2017年MWA、Best Novel候補作
ハリウッドの映画関係者の子供たちが大半を占める高校に通う17歳のKelly Lundは15歳の時、最愛の双子の姉を事故で亡くして以来、誰1人、友と呼べる人がいなかった。彼女以外の誰もがリッチな服装をしている中で、自分1人みすぼらしい恰好をしていることを皆に揶揄されて、孤独感を強めていた彼女は、最近転校してきた映画スターSterling Marshallの娘Bellamyからパーティに招待される。そして、Bellamyを通して、父親同士が親友であるという有名映画監督John McFaddenの息子で子役タレントでもあるVeeとも友達になる。その日から、彼女は真面目で孤独な少女から、ドラッグやパーティ、そして危険な遊びに参加する少女に変身していく。
しかし、彼女は青春を楽しむ友達を得たが、映画関係者の子供達とは付き合うなという母親の忠告を無視したため、母親から絶縁される。そして、KellyがVeeの父親で映画監督であるJohnを射殺し、刑務所に収監された時、彼女は唯一の友達BellamyとVeeから絶縁される。
そんな中、Kellyは、唯一刑務所の彼女のことを気にかけ接触を続けていたBellamyの弟Shaneと獄中結婚式を挙げる。そして、釈放されてから5年、彼女とShaneはハリウッド郊外に邸宅を構える。やっと落ち着いた人生を送れると考えていた彼女にさらなる試練がやってくる。Shaneの父親で映画スターのSterling Marshallが自宅で殺される事件が起きる。手口は30年前のJohnが殺された時と同じ。警察もマスコミもKellyの犯行と疑う。そして彼女の最大の理解者であったShaneも彼女の犯行を疑い、彼女から離れていく。
孤独と絶望に陥った彼女に、30年前、法廷から出てきた彼女の姿をMona Lisa Death Smileと名付けた著名な新聞記者Sebastian Toddが接近してくる。彼は彼女がJohnを殺した犯人ではないと信じていると話して、彼女にある手掛かりを与える。その手掛かりをもとに事実を調べ始めたKellyは、彼女の家族の衝撃的な秘密を発見する。
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この本を読んでいて感じるKellyの心の叫び。
please don't leave me,Mom. I don't have anybody else. P140より
She cried everything she'd lost with John's death... p152より
" Don't leave my life"、"What makes you think I'd do that?",
"Everybody else dose." P209より
母親、友人、そして夫、皆が彼女を見捨てていった。にもかかわらず、彼女はBellamyが彼女の唯一の友達であるとまだ信じて、いつかまた彼女とVeeとBellamyの3人で語り遊ぶことを夢見ている。なんか健気で応援したくなるキャラ。
現在の事件と過去の事件が交互に語られていく。過去の事件は、事件の4ヶ月前から事件当日までカウントダウンしていくが、彼女の犯行を裏付けるような事実が次々と明かされていきその日が近づくにつれ、緊張感が高まっていく。さらに 現在の殺人事件、いきなり彼女に不利な証拠が立て続けに提示されて、どうなるのかドキドキさせる。予想外の結末、伏線、小道具がうまく活かされていて、真相が最後までわからず、面白く読めた。
ただ、この小説作法はあまり好きでない。今、読んでいる部分は過去なのか現在の出来事なのか混乱してしまう時がある。
E-book(Kindle版)★★★★ 375ページ 2016年1月出版 1119円(2017年購入)
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