気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Point Blank by Catherine Coulter

2007-03-13 22:32:01 | 読書感想

FBIのRuth Warneckiは趣味の宝探しを洞窟の中で行っているとき、事故に会い意識を失うが、地元のシェリフのDixon Noble に森の中で記憶喪失で倒れているところを救出される。

その夜、記憶が戻らないままシェリフの家に泊まっている Ruthは二人組みに襲撃されるが、事前に気づいたRuthによって襲撃は失敗し、逃げるふたりは逃走の途中で警官の銃撃で死亡する。

Dixonの身元照会によって、FBI仲間のDillon SavichLacey SherlockがRuthに会いに来たことによって、Ruthは記憶を取り戻す。そして、Ruthは記憶を失った場所の洞窟に彼らを案内するが、そこには近くの音楽学校に通う女子学生の死体があった。
DixonとRuthは犯人を捜すべく聞き込みを開始する。

一方、SavichとSherlockはMoses Graceと称する老人とClaudiaという若い娘の二人組みから 執拗に命を狙われる。あるときは爆弾で、あるときは銃撃、あるときは愛用のポルシェに爆弾をしかけられ・・・、

MosesがSavichにかけてくる携帯電話を逆探知して彼らの居場所を突き止めようとするが、Mosesもそれを知っているようで、いつも逃げられてしまう。
Savichは自分が過去に関わった事件を再調査してMosesと事件とのつながりを調べていくのだが・・・

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初めて読んだ作家だったけど、展開が面白くて最後までいいペースで読みきった。ミステリの展開としては ひねりがなく、昔テレビで放映していたFBIという番組を思い出した。Savichを中心としてFBI仲間が一体となって犯人の手がかりを調べていって 最後は犯人を突き止める。

キャラクターとして気に入ったのは 記憶喪失になっても全然動じないRuth。居候しているシェリフのDixonとおたがい好意を持ち始めたようだけど どうなるのか?

シリーズものらしいので 他の作品でのRuthの活躍を読みたくなった。


no second chance by HARLAN COBEN

2007-03-03 14:32:47 | 読書感想

医者のMarc は突然、何者かに撃たれ生死のふちをさまようが、奇跡的に命をとりとめ、12日後意識を取り戻す。そして、彼は刑事から 妻も銃で撃たれて殺されたこと、そして、6ヶ月になる娘が行方不明になっていることを知らされる。

娘の安否をきづかうMarcに 大富豪である妻の父親から電話があり、娘が誘拐されたこと、身代金200万ドルの運搬役にMarcを誘拐犯が指名してきたことが知らされる。警察に知らせるな、という犯人からの要求を無視して警察に事件を知らせたことにより Marcは身代金を取られ、娘を取り戻すことに失敗する。

それから一年半後、娘は死んだものと思っていたMarcに 誘拐犯から再び、義父のところへ身代金の要求があり、Marcが誘拐犯と交渉することになる。娘は本当に生きているのか 疑心暗鬼に陥りながらも生きているという かすかな可能性にかけて、Marcは今度は警察に知らせることなく、元恋人で最近FBIをやめたRachelとともに 娘を救うべく行動する。

☆感想
最初はなかなか主人公に感情移入できなかったのでけど、Rachel という元FBIの彼女が事件に加わってきてからは、おもしろくなって、一気に最後まで読めた。主人公よりもLydiaという誘拐犯の女性のほうが沈着冷静に人を殺したりして ちょっと不気味な感じがしてよかった。

この小説、主人公のMarcが出てくるときは一人称(I )で語られ、他の人がでてくるときは3人称で語られる。最初、戸惑ったのが一人称で語るときの 同じパターンの繰り返し。最初の出だしから
 I know that I lost a lot of blood. I know that a second bullet.........   . I know that  my heart  stopped. 
同じフレーズ(I know that..) を繰り返す。こういう文が多い。この作家の癖なのかな?

誘拐犯のチームワークが良い。元子役スターだったLydiaと大男のHeshyの男女コンビ、HeshyはLydiaがMarcたちを殺すことに 失敗して警察に捕まることを心配し、自分が殺すというが・・・(P178より引用)
 " You're  trying to protect me" she said.
 He said nothing.
"That's sweet." And it was.But one of the reasons she wanted to do it herself was to protect Heshy.

Lydiaの行動を いつもHeshyが見張っていて、Lydiaがピンチになると助けにいく。

そして、娘を誘拐されたMarcも元恋人のRachelとコンビを組んで二人を追う。
どちらのコンビも女性のほうが主導権を握って、最後のクライマックスで二人の女性は対決することになる。

誘拐された娘は生きているのか?
誘拐ミステリの一番気になるところは やはりこれ。誘拐されてから一年半も生後6ヶ月の赤ちゃんを 犯人たちはどうやって育てていたのか?かなり足手まといになるはずで、上の二人の誘拐犯たちの行動からは生きているのか死んでいるのか分からず 最後までハラハラさせられる。

内通者は誰か
誘拐犯たちは警察内部に自分たちの仲間がいる。もし、警察に知らせると娘は返さない と言っていたが 2回の取引とも内部に通報者がいたとしか思えない状況が起こる。うーん、でもミステリ好きなら この内通者はある程度読み進むとわかるな。

サプライズ!
最後の結末には驚いた。細かい複線があらかじめ張ってあったのかもしれないが、いやぁ、わからなかったな、こういう結末になるとは。