気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Long Lost by Harlan Coben

2009-11-29 15:53:59 | 読書感想

芸能人やスポーツ選手のエージェント業を行っているMyron Bolitarはかって恋仲だったTerese Collinsから突然の電話を受ける。Myronは 10年前、失意のどん底にあった時 同じような状態にあった彼女と カリブ海の孤島で二人きりで愛を交し合った。それ以来、彼女とは連絡が途絶えていた。

突然の電話にとまどうMyronにTereseは理由を説明することなくパリに来て欲しいと頼む。ガールフレンドがいるMyronは いったんは断るが再度の電話にパリに行くことを決断する。
パリに着いたMyronはTereseと共に いきなりTereseの元夫 Rick Collinsの殺害容疑でパリ警察の刑事Berleandに事情聴取を受ける。TereseはRickから 彼女の人生に関わる大切なことについて話があるからパリに来るように言われていた。しかし、4日が過ぎたのにRickからの連絡がないことに不安を感じたTereseは 人探しに定評のあるMyronにRickの行方を捜してもらおうと考え、彼にパリに来るよう電話をしたのだった。

警察は Tereseがパリに着いたその日にRickが殺されていることから 彼女がRickを殺したのではと疑っていた。
また、Rickの殺害現場では Rickのものではない血のついたブロンドの髪の毛が発見されていた。略式のDNA鑑定によると そのブロンドの髪の持ち主はRickの娘であるという結果がでた。『あなたとRickの間にできた娘か?』と尋ねるBerleandに その知らせに呆然としながらも Tereseは違うと答えるが、その返答には警察も知っているはずだというニュアンスがこめられていた。

事情聴取を終えた後、TereseはMyronにRickと彼女との間に娘がいたことを話す。しかし、彼女の娘は10年前、 彼女が運転する車の事故で死んでいた。不妊症のTereseにとって 亡くなった娘はあらゆる治療法を行った末、子供をあきらめていた彼女に神が与えた最上の贈り物だった。そんな唯一無二の娘を自分の過ちで亡くしたことに 自責の念を感じ、彼女は元夫のRickからの電話を受けるまで、他人との接触をこばみアフリカのアンゴラでひっそりと暮らしていた。

Tereseのあまりにも悲しい秘密を聞いたMyronは Rickが彼女に話そうとした彼女の人生の転機になることとは何かを探る決心をする。そんな中、Myronは銃を持った男達に車の中に拉致されそうになる。 Myronは反撃して彼らを撃退するが、逃走する車の中にブロンドの髪の娘が乗っているのを目撃する。

拉致されそうになった事件で 再びBerleandに会ったMyronは 彼から任意提出されたTereseの髪の毛と現場にあった血痕のついたブロンドの髪の毛とをDNAテストした結果 そのブロンドの髪の毛の持ち主はTereseの娘である可能性が高いことを知らされる。
Myronから 娘の可能性があると告げられた時は 平然としていたTereseだが 独りになると号泣して娘が生きていて欲しいと叫んでいた。
そんな様子をこっそり窺っていたMyronは かっては愛し合ったTereseのために 現場にいたブロンドの少女がTereseの娘なのかどうか調べることを決意する。

Tereseは事故で2週間 意識不明だったので 娘の遺体を見ることも、葬儀にも出席できなかった。
事故当時の捜査に当たった刑事を訪ねるが 彼は自分が現場に行ったときは すでに遺体はバッグにつめられていたので娘が入っていたかどうか確認していなかったと 証言する。
また、事故現場に駆けつけた親友で今はRickの妻であるKarenは 事故の様子を聞こうとするTereseに もう過去のことだと話を拒否する。
関係者からの話では詳しいことがわからないと判断したMyronは 死んだ子供が埋められたという墓地を探し、墓の遺品から 子供が本当に埋めれているかどうか調べるために 子供の墓を掘り起こそうとする。

また Rickが殺されたとき 現場にいた娘は共犯者なのか それとも拉致されたのか?かって CNNで調査レポーターとしてナンバーワンと言われていたRickが 今何を調査していたのか。
調査を進めるMyronは 街中で彼を襲った凶暴な一団が殺人にも関わっているとみて 彼らに徐々に迫っていく。 

**** 感想 ******
よくテレビの刑事ものドラマなどで お正月などの放送では海外ロケなどを入れて普段よりもストーリーを盛り上げようとするが 今回のMyronには そんな感じがした。パリ、ロンドン、そして地元ニューヨークとMyronがTereseのために駆け回る。
Myronの相手として モサド、アラブ過激派、ホームランドセキュリティとちょと場違いな感じがする相手。
そして彼のスタンドアローンものでよく語られるミッシングもの、死んだはずのTereseの娘が生きているのか?なかなか ひねってあって最後までどちらなのかわからない。結果、最後まで読んでしまった。

ただ、Myronものは ちょと暴力的な部分が強すぎて、彼のスタンドアローンの作品とMyronシリーズ、どちらが好きかというと僕は間違いなくスタンドアローンもののほうが人情味があって好きだ。

 

 


 


out of line

2009-11-15 18:19:55 | 成句、熟語

失礼な、無作法な、適当でない

ニュージャージーでスポーツ選手や芸能人のエージェントをしているMyron Bolitarは恋人の10歳になる息子、Jackのバスケットボールの試合を観戦しに行く。彼が見ている中、自分たちのゴール下でボールを受け取ったJackは どうすべきか戸惑ってしまい、相手コーチの『シュートしろ!』という言葉に従い 自分たちのバスケットにシュートしてオウンゴールしてしまう。
Bolitarの隣に座っている相手チームの応援をしていた男が Jackの自殺点に喜び 『いいぞ!相手チームに味方がいるぞ、彼にパスしろ!』と叫び、Bolitarの友人Winに咎められていった言葉

" Yeah , sorry , that was  out of line . "


The Bodies Left Behind by JEFFERY DEAVER

2009-11-08 17:44