気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Dead Heat (Lucy Kincaid) by Allison Brennan

2015-08-23 11:13:28 | 読書感想

TEXAS州、San Antonio、FBIのViolent Crimes Squadに配属されて3ヶ月の新人、Lucy KincaidはDEAのBrad Donnellyがチームリーダーである犯罪者の一斉摘発を目的とする地元警察、DEAとの共同作戦に参加する。

そして、この作戦の最大の標的であるドラッグ業者で凶悪犯のGeoge  Sanchez ,Jaime Sanchezの兄弟が匿われている妹Mirabelleの家に向かったLucyは、Bradから同居している妹の娘たちが銃撃戦に巻き込まれないよう彼女たちの保護を命令される。Lucyは、家に突入するや直ちに姉妹を外に連れ出し保護するが、7歳の妹のBellaから警察が来たのは地下室に監禁されていた少年Michaelの救出のためかと聞かれ愕然とする。少女によると少年はJaimeのもとで働いていたが、ルールを破ったとしてここ4週間、地下室に監禁されていた。MichaelはBellaに、近々、Jaimeは彼をある場所に連れていき、そこで彼は殺されると話したので、彼に同情していた少女は秘かに彼を逃がした。そして、少年が逃げたのを知ったJaimeは彼を探しに行ったと。

LucyはBradに、Michaelが4週間拘禁されていたことや、Jaimeが直ちにMichaelの追跡に向かったことから、Michaelという少年がJaimeたちの組織にとって重要な存在であると主張し、彼の行方を突きとめ、彼から情報を得ることが必要であると提言する。しかし、Bradは逮捕することができなかったJaimeの行方を追うことに執着していて、麻薬組織が少年を運び屋として使うのは珍しいことではないと主張し、あまり少年については感心を示さず、少年の行方についてはFBIの管轄としてLucyに委ねる。

そしてBradは彼女にMichaelという少年について心当たりがあるというCPSのCharlie DeSantosという男を紹介する。Lucyは彼から少年はMichael Rodriguezという名前で、母親は死亡、父親は殺人で刑務所に収監されていて、彼は児童擁護施設のfoster homeに収容されていたが1年前にfoster homeを逃げ出してから行方不明となっていた。LucyはCharlieから得た写真をBellaに見せ、少年がMichael Rodriguezで13才であることを確認する。さらに彼女は同じように父親が刑務所に収監されている子供たちがJaimeから脅され、foster homeから逃げ出し、Jaimeたちの組織で働かされていることを発見する。

Lucyは、犯罪者の子供は父親と同じように犯罪者になっていくという犯罪の連鎖から逃れられない、というBradの冷徹な指摘に反発し、子供たちを救出することを決意、地元の犯罪組織に詳しい恋人Seanの兄Kaneに協力を求め、Michaelの捜索に全力をあげる。やがて彼女は、Jaimeの背後に巨大な組織が存在していることを突きとめる。そんな中、BellaがJaimeに連れ去られるという事件が発生する。Lucyは二人を救出するために天職と考えているFBI捜査官の地位をなげうつ覚悟を迫られることになる。

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親が犯罪者である子供たちの過酷な運命に絶句。救いの道が見当たらない。

13才の少年がここまで固い決意をもって行動することに驚嘆。

7歳の時に、親族が殺される事件が起き、18歳の時にレイプに会い、そのレイプ犯を殺すというLucyの凄まじい人生に唖然。

でも その悲惨な経験をおくびにも出さず、捜査に打ち込む姿は魅力的。とくに、Lucyの最初、頑なに捜査に協力することを拒否していた人々から必要な情報を得ていく訊問のうまさに驚嘆。

また、女性が主人公のわりにクライマックスはすごく男ぽっく、骨ぽかった

はじめて このシリーズを読んだ僕にとって、あまりにも登場人物が多すぎて、あらゆるところにLucyを助ける人物がいるようで、もうすこし彼女の力で真相に迫っていくほうが僕好みである。

 

 Kindle版  ★★★★ 416ぺーじ


Against All Enemies by John Gilstrap

2015-08-09 10:30:45 | 読書感想

 

Jonathanはかって彼が所属していた、アメリカ軍の精鋭中の精鋭部隊Unit のRollins大佐から、UNIT所属のDylan Nasbe(通称Boomer)がアフガニスタンの任務から戻った後、行方をくらまし、その後同じ任務に従事していた仲間の特殊工作員を殺し、さらに国家の秘密事項を諸外国に売ろうとしていると告げられる。今、すべての国家機関が生死に関わらず彼を逮捕しようとしていることも。

RollinsはJonathanにBoomerは精神的に病んでいると話し、彼と話し合う必要があると言い、Jonathanに彼の所在を突き止め生きて連れ帰るよう要請する。JonathanはBoomerとは彼がUNITを去る前に、作戦行動を共にしたことがあり、Bommerの人柄を熟知しており、そのようなことをするには理由があるはずと考え,彼からその理由を聞こうと彼の行方を突きとめることを承諾する。

JonathanはBoomerの性格を分析して彼が南米のVenezuelaにいると推測し、彼の妻にJonathanとBommerだけがわかるある場所で自分達と会うようメッセージを託す。そしてその場所でBoomerと出会ったJonathanは、彼がUnitの仲間が彼を探しに来るのを待っていたと告げられる。そして、彼は現大統領政権を覆そうとする計画が進められているのを発見したと言い、最近起きた下院議員Blaineの暗殺事件、上院議員Haynesの暗殺未遂事件を彼らの仕業と断定し、Jonathanたちに協力を求める。Jonathanは彼の話を信じるが、彼の友人のFBI長官に連絡するには証拠が希薄として当面は自分達だけでこの計画を阻止すべく全力をあげることを決意する。

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この本を読みたいと思ったのは、優秀な特殊工作員が突然、3人の仲間の特殊工作員を殺し始める。なぜなのか面白そうに見えたので。

しかし、先を読もうとする意欲がなかなか起きなかった。このJonathan Graveのシリーズは本作で7巻目、シリーズの最初の頃は誘拐された人を救出するという緊張感があってかなり面白かった。しかし、この本は軍隊による政府転覆。しかも、相手は軍隊経験がない若者の寄せ集め。相手として物足りない。

何かひねりがあるかと思いきや、だらだらとbadguysとgoodguysの様子が綴られていく。また、いつものように彼らに銃を向けたものは容赦なく殺す。戦闘能力を奪えば良いと思うのだが

読み終わった後、これでおわりなの?と拍子抜けしてしまう。

 

  Kindle版 紙の本の長さ 512ぺーじ