77ぺーじの短編です。
国家の謀略を監視する私的組織Camel Clubのリーダーで墓地の管理人の仕事をしているStoneはいつものように土曜日の午後、閉店間際の銀行に支給された給料を預けに入って行く。そして、そんな彼を尾行していたかのように国家機関の暗殺組織に所属するWill Robieも同じく銀行に入る。
Stoneが行員と入金手続きをしている時、半分閉じたシャッターをくぐって数人の武装した男達が警備員を殺して侵入してくる。男達は行員とStoneたちを拘束して銀行に立てこもる。しかし、男達は、金を取ることなく大金が納められた金庫の扉を閉じるという銀行強盗としては不似合いな行動をとる。彼らの行動に違和感を覚えながらStoneはCamel Clubのメンバーに秘かに救出を依頼する。
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このところ他のシリーズに隠れて影が薄くなっていたCamel Clubシリーズ。
最近の作品でStoneが他の仲間から距離を置き始めたと感じ、このシリーズはもう続かないと思っていたので、短編ながらも、メンバーの活躍を久しぶりに読めて楽しかった。このシリーズの復活を期待したい。
また、国家機関の暗殺組織に所属するWill RobieがStoneの背後に登場、Stoneは諜報機関にとっては癌のような存在、ついにRobieにStone殺害指令が?などと、銀行強盗の目的と相まって短編ながら読む方をワクワクさせてくれた。
このRobieとStoneの関係、昔読んだ「ルパン対ホームズ」という小説のようにどちらもファンがいて、片方だけを引き立たせると片方から不満が起きる。どう料理するのかなぁと思ったら・・まぁ、不満ないかな。
★★★ 77ページ Kindle版 270円
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