福井 学の低温研便り

北海道大学 低温科学研究所 微生物生態学分野
大学院:環境科学院 生物圏科学専攻 分子生物学コース

微生物ってなに?

2006-10-05 22:02:16 | 本と雑誌

Photo_18いよいよ、「微生物ってなに? ~もっと知ろう!身近な生命~」(日本微生物生態学会 微生物生態教育研究部会 編著)が日科技連出版より刊行されます(2006年10月11日発売)。

本日見本が出来上がりました。各執筆者が工夫を凝らしながら一般の方向けに微生物の世界を平易に紹介しています。

内容は、下記の通りです。一読していただけると幸いです。

      <目次>
口 絵-写真と解説
まえがき

1.    地球の生い立ちと生命の歴史

2.    微生物学の歴史

3.    微生物の種類

4.    地球環境の微生物たち
 1)    炭素の循環
 2)    窒素の循環
 3)    極限環境の微生物(高温)
        (低温)

5.    役に立つ微生物たち(食品,医薬品,農水産業,工業など)
 1)    食品
 2)    医薬品
 3)    農業
 4)    水産業
 5)    工業・環境

6.    バイオ研究の動向と問題点(生態系への影響と世界での対応)

豆知識
コラム-微生物トリビア


地下生物圏

2006-10-05 15:44:47 | 学問

1_110月3日より5日まで、カナダ・バンクーバーにてIODP Subseafloor Life Workshop(統合海洋掘削計画海洋底下の生命に関するワークショップ)が開催されています。日米欧の関連する研究者が集まり、ホテルに缶詰にされて朝から晩までこれからの研究戦略を練っています。海底下にはどんな微生物がいて、どのような活動をしているのでしょうか?海底下の生命活動を研究することによりどのようなことが分かってくるのでしょうか?そして、得られた結果はどのような波及効果をもたらすのでしょうか?

80名余の研究者が議論を白熱させているところです。この分野の日本人研究者は多くはありませんが、JAMSTECを中心として質の高い研究を行っています。できれば若手研究者がさらに増えてくれることを期待しています。

個人的なことですが、ブレーメンの研究所で一緒に研究したAndreas Teskeに何年かぶりに再会することができて、胸が熱くなりました。彼の奥さん、Carol Arnostiも海洋研究者です。10年以上も前のことですが、彼女の家にAndreasと私が夕食に招待されたことを今でも良く覚えています。3人でチーズフォンデュをいただきました。その時、3人ともAndreasとCarolが結婚するとは思っていませんでした。