Retriever Legend's blog

散歩好き、本好き、惰眠好き、犬大好きの彼(旦那)の戯言を僕が代弁します。

クオリア

2007-04-14 22:32:01 | 酔生夢死
酔生夢死とは関係なく
脈絡のないストリー その2

前回の文書で「クオリア」との語彙を用いましたが、思潮としてある「クオリア」を意図していません。

昨夜は商い仲間と酒の一時を過ごし、帰りに彼女に頼まれた本を買ったついでに、私自身の本も買い、その1冊『脳と仮想(茂木健一郎新潮文庫)』のレビューを書きます。

茂木氏の「クオリア」の思潮については、『クオリア・マニフェスト』に概要が書かれていますので省略します。

昔、十数人の仲間と酒を飲んでいたときに「この冷奴の白は、皆同じ白と認識しているのか。」と発したところ、「飲みが足らない。」、「悪酔いだ。」とともに失笑されました。

ひとりが「多分、そうでないか。」と答えてくれました。彼に「私が甘いと感じることが他者にとって白と感じることはないのだろうか。」と言いますと、「私の尖がったものと君の甘いとは同じものなのかもしれないが、疑問として成立つかどうか不明な疑問だ。」と。

時間の経った今でも,この意味不明とも言える会話は鮮明に脳裏に焼き付いています。

で、本書についてですが、

茂木氏自身の思弁の結果が書かれていますが、著者の内省、自省の結果としての単称性の「クオリア」については書かれておらず、「私たちは」となっています。

このため、「クオリア」は新たな思想の地平を拓くべく実体的に扱うべき存在というよりも、単に有益な概念と考えました。

「仮想」の語彙は、手垢にまみれた「感覚」「直感」等の換わりに用いています。


 この書店の店員さんは、ちょっと疲れ気味に見えました。