幼少の頃、無批判に覚えたことは、何ら疑いもなく記憶に定着していることがある。
「憩いのお店」の季節商品に、「どんぐりころころ」があります。どんぐりを型どった最中(もなか)の中にコーヒーチョコレートが含まれていて、口に含むとちょっとほろ苦い、懐かしい味が口に中に広がります。
そして、思わず口ずさんでしまうのです。
♪どんぐりころころ どんぐりこ♪
みなさんも、子供の頃よく歌いませんでしたか、この「どんぐりころころ」の唄を。
しかし、よく考えてみてください。「どんぐりころころ どんぐりこ」って、どんな情景なのでしょうか? そう、ちょっと妙です。
青木存義氏が作詞した、「どんぐりころころ」は下記の通り。
♪どんぐりころころ どんぶりこ
お池にはまって さあ大変
どじょうが出て来て こんにちは
ぼっちゃん一緒に 遊びましょう♪
「どんぐりころころ どんぐりこ」ではなく、「どんぶりこ」なのです。どんぐりがころころと落ちて、池の中にぽちゃんと「どんぶりこ」と揺れ動く情景を表現しているのです。
20歳の頃、この事実に気がついたのですが、それ以来、我が身が得た知識すらも懐疑的な対象になるのだと肝に銘じることにいたしました。
で、「どんぐりころころ」のどんぐりさんは、2番目の歌詞でどんなふうに表現されているのでしょう。
♪どんぐりころころ よろこんで
しばらく一緒に 遊んだが
やっぱりお山が 恋しいと
泣いてはどじょうを 困らせた♪
今までと違う世界が結構面白くて、「どじょうさん」と楽しんでいたのに、ふと、慣れ親しんだ世界へ戻りたくなってしまう「どんぐりさん」。泣いたってどうしようもないこともあるので、「どんぐりさん」には新しい世界を切り開いていって欲しいものです。
私といえばクリスマスの歌で、
「暗い夜道はピカピカの~。お前の鼻が役に立つのさ」
というのを
「暗いよ!道はピカピカの~」
だと、先生と同様20過ぎまで勘違いしていました。
なるほど、そういう見方もありましたね。「お池」の世界で成長したからこそなのかも知れませんね。
クリスマスの歌の件、癒してくれるエピソードですね。
またのコメント、お待ちしております。