HPデスクトップパソコンのフラッグシップ機・HP ENVY Phoenix h9-1490jpがやって来たのでそのレビューを書いてみたい。
このHP ENVY Phoenix h9-1490jpは、赤いLED照明が鮮やかなマシンである。
このマシンが標準で水冷CPUクーラーを搭載しているということは、なまじのPCでないことを示しているのだが・・・
手で回せる簡単なネジを一つ外して中を見てみると、小生などの自作パソコンを作る方から見ると唖然とするものである。
それはこういう(マイクロ)ATXのPCケースは、左側が開くもので右の側面にマザーボードを取り付ける。
ところがこのh9-1490jpは、ケースの左側にマザーボードが取り付けられてケースのフタは、右側が開く。
穿った見方をすれば、このh9-1490jpは左利きの人が設計して、机の左下に置く様にしたとしか思えない。そして、もし右側においたら赤いイルミネーションは壁際などに向いて見られないということになる。
又、この実機は、かなりてんこ盛りのオプションがついている。
たとえば
Windows8 Pro
Seagateの1TバイトのHDDx2とSSD起動ドライブ
メモリーは、16GB
ブルーレイレコーダーなど。
OSやSSD、ブルーレイレコーダーなどはあっても良いが、不必要というものも多い。
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そこで実機レビュー機の構成を示してみる。
★この実機は、構成例でBTOではこれを基準として販売されていない。
■OS : Windows® 8pro 64ビット
■CPU : インテル® Core™ i7-3770プロセッサー
■マザー:インテル® Z75 Express チップセット(PEGATRON・2AD5)
■水冷CPUクーラー(HP・レットLED空冷ファン搭載)
■グラフィックス : NVIDIA® GeForce® GTX660(HP original)
■メモリ: 16GB PC3-12800(実機はMicron製)
■SSD:256GB (実機はMicron製MTFDDAK256)
■HDD : 1TB (SATA, 3Gb/s, 7200rpm) X2(実機はSeagate ST1000DM)
■光学ドライブ: ブルーレイディスクドライブ(HP-BH40N)
■無線LAN:IEEE 802.11a/b/g/n + Bluetooth 4.0(OP)
■有線LAN:10/100/1000 Mbps オンボードネットワークコネクション
■カードリーダー : 15in1メディアスロット
■サウンド機能:IDT 92HD73E (HighDefinition Audio 準拠、チップセット内蔵)
■電源: 600W電源 【ATX電源、Active PFC搭載】
■USB日本語(109A)キーボード & USB光学スクロールマウス
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★「水冷CPUクーラー」の実力と高負荷テストの結果検証
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HP ENVY Phoenix h9-1490jpは、水冷CPUクーラーが取り付けられている。
この水冷CPUクーラーの実力はどの程度のものかというのは、OCCTによる負荷テストの結果大方60℃前後に押さえられている。
この温度は、最大負荷を与えたときに3770プロセッサーの純正クーラー(Syuunの私物のクーラー写真を参照)に比べて、10℃以上低く抑えている。
(純正クーラーは最大負荷時で72℃前後)
実を言えば、最大負荷としてオーバークロックOCして3700MHz程度なら安価な空冷CPUクーラーでも同程度に押さえられる。
しかし、このHP ENVY Phoenix h9-1490jp では「長時間の安定パフォーマンスを静かに保つ」という静音と高性能に徹しているために、「水冷CPUクーラー」が取り付けられているという。(HPのWeb説明から )
この負荷テストに関連してメモリー負荷テストも行った。
これはMicrosoft Assessment Consoleのテストでも分かることだが、Windows8では使われるメモリーは、最大でも4GBを超えていないことが分かる。
それで今現在Windows8をOSとして使う自作パソコンでは、余裕を持って8GBのメモリ搭載というのが言われている。
Windows7の時代とWindows8では、種々なことが違っている。
従って、BTOではメモリーは8GBで充分であると思われる。
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起動時間とBIOSの検証
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HP ENVY Phoenix h9-1490jpの起動時間は、数回のテストしたところで約20秒の起動であった。(スタートのタイル画面が出て来るまで)
ノート型パソコンでは、HP ENVY Ultrabook 4-1100の様に起動に11秒程度しかかからないというものもある。
(HP ENVY Ultrabook 4-1100・Windows8実機レビューFirstImpression 参照)
http://pub.ne.jp/Indianinkworld/?entry_id=4657609
しかし、デスクトップ型パソコンでは(Windows8がUEFIネイティブモードでインストール)起動に20秒程度はどうしてもかかると以前述べておいた。
