気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

No Time For Goodbye by Linwood Barclay

2015-09-23 17:05:30 | 読書感想

14才のCynthiaはボーイフレンドと深夜、公園で酒を飲んでいるところを父親に見つかり口論の末、自宅に連れ戻される。翌朝、昨日の行動を反省しながら目覚めた彼女は、自分以外、家に誰もいないことを知る。しかし、父親は仕事、母親は兄のToddを車で学校へ送って行ったと考え、二日酔いに苦しみながらも学校へ行く。そして昼休み、昨日の自分の行為を謝ろうと自宅へ電話した彼女は、母親が自宅に戻っていないことを知る。さらに、兄のToddが登校していないことを知り、家へ駆け戻った彼女は自分一人を除き、家族が何処ともなく立ち去って消失してしまったことを知る。

25年後、彼女は高校教師の夫と、8才の娘と幸せな生活を送っていたが、今もなお、なぜ家族は自分だけを残して去っていったのか?もし、彼らが何者かに殺されたのならなぜ自分だけ殺されなかったのか?という疑問に苛まれていた。そんな彼女に過去の未解決事件を取り上げるテレビ番組のプロデューサーが出演依頼の交渉にやってくる。彼女は家族についての情報が得られることを期待して同意する。

そして、そのテレビ出演をきっかけに、彼女ら家族の周辺で奇妙な出来事が次々と起こる。彼らを尾行しているように見える茶色い車、奇妙な電話、彼らが留守の間に台所に置かれていた父親の帽子、深夜、家の様子を窺っていた男。

Cynthiaは家族が生きていて、彼女と連絡しようとしていると興奮する。そして彼らの行方を探すために私立探偵を雇う。しかし、Cynthiaの夫のTerryは、妻の家族に対する想いを理解しながらも、一連の出来事は、警察に家族についての再捜査を行わせるための妻の自作自演ではとの疑念を抱く。そんな中、ついに殺人事件が起こる。

 

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物語の設定が面白い。とくに、Cynthiaのキャラが魅力的。親子喧嘩した翌朝、家族がいなくなっている。置き去りにされたCynthiaの後悔、不安がよく描かれていて物語に引き込まれてしまう。物語の展開もテンポ良く進み、次々と新事実が明らかにされ家族失踪の謎解きがどうなるのかワクワクしながら読んだ。しかし、謎解きの仕方がいまいちまどろっこしかったので★ひとつ減。

 

Kindle版 ★★★★  452ページ 発売日2009年3月