熟議」そのものと考えます。

自らの政策、理念を自分の言葉で訴える、相手の政策、理念を評価する、この能力が欠如しており、まるで民主主義とは対極にある痴呆の議院と考えます。

この島国もエジプトと同様に、「民主主義」と無縁なのかもしれません。

* * *

選挙後の報道で、アヘ首相は私的諮問機関において「集団的自衛権」の検討を加速させると、村山談話を批判しながら三週間後には継承すると言わざるをえなかった(米政府の圧力)ことを考えると、戦前志向とは別に米軍の負担軽減による米国への媚び諂いそのものです。(「日本を取り戻す」とのキャッチフレーズは「日本を米国の属国にする」の意味なのでしょう。)

憲法第96条の改正は憲法違反なのでは、違憲立法審査の可能性があるのではと考えはじめました。

今週目を通した本から

唯識と唯物についてはメモを取り続けていますが、基本的なところを再確認するために目を通した2冊です。


「記憶をコントロールする(分子脳科学の挑戦)」(井ノ口馨 岩波書店)


「意識」(スーザン・ブラックモア 岩波書店)

知人に「先輩」であることを教えられて以来、時々著書を手にします。


「歴史でたどる領土問題の真実」(保坂正康 朝日新聞出版)


永続敗戦論 その2

2013-07-16 10:16:15 | 憲法・非戦・平和
前回後段の「改憲論議」において、想田和弘氏はアヘ首相が憲法の通説的解釈を知らないことが露呈し『事件』云々と書きました。
参院予算委員会(2013.03.29)における民主党小西参院議員の質問で、憲法学者芦部信喜を知らないことに端を発していますが、アヘ首相は法学部卒(政治学科)であり、勇ましく憲法改正を叫びながら、憲法学の「大御所」を知らなかったことは想田和弘氏が「事件」と評したことに肯けます。

また、小西参院議員は第13条について質問していますが、アヘ首相は知識が無いことを晒しています。
(参議院第183回国会 予算委員会第8号会議録参照)



以前にも使用した画像を貼り付けます。

自民党の憲法改正草案第21条(表現の自由)に、第2項「公益及び公の秩序を害することを目的とした活動を行い、並びにそれを目的として結社をすることは、認められない。」が追加されています。

自民党は、その理由を「オウム真理教に対して破壊活動防止法が適用できなかったことの反省などを踏まえ、公益や公の秩序を害する活動に対しては、表現の自由や結社の自由を認めないこととしました」と。(自民党HP参照)

2013年5月10日の衆議院予算委員会において民主党の後藤衆院議員は、「治安維持法みたいな法律だってつくれてしまう。」との質問にアヘ首相は
「自民党としては、かつてオウム真理教事件があった、あれだけの大量殺人を行うことを未然に防ぐことができなかったという反省点があります。」

後藤衆院議員は、法制局長官にオウム真理教事件(自民党の政権時)を未然に防ぐ立法は現行憲法上可能か問います。(長くなりますが全文を引用)

山本政府特別補佐人 「具体的にどのようなお考えかはちょっと私は今つまびらかではございませんけれども、例えば破壊活動防止法というのがございまして、それに扇動罪というのがあります。これは平成二年九月二十八日、最高裁第二小法廷において判決が行われたわけですけれども、これを読ませていただきますと、「せん動は、公共の安全を脅かす現住建造物等放火罪、騒擾罪等の重大犯罪をひき起こす可能性のある社会的に危険な行為であるから、公共の福祉に反し、表現の自由の保護を受けるに値しないものとして、制限を受けるのはやむを得ない」というものもございまして、不可能ではないと思います。」
(衆議院第183回国会 予算委員会 第21号会議録参照)

先日、TBS「NEWS23」に対して、アヘ首相が激怒しTBSに対して取材拒否の暴挙にでましたが(一日で撤回)、アヘ首相の考える「表現の自由」はこの程度のレベルなのです。

現憲法は第13条「個人として尊重」、第24条「個人の尊厳」にある「個人の尊厳の原理」に貫かれていること、まだ第9条「戦力放棄」等、占領軍に押し付けられたと承服できないのでしょうが、「象徴天皇制というかたちの立憲君主制」についても占領軍に押し付けられたものですが、スルーしています。

アヘ首相自身、憲法の素養が貧弱で、ましてや「憲法観」など皆無であり、単に自民党の立党精神を意味も分からず垂れ流しているだけなのでしょう。


永続敗戦論

2013-07-14 10:20:51 | 走り書き
以前提出した難解なレポート(?)が採点され送られてきました。合格しており単位認定試験を受けることができますが、さてどうしたものか。

それより頭が錆びついていない思いが強いです。

永続敗戦論

タイトルを見て「ニャッ」として購入しました。
(余談ですが、スターリンとトロッキーは「人道的社会主義」を主張していたところがありますが、ふたりとも主張していただけであり「実現」など考えてもいないと言えます。)

「敗戦」を「終戦」と言い換えることにより、米国盲従とアジアに対して敗戦否認の構造となっており、この構造は冷戦終結により破綻している旨を提示し、この島国の様々な歪みを例示している。

敗戦後、敗戦を認めないが故に「敗戦」状態にあり、この島国は「侮辱のなかに生きる」ことになっており、拒絶すべきであると主張している。

「なんとなく」戦争を、「なんとなく」原発安全を皆が言うから等で、自分は「負ける」、「危険だ」等思っていたが誰も責任を負わない(取らない)構造を的確に射抜いています。

この視点から「参院選に向けて」の一文が朝日朝刊(7/3)一面に掲載されています。
タイトルだけで購入した典型でしたが、読み応え充分でした。


「永続敗戦論――戦後日本の核心」 (白井 聡 太田出版)


参院選について

昨年の衆院選において、自分の投票はすべて「死に票」になりました。再度「死に票」となろうとも投票に行きます。

「大胆な金融政策」(日銀)、「機動的な財政政策」、「民間投資を喚起する成長戦略」(政府)を「加速度的に実行する」と勇ましく語るが、日銀の金融政策以外何も実行していない。
その日銀の金融政策にも金利上昇の副作用が出ておりながら、総裁は参院選に向けアヘ首相援護射撃の如き発言をし、マスゴミは垂れ流している。

まさに、白井聡が指摘する「永続敗戦」そのものを晒しています。

2013年7月9日、IMF(2013.7.9)は、財政再建策を伴わず抜本的な改革がなければ国債金利は跳ね上がり、アベノミクスが世界経済へのリスクになり得る。(2013.07.10ロイター)

「アベノリスク」を「アホノリスク」に呼称を改めます。

改憲論議

北海道新聞(2013.06.23)「鳥の目 魚の目」に、想田和弘が『知らないと怖い改憲論議』を寄せており、アヘ首相は大学などで教科書として使われる「憲法 第五版」(芦部信喜  岩波書店)を読んでおらず、憲法の通説的解釈を知らないことが露呈し『事件』と書いています。

このことについては、また改めて。