その理由は、元々オンボードでない多くのデバイスを読み込まなければならないこともあり、Boot performance(Fast Startup・実機では11.327秒)があまり良くない場合が多い。
(Startup and Shutdown Experience)
それだけでなく現状では、ビデオカード(NVIDIA® GeForce® GTX660など)がWindows8のFast Bootに対応していないためにより起動に時間がかかる。
この実機の場合は、無線LANを搭載していたりHDDを二台積んでいるので余計に時間がかかっている。
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パフォーマンス・エクスペリエンス インデックス
ビデオカード(NVIDIA® GeForce® GTX660)
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この構成では問題なく高い数値になっている。
又、ビデオカード(NVIDIA® GeForce® GTX660)は、現在ゲームなどの高負荷をかける場合にはコストパフォーマンスが高く最適なパフォーマンスを発揮している。
HPのビデオカード(NVIDIA® GeForce® GTX660)は、写真で見るとおり特殊な空冷ファンを搭載している。
これもこのHP ENVY Phoenix h9-1490jp に対する専用設計だと思われる。
それは、低速、静音の水冷CPUクーラーの空冷ファンによっては、ケース内を冷却できないために、マザーボードの冷却を兼ねていると思われる。
このHP特製のNVIDIA® GeForce® GTX660の実力は、Heaven Benchmark Ver3と2月にver4になったBenchmarkで測定した。
DirectX 11対応のHeaven Benchmark Ver3で見ると、これはNVIDIA® GeForce® GTX570程度の実力とみることが出来る。
しかし、Ver4では下位(Syuunの私物のカード)のビデオカードとは一見数値的に大きな差異はない。
これはBenchmarkとしては、大差あるとは言うものの実用上は過度に違うわけではないことを示している。しかし、Benchmarkの数値が10ポイント以上離れていると言うことはかなり意味があることは間違いない。
又、DirectX 9の「ファイナルファンタジーXIV・新生エオルゼア ベンチマーク」を参考のために取ってみた。
これはパフォーマンスで見るとおり問題なしである。
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ストレージには、高速なMicronのSSDとSeagateのHDDを使っている。
ここで前に述べたとおり、メモリーを多く積むとメモリーキャッシュを多く取ってSSDの容量を圧迫するので注意が必要である。
★メディアカードスロット(15in1)は、低速でSDHC UHS-1にも対応していないようである。
但し、メディアカードスロットは社外品と思われるもので、現状Windows8対応の高速な
メディアカードスロットはまだ市販されていない様だと記憶する。
USB3.0のカードリーダーでさえWindows8対応になっていないものがほとんどでもある。
★この製品には「USB日本語(109A)キーボード & USB光学スクロールマウス」がついてくる。このキーボードは安価なMicrosoftのキーボードを比較として出しておいたようにマウスを含めてゲーム専用のものではない。
本格的にゲームをするというのなら専用のものが必要であろう。
★「臨場感溢れるサウンドを提供するBeats Audio™ テクノロジーに対応。」というようにHP特有の「Beats Audio™」がある。
これを活用するのにはそれなりのヘットフォンが必要だと思われる。しかし、ここではブルーレイやBenchmarkソフトを堪能するためにJBL CAS-33・2ch アクティブスピーカーを使ってみた。
このJBLとHP ENVY Phoenix h9-1490jp の「Beats Audio™」サウンドとは相性が良いようで、ブルーレイなどだと最後まで見てしまいそうになったほどであった。
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最後に感想
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HP ENVY Phoenix h9-1490jp はかなり見た目に凝った作りと共に、内部も自作パソコンでは思いも寄らないものになっている。
PCケース自体は、BTOで追加出来る「オプティカルドライブ」やPCI Express x1に挿すことになるTVチューナーなどの拡張性は当然確保されている。
但し、自作が十分出来る人は別として、マイクロATXのPCケースであるために保証外としても、自分で何か内部に増設したりすると言うのは止めておいた方が良いかもしれない。
要するにそれだけ作り込まれているということである。
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従って、BTOで必要な部品は追加して蓋を開けることなく、RAW現像、動画編集まで何でも出来るものであると思う。
JBL CAS-33 2ch ステレオ アクティブスピーカー
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