翆の喫茶店の会話の続き、そして晃子さんの話の続き・・・
翆「実は、晃子さんの同僚の看護師さんにシホさんがいるの。あるときシホさんの襟元にアザが見え隠れしているから、晃子さんは、どうしたんだろうって思ってたの。その後偶然更衣室で、志保さんの体中にアザが沢山あるわけ。それで晃子さんは、『もしかして旦那さんは、サディストなんだ?』と尋ねたわけ。そしたら志保さんは首をたてに振って、『でも人には、いわないでね!』って口止めされたんだって」
相変わらず、勘のいい晃子さんだね。
翆「確かシホさんの旦那さんって、性格もよくて、ルックスも人並みだし、とてもサディストには、見えないのよ、それが夜になると、縛って、蝋燭たらして、鞭で打ったりするわけ。男って外見じゃわかんねぇーよなぁー」
女だって外見じゃわかんないけど・・・(笑)
翆「晃子さんいわく、シホさんも最初は躊躇したけど、『どや!、こんなふうにして欲しかったんか・・』といじめられ続けていると、恥ずかしさや痛さが薄れて、次第に快感に変わってきたんだって!」
本当かなぁー!?、じゃ、相思相愛じゃん・・・、私にいわせれば性的障害カップル・・・。
翆「障害まではゆかないけど。旦那さんが、仕事も真面目で、ルックスも一人前なら恋人候補というのが世の中の常識なんだけど・・・、でも、実際は世の中の常識どおりにカップルはできない、というわけ」
そこには、落差があるんだ。
翠「シホさんの場合は、外見がプラスで結婚したら、中身がマイナスのサディストという落差だったわけ、最初は失望したらしいけど」
アチキは?
翠「アチキは、最初遊び人風、こんなの恋人にもならないって最初からマイナスよ。それがつきあいだしたら、いい人じゃんと気がついてプラスになったわけ。だからマイナスからプラスに変化して女は感激するの。女からいわせれば発見だね」
ふぅーーん
翆「気のない返事ね!、私達もやる!、蝋燭とか・・・(^_^)」
痛いのは、やだよ!、注射だって嫌いなんだから(^_^)(^_^)
翆「だろうね・・・」
・・・・
夜、翆を抱きながら、うちらは普通でよかったぜーーー。
外は、風が吹き荒れている、小樽の夜も長い。