福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

高山・亜高山帯生態系の理解へ

2016-05-10 16:00:55 | 研究
高山・亜高山帯生態系は気候変動に対して脆弱であると考えられおり、生態系保存の観点から重要な研究課題です。しかし、その脆弱性の評価は困難であるため、研究が進んでいませんでした。そこで、平成17年度から19年度まで環境省地球環境総合推進費『大雪山系・阿寒山系における高山生態系・亜高山針葉樹林生態系の研究』(研究代表:占部城太郎 東北大教授)で様々なアプローチで研究を行うことになりました。私たちのグループは、湖沼の微生物群集動態解析を担当。

その後、工藤岳さん(北海道大学地球環境科学研究院)が後継研究プロジェクトを実施。貴重な成果が得られましたので、一冊の本にまとめることとなり、この度発刊されました

Structure and Function of Mountain Ecosystems in Japan. Edited by Gaku Kudo. Springer. 2016.




私たちの担当チャプターは下記の通り。

Masanori Fujii, Toshihide Hirao, Hisaya Kojima and Manabu Fukui. Planktonic bacterial communities in mountain lake ecosystems. In: Structure and function of mountain ecosystems in Japan.145-169. Springer. 2016.


下記裏表紙に掲載されている右の写真は、秋田県の駒池(標高1,340 m)で2006年7月に撮影したものです。まだまだ体力があった頃ですが。





さて、いよいよ山岳地帯での調査が来週から始まります!

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