講義の準備でレーウェンフックを調べている。彼は、1632年10月24日オランダのデルフトで生まれる。ちょうどその頃、画家フェルメールもデルフトで生まれている。レーウェンフックは呉服商人でありながら、レンズ磨きを趣味として、シングルレンズの顕微鏡を自作し、身近な微小な生き物を観察していく。満90歳で没するまで、顕微鏡で観察し続け、自然界には多様な微生物が存在することをスケッチとともに観察記録として手紙を英国王立協会へ送っている。
英国の生物学者ブライアン・J・フォードは著書『シングル・レンズ-単式顕微鏡の歴史-』(伊藤智夫訳、法政大学出版局)の中でレーウェンフックを下記のように評している。
レーウェンフックは、わずかな種類の微生物の害悪を論じる代わりに、微生物が自然界では無数に存在し、かつそれぞれの方法で驚くほど活発に生活していることを重視した。このことは、彼が微生物の多様性を観察した最初の人であることを示すだけでなく、微生物生態学の草分けでもあったことを示している。アントニー・ファン・レーウェンフックは、近代科学とは異なった方法で微生物の不思議を理解していた。明日を背負う現在の科学者に対し、今なお教えておく必要のある、幅の広い洞察力と識見とを、三世紀以上も前に、具体的に示していたのである。
また、フォードは、彼の著書の中で、レーウェンフックの言として、下記を引用している。
大部分の学生は、科学から金をもうけようと、あるいは学問の世界で有名になろうとしている。しかし…..われわれの視界から隠れている事柄を発見するなかでは、そのようなことは無価値に等しい。私は、かかる研究のできる人は、千人に一人もいないことにも満足している。まず第一に、大部分の人々は知りたがってはいない。また一部の人々は、臆面もなく次のように言っている。「知ろうと知るまいと、どうでもよいことではないか」
呉服商人の生業のかたわら、時間を見つけてひたすら微生物を観察し続けたレーウェンフックらしい言葉である。
このところ、私自身、レーウェンフックのシングルレンズの顕微鏡で微生物を観察してみたいと言う欲が出て来た。自作するのも良いが、レプリカが手に入らぬものだろうか? 若い学生たちの前で、実演してみたい。
英国の生物学者ブライアン・J・フォードは著書『シングル・レンズ-単式顕微鏡の歴史-』(伊藤智夫訳、法政大学出版局)の中でレーウェンフックを下記のように評している。
レーウェンフックは、わずかな種類の微生物の害悪を論じる代わりに、微生物が自然界では無数に存在し、かつそれぞれの方法で驚くほど活発に生活していることを重視した。このことは、彼が微生物の多様性を観察した最初の人であることを示すだけでなく、微生物生態学の草分けでもあったことを示している。アントニー・ファン・レーウェンフックは、近代科学とは異なった方法で微生物の不思議を理解していた。明日を背負う現在の科学者に対し、今なお教えておく必要のある、幅の広い洞察力と識見とを、三世紀以上も前に、具体的に示していたのである。
また、フォードは、彼の著書の中で、レーウェンフックの言として、下記を引用している。
大部分の学生は、科学から金をもうけようと、あるいは学問の世界で有名になろうとしている。しかし…..われわれの視界から隠れている事柄を発見するなかでは、そのようなことは無価値に等しい。私は、かかる研究のできる人は、千人に一人もいないことにも満足している。まず第一に、大部分の人々は知りたがってはいない。また一部の人々は、臆面もなく次のように言っている。「知ろうと知るまいと、どうでもよいことではないか」
呉服商人の生業のかたわら、時間を見つけてひたすら微生物を観察し続けたレーウェンフックらしい言葉である。
このところ、私自身、レーウェンフックのシングルレンズの顕微鏡で微生物を観察してみたいと言う欲が出て来た。自作するのも良いが、レプリカが手に入らぬものだろうか? 若い学生たちの前で、実演してみたい。
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