気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

by all means

2009-03-24 21:11:30 | 成句、熟語

承認、許可の強調)ぜひどうぞ、もちろん

[Sunset Express  by  Robert Crais  p163より引用]

私立探偵のColeは刑事弁護士のJonathan Greenの依頼で殺人事件の調査をして、見事その期待にこたえる。しかし、彼はその調査に気になることがあった。Jonathan Greenにそのことを調べたいと言うと

Jonathan nodded. " By all means."


buy one's way out

2009-03-23 20:43:23 | 成句、熟語

賄賂を使ってうまく免れる。

[Sunset Express  by  Robert Crais  P55より引用]

" She says that you tried to buy your way out of a trafic violation with a fake C-note."

C-note 100ドル紙幣

彼女(刑事)はあなたが偽の100ドル紙幣を彼女に渡して交通違反をみのがしてもらおうとしたと言っている。


suicide watch

2009-03-20 10:39:49 | 成句、熟語

[ Down River  by  John  Hart  p230より引用]

 " Dolf Shepherd   was  put  on suicide  watch   this morning . "

自殺見張り(自殺傾向のある囚人を看守が頻繁に見張ること)[ジーニアス英和辞典]

Adamの友人Dannyを殺したとして逮捕されたDolf Shepherd、すぐに自分がやったと自供してAdamたちとの面会を拒否する。捜査官のGranthamも誰かをかばって自供したと考えている。彼は 末期癌にかかっているDolfが自殺して事件が終わってしまうことを懸念して自殺見張りを看守に命じた。


civil

2009-03-18 20:45:52 | 英単語

[Down  River   by   John  Hart より]

P104より I  fought to remain  civil . Adamの心情

P146より " Tell  your daddy  I was civil. " Adamと対面した義理の母の言葉

civil というと市民的な という意味が思い浮かんでしまうが  この場面、Adamと彼が殺したと証言した義理の母が5年ぶりに再会する。二人の間には当然 気まずい雰囲気があるが 父親はなんとか二人に和解して欲しいと願っているのだが・・・

Adamも 義理の母もどちらも それを受けて 相手に対して礼儀正しくふるまうだけどお互いにぎこちなさが残る。


acquit

2009-03-17 20:22:44 | 英単語

[ Down River  by   John  Hart  p37 より引用]

5年前、殺人の罪で裁判にかけられたAdamは義理の母親が 彼が殺したと証言したにもかかわらず 殺された男と面識がなかったなど動機がないことで無罪となる。しかし、町の人々は今でも彼が殺したと思っていた。

それでも 帰ったきたAdamに義理の弟がなぜ帰ってきたかと尋ねたことに対しAdamが言った言葉。

 " I  was  acquitted."    私は無罪を宣告された

この単語、『ジーニアス英和大辞典』では(証拠不十分で)無罪を宣告するとあるが他の英和辞典では 単に無罪にする となっている。 この小説の流れからいうと ジーニアス英和大辞典にあるように 証拠不十分で 無罪という意味があっていると思うな。


[Review] Down River by John Hart

2009-03-15 18:27:01 | 読書感想

かって母親が目の前で自殺するという体験をしたAdam Chaseは同じように妻の自殺にショックを受けた父親とともに その辛い時期を乗り越えた。
やがて 父親が再婚したとき 彼はあたらしくできた義理の母と双子の兄妹を実の家族のように思い大事にした。

しかし、5年前、双子の兄妹の18歳の誕生日のパーティの夜、Adamはパーティに来ていた19歳の少年を殺したとして逮捕され裁判にかけられる。見に覚えのない彼は無罪となったが、 検察側の証人として出廷した彼の義理の母親は 彼がその少年を殺したと証言する。
Adamの父親は 自分は殺していないというAdamの言葉を信じるか 彼が殺したとする妻の言い分を信じるかの選択を迫られ 妻の言い分を信じ、Adamは家から出てニューヨークに行くことを強制される。

ニューヨークでそこそこの成功を収めていたAdamだが 自分を追い出した町と父親に怒りを覚えながらも ニューヨークの生活になじめず郷愁の念と家族に対する思いが募っていた。
そんな中、かっての親友だったDanny Faithから助けを請う電話があり、迷った末に5年ぶりに故郷へ帰る。

しかし、5年間で静かで穏やかな町というイメージは変わっていた。電力会社が原発の建設用地として この町を第一候補として考えており、町はその経済効果に期待して、ある者は用地買収を見込んで土地を買い込んでいた。

原発誘致にはAdamの父親の土地の買収が必須条件となっていたが 彼の父親は土地を売ることを拒否していた。
そのため 彼の父親は町の者からさまざまな嫌がらせを受けていた。そんな中、Dannyを訪ねたAdamは彼には会えず、代わりに会った彼の父親から 父親に土地を売るように言えと脅され、暴行を受ける。

数日後、Adamが妹のように可愛がっていたGraceが襲われ暴行を受ける。その現場には Dannyの指輪が落ちており しかもAdamの父親に土地を売れと言うメッセージが残されていた。AdamはDannyか彼の父親の仕業と考えて自ら復讐しようとするが 父親の農場でDannyの死体を発見する。

捜査に当たる刑事のGranthamは Adamが帰郷してから立て続けに事件が起きていることからAdamに疑惑の目をむける。
かっては身の潔白をはらすことなく町を去ったAdamだが 今度は自ら身の潔白と真相を探るべく調査に乗り出す。

** 感想 **
息子が帰ってきたと聞いて 喜びの涙を流した父親だが いざ会ってみると その喜びを伝えられない。
かって自分を信じないで家を追い出した父親からの謝罪の言葉がない限り家には戻らないという信念をもった息子と 自分の息子を人殺しと思ったことを息子に謝りたいと思いながらも、妻の手前 素直に謝ることができない父親、中途半端に妥協しない南部の男の頑固さが伝わってくる。

そして、義理の弟が借金で困っていると知って 何とかしてやろうと考えるAdamの行動から 彼の家族を大事にする思い。

ミステリーというよりは 昔からの文学的テーマである家族の葛藤をテーマにした小説という感じがする。

しかし、ミステリとしての意外性も後半になって明らかになってきてミステリとしての面白さも楽しめた。