気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

The Hit by David Baldacci

2013-05-12 11:37:22 | 読書感想

暗殺命令の任務を果たして本部に戻ったWill Robieに与えられた指令は同僚のJessica Reelを追跡して逮捕、もしくは殺すことだった。
Reelは彼の所属する課の唯一の女性であり、Robieに匹敵する技量をもった優秀な暗殺者だった。
Reelはイスラムテロリストの支援者に対する暗殺指令を無視して監視役の上司を射殺していた。

かって、Reelと仕事を一緒にしたことのあるRobieは彼女が組織を裏切り、同僚を殺したということに疑問を感じる。
しかし、自宅でReelについての資料から居場所の手がかりを得ようとしているRobieにReelからE-mailが届く・・ReelかRobie、どちらかが死に、どちらかが生き残るだろうと。
RobieはReelの自宅の捜査に向かうが、その途中で、Reelが組織のNumber TwoのJim Gelderを暗殺したことを知らされる。そして、Reelの自宅に踏み込んだRobieは、Reelの仕掛けた罠にはまり死の窮地に陥り、手と足に大火傷をするが、とっさの判断で窮地を脱する。

RobieはReelが二人を殺したことには理由があると考え、殺された二人のつながりを探ろうとする。
一方、Robieが無事だと知ったReelは、再び、メールを送ってくる。個人的な恨みから殺したのではない、善と悪は見る立場によって変わると。
Robieはこのメッセージは彼を混乱させるための心理作戦として無視する。
組織から渡されたReel、殺された二人の履歴などに関する資料を調べていたRobieは一部のページが消去されていることを知る。
あたらしく組織のNo2に就任したJanet Dicarloと会ったRobieは、消去された部分も含む資料を要求する。

数日後、Dicarloと会ったRobieは彼女から異常事態が起きており、それもアメリカばかりでなく世界を震撼させる深刻な事態が進行中であり、それも危機的状態であると告げられる。
彼女の話に戸惑いながらも、Reelの行動はそれに関連しているのか、上層部はその事態に気づいているのか、彼女から聞き出そうとしたそのとき、外部で銃声が響き、何者かが彼らを襲撃してくる。銃の射程外から高性能ライフルで狙撃してくる襲撃者に為すすべもなく、Dicarloは被弾しRobieは窮地に陥る、そんなRobieを救ったのはReelの襲撃者に対する反撃だった。Robie達を襲ったのは何者なのか、異常事態とは何か、何故、Reelは自分たちを助けたのか、答えを模索する中、Robieは自分の任務に疑問を持ち始める。

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Reelという女性がなんと魅力的、そして、なんと孤独なんだろう。自分の仕事(?)のため恋人や友人を持つと彼らに害が及ぶ可能性が高いことを考え一切、そういう関係を作らない。そして、Robieが生死をともにした14歳の少女との関係を疎遠にしていることに共感を覚えている。
RobieとReelの対決がどうなるのか、結末が気になって良いペースで読み進んでいった。
前作同様、面白かったが、終盤がちょっと物足りなかったので星4つ。

Kindle 975円 ★★★★