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Creator's Blog,record of the Designer's thinking

毎月、おおよそドローイング&小説(上旬)、フィールド映像(中旬)、エッセイ(下旬)の3部構成で描き、撮り、書いてます。

PEN LIFE128. 美の頃合い

2010年12月23日 | Kyoto city
 美術の専門書或いは保健のテキストなどをみると、年齢ごとの人体のプロポーション比較というのがある。つまり0歳の4頭身から5歳刻みぐらいで変化が大きい時期の二十歳まで6~7頭身の人体が描かれている。二十歳になると大人体型で完成され、その後はない。
 つまり人体というのは二十歳までは大いに変化するが、その後のプロポーションは、あまり変わらないということである。もちろん美学的に私が美しいと思うのは、12歳から二十歳までなので、つじつまが合っている。
 さてその美学的に美しい年代に何をしているのだろう。部活で毎日真っ黒になってテニスです、或いはお受験でそれどころではないです、といった言葉が返ってきそうだ。つまりもったいない話だが、美学とは無縁の世界でもっとも美しい時間が、知らず知らずのうちにすぎてゆくのが一般的といってよいだろう。美の頃合いに気づいたときは遅いよ!、というわけだ。
 ところで、私の目からみてもよくわからんという場合もある。例えばファッションモデルの山口小夜子だ。彼女は、20世紀日本のスーパーモデルといって良いだろう。当然個性的なフェイスとともにスタイルは抜群によいのだが、どうも体型が私にはよくわからないわけだ。個人的には、限りなく二十歳前半の体型に近いのではと想像しているわけ。彼女のことをブログで検索したら、3年前に57歳で孤独死したと書かれてあった。
 人体には美の頃合い、という瞬間がある。それは常にうつろいゆく可変的な存在だからだろう。

東福寺天徳院,2010年11月26日
OLYMPUS PEN E-P2,14-150mm/f4.0-5.6
ISO1600,14mm,f4,1/13,露出補正-1,iFinish
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