気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

ジャン・パーク『骨』

2006-04-16 23:11:15 | 読書感想

☆あらすじ

女性記者アイリーンケリーは、ジリアンという女の子から失踪した母親ジュリアの行方を捜して欲しいと頼まれる。やがて母親が乗っていた車が発見され、そのグロブコンパートメントにジュリアの切断された親指が入っていた。

4年後、同じように指を切断された女性の死体が発見され、逮捕した犯人パリッシュはジュリアの殺人も自供し、彼女を埋めた山へ案内を申し出る。アイリンはマスコミの代表として、その捜索に参加することになる。

しかし、捜索行は犯人が自分がやった犯罪を、世間に知らせる目的でわざと捕まり、そして計画通り逃げるための罠だった。捜索に加わった警察関係者を殺され逆に犯人パリッシュから命を狙われることになったアイリン。

だが行動をともにしていた死体捜索犬と心配してアイリンを探しに来た刑事の夫とその仲間おかげで危地を脱する。

山から逃走したパリッシュは、警察をあざ笑うかのように、猟奇殺人をくりかえし、被害者の遺体の骨をアイリンに届けたりして、アイリンへの執着をみせる。

☆感想
物語の冒頭、連続猟奇犯のパリッシュが逮捕されて、死体の埋められた現場に案内する。なんだ、犯人はもう捕まっている、どういう風に物語りは展開するのかと思ったら・・・・うまく話がすすんでいく。

最後の展開は、ちょっと抵抗を感じるがうまく、伏線がはってあったからよしとしよう。

山の中、パリッシュから隠れるのに、一緒にいる犬が吠えて、自分たちの居場所がわかるのではないかと犬を懸命になだめるシーン、警察の護衛の網をぬって、自分の車に遺体の骨を置いていく神出鬼没のパリッシュに恐怖するヒロイン。最後まで、ハラハラしながら一気に読めた。


「検屍官」パトリシア・コーンウェル

2006-04-05 22:59:15 | 読書感想

☆あらすじ
街で起きている連続婦女暴行犯に警察はなすすべがない。

警察が唯一たよりにしているのが、被害者に残された犯人の痕跡、犯人の痕跡をもとめて、女性の検屍局長、ケイ・スカーペッターは必死の調査を行うが、手がかりをえられない。

犯人は自分が捕まらないことに自信を持ったのか、さらに大胆に、短い期間に犯行を重ねていく。マスコミも市の当局者も犯人の手がかりが得られない責任を検屍局長としてのケイの能力にもとめるようになる。

そんななか、ケイは思い切った行動に出るが、それは犯人のケイに対する怒りを呼び起こすこととなる。

☆感想
物語の冒頭から、いきなり深夜の電話で連続暴行犯の現場に呼び出されるヒロイン、ケイ・スカーペッタ

「詳しいことを聞くまでもなかった。マリーノ部長刑事の声を聞いたときにもうわかっていた。もしかしたら、電話がなった瞬間にわかったのかもしれない。」(P8より引用)

この緊張感をもった語り口が 読む側をわくわくさせる。そして、この緊張感が最後の犯人との対決まで持続されていき、読むスピードを速める。一気に読めるとても面白い小説だと思う。

常に、女のくせに検屍局長なんて と男たちの目で見られることにたいするプレッシャーに耐えながら、犯罪現場からの残留品や被害者の共通性などから、徐々に犯人像に迫っていくケイに、最初は女に何が出来るかと馬鹿にしていたマリーノ刑事だが だんだんと信頼をおくようになる。

ケイもそう思っていたようだが、この刑事 なんていやな奴だと思っていたが、けっこういい奴だな、このマリーノは。