5年前の5月、カリフォルニア州Las Piernas、芸術家Richard Fletcherが自宅で殴り殺され、3歳の娘Jennyが行方不明になる事件が発生する。翌日、警察は息子のMansonを殺人容疑で逮捕する。逮捕された時、彼の乗っていた車から凶器に使われたと思われる血に塗れたトロフィーと衣服が発見され、さらに、父子がたびたび口論していたという証言などから、Jennyの生死は不明だったが、彼は裁判で終身刑を宣告される。しかし、Mansonの異父弟Calebだけは、兄の無実とJenyyの生存を信じていた。以来5年間、彼は毎週末、兄を刑務所に訪ね、さらに、兄を陥れたのは誰か探し続けていた。
地元の新聞「Las Piernas Express」記者、Irene Kellyは毎年、100万件近く起きるMissing Childrenに関心を持ち取材する。特に、家出についで多いfamily abduction、親権をはく奪された父親、母親が子供を誘拐するケースに注目し、記事を書く。記事を読んだ人から行方不明の子供たちに対する情報が、今も子供を待ち続ける親に届けられることを期待して。そして 記事に対する読者の反応に対応していた時、Ireneは編集部長のJohnから、人員がいないことを理由に、切断された腕が発見されたという建築現場に行き取材してくるよう命令される。彼女は殺人課の刑事と結婚したことで 取材の公正さを疑われることを危惧した社の方針で、殺人事件の記事を書くことを禁止されていた。彼女が記事を書くのではなく、犯罪記事担当のMarkのサポートとして現場に向かった彼女は、友人の鑑識員Benと彼の助手として働いているCalebと出会う。彼女はCalebが誰であるかすぐに思い出す。社に戻った彼女はMarkに取材内容を伝えた後、5年前にCalebの家族に起こった悲惨な事件の資料を取り出して事件を検討する。そんな中、彼女のもとにやってきたMarkから、建築現場で発見された遺体はGerry Serreという男だと教えられ愕然とする。Ireneは今朝、彼女の記事を読んだというJane Serreと名乗る女性から2年前、元夫のGerry Serreが3歳になる息子Lukeを連れ去ったという電話を受けていた。Lukeはどうしたのか?気に病む彼女に遺体などを探索するsearchdogのトレーナーSheila Dolsonが探索犬が建築現場から新たな遺体の一部を発見したと電話をしてくる。Ireneは直ちに現場に向かうが、常にマスコミの注目を浴びようとするSheilaの態度に不快感を抱いていた。Sheilaは刑事たちの許可なく現場に入ったという非難にもめげず、現場から探索犬が歯を発見したと報告する。しかし、Benの完璧な仕事ぶりを知っている彼女は、彼が現場に残された遺体や骨を見逃すことはないと確信していた。IreneはSheilaが証拠(歯)を捏造したことを疑い、彼女の身元を調べ始める。そしてSheilaは犬のハンドラーではなく死んだ母親の訓練犬を引き継いでハンドラーと偽っていたことを突き止める。なぜSheilaは身分を偽り、証拠を捏造したのか?Sheilaを問い詰めようと彼女の家に向かったIreneは彼女が殺されているのを発見する。Ireneは直ちに警察に通報すると同時に、電話機の脇に置かれたメモ帳に書かれた電話番号をひそかにメモして、あとで彼らに電話することによって、犯人を捜す手がかりを得ようとする。また BenとCalebを招待した夕食の席でMansonのことが話題になり彼女は事件について調査することをCalebに約束する。
そして missing childrenの続報をIreneが新聞に載せたとき殺人の連鎖が始まる。
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誘拐というテーマは好きなジャンルで、ストーリーの展開もIreneというキャラも僕好みでおもしろかった。。でもプロットは現実的に考えると無理なのではと考えてしまう。また、終盤の盛り上がりがちょと物足りない。
そして、キャラが多すぎ、各章ごとに違うキャラが登場、物語を進めていく。誰が誰だかわからなくなる。ほんらい、探偵役のIreneがそれらの人物、人間関係を整理してくれると思うのだが、この本では自分で前のページに戻ったり、検索をかけたりして読まなくてはいけない。せめて2,3人に絞って他のキャラは彼らの視点で語ってくれたほうが読みやすかった。
★★★ Kindle版 402ぺーじ