Transcend CF ULTRA DMA TS4GCF300の検証
近年上級デジタル一眼レフの画像データーは画素数が増大するにつれて、大きくなるばかりだ。
特に、RAW+JPGという保存という写真の撮り方をすると、1枚の画像が25MB~30MBもの大きさになって保存が難しくなる。
転送スピートが遅いCFの場合。
Buffer Memoryが一杯になったところでシャッターが切れなくなる。
たとえば、「SanDisk Ultra® IIコンパクトフラッシュ」の場合、
メーカーでは
「10MB/秒**の読み取り速度で、高速な画像表示およびデータ転送を実現……9MB/秒**の書き込み速度で、大容量の画像ファイルを高速に記録 。
となっている。
しかし、実際の計測してみた。
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CrystalDiskMark 2.1 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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SunDisc ULTRA II 512M
Sequential Read : 10.502 MB/s
Sequential Write : 10.139 MB/s
Random Read 512KB : 10.482 MB/s
Random Write 512KB : 5.244 MB/s
Random Read 4KB : 3.031 MB/s
Random Write 4KB : 0.087 MB/s
この様に見てみると、確かにメーカーが言うように、10MB/sば出ているが、Random Write 512KBは、5.244 MB/s。 ■ デュアルチャンネルを採用した300倍速のパフォーマンス
実際、デジカメデーターの転送を見てみると、この数値が影響するらしい。
SanDisk Extreme® IIIコンパクトフラッシュの旧型20MB/秒、133倍速のものは、Random Write 512KBは、12MB/s程度出でいた。
さて、Transcend CF ULTRA DMA TS4GCF300 はどうだろうか。
メーカーHPによると‥‥
特色
■ CF Type I規格に準拠
■ データ転送速度: 45MB/秒(最大)*
■ Ultra DMAモード0-5に対応**
■ ハイエンドデジタル一眼レフカメラに最適
■ CF4.0規格に準拠
■ ECC機能内蔵
■ ATAインターフェイス
■ 低消費電力
■ 多くのプラットフォームに互換
■ RoHS指令対応製品
■ 永久保証
という事になっている。
一応、最新のカードリーダーでベンチマークを測ってみた。
但し、ULTRA DMA転送には対応していない。
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CrystalDiskMark 2.1 (C) 2007-2008 hiyohiyo
Crystal Dew World : http://crystalmark.info/
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Transcend CF ULTRA DMA TS4GCF300
Sequential Read : 18.349 MB/s
Sequential Write : 15.389 MB/s
Random Read 512KB : 18.262 MB/s
Random Write 512KB : 10.161 MB/s
Random Read 4KB : 4.158 MB/s
Random Write 4KB : 0.216 MB/s
……とこんなもので、とても早そうには思えない。
但し、「デュアルチャンネルを採用した300倍速のパフォーマンス」とこの倍のスピードを予測させるものではある。
実は、実際カメラを使って検証したHPがあって、その方法と同じやり方で検証してみた。
http://satouchi.com/alpha/review_52.html
(Sony shop里内・ )
方法
α700の設定
○連続撮影ModeのHi
○画質Mode RAW+JPEG (凡そ25MB)
方法A
連写をしてα700本体内メモリ(バッファ)がいっぱいになり、メモリーカードへの書き出し が追いつかなくなる(シャッターが連続して切れなくなる)までのコマ数。
Transcend CF
TS4GCF300……13コマ
TS1GCF80 80倍速‥‥10コマ
参考(里内HPによる以下同)
SonyUDMA*1対応300倍速モデル‥‥16コマ
MS‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥9コマ
方法B
20秒間シャッターボタンを押し続けて撮影できるコマ数。
TS4GCF300……38コマ
TS1GCF80 80倍速‥‥15コマ
SonyUDMA*1対応300倍速モデル‥‥25コマ
SanDisk Extreme® III‥‥‥‥‥‥16コマ
MS‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥12コマ
方法C
方法Bが終了後、α700のメモリー書き出しアクセスランプが消灯するまで、要する時間。
TS4GCF300……6秒
TS1GCF80 80倍速‥‥32秒
SonyUDMA*1対応300倍速モデル‥‥5秒
SanDisk Extreme® III‥‥‥‥‥‥12秒
MS‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥42秒
のようにしてみると、最初の高速連写はExtreme® IIIと同じようだが、以後の連写がさほどストレス無く出来ることが分かる。
この部分では、SonyUDMA*1対応300倍速モデルを勝るところでもあり、Buffer Memory開放でも1秒の差しかない。
やはり、UDMA300倍速は嘘ではなさそうである。
多少、劣ると言っても数秒待てば、Memory開放されるので同様に連写可だ。
当然、JPEGなどならMemory一杯まで連写可である。
実際その他の動作が速く、カードのフォーマットなどが一瞬で終わるところを見るとかなり効果がある。
なんと言っても、SanDisk Extreme® Ducati Edition に比べれば6割強程度。同様に、レキサーメディアのプロフェッショナルUDMAに比べれば半値。
SonyUDMA*1対応300倍速モデルに比べれば三分の一以下。
結構CPが高い製品だ。