気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Hushabye by Celina Grace

2015-10-12 21:31:31 | 読書感想
イングランド西部the West Countryの1月、Nick,Casey Fullman夫妻の家で、ベビーシッターが殺され、3ヶ月の乳児Charlieが誘拐される事件が起きる。この警察署に新たに赴任してきたDS Kate Redmanは仲間の刑事との挨拶もなしに、いきなりの事件現場に向かうことに緊張しながらも興奮する。事情聴取に立ち会ったKateは、母親CaseyのCharlieにたいする絶対的な愛情、そして、それを奪われた時の絶望感を見て、12年前の忘れようとしても忘れることができない悲惨な出来事を思い起こし、Caseyの気持ちがわがことのように思われ、彼女は何としても子供を取り戻してあげたいと誓う。
Kateは夫妻の住む豪華な建物、家具類を見て、身代金目当ての誘拐事件と推測する。しかし、身代金の請求がないこと、家に押し入った形跡がないこと、不法に侵入した場合に作動する警報が鳴らなかったことなどから犯人は家の鍵を持ち、警報の解除の仕方を知っている家族などの限られた者の中にいると彼女は考え始める。そして、Kateは夫のNickが絶望悲嘆にくれる妻と違い、息子の安否が不明の中でも、仕事に熱中する様子に違和感を覚える。さらに秘書との異常な親密感、子供を自分たちのそばに置かず自分たちの寝室から離れた部屋に置くという子供に対する愛情の希薄さ、Kateは彼の犯行を疑う。しかし、彼にはアリバイがあった。また、秘書の犯行も疑うが、彼女にもアリバイがある。壁に突き当たった彼女は事情聴取によって活路を見いだそうとするが、刑事としての大失態を犯し、失職の窮地に陥る。
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うーん、誘拐事件というのは時間の経過とともに増してくる緊迫感が魅力なんだけど、その点でちょっと緊迫感がなく、たんたんと物語が進んでいき、いつのまにか犯人が分かるような感じで、ちょと不満かな。
でもKateというキャラは魅力的。読み進んでいくうちにだんだん引き付けられていく。つらい経験のせいか、18歳の時に名前をKellyからKateに変えていたり、アル中気味の母親の影響で仲間との会合でも酒は飲まずジュースを飲むという不思議なキャラ。
また犯人の動機も切ないものがあり終わりはしんみりしてしまう。
 
 Kindle版 ★★★  268ぺーじ 389円   発売日2013年12月11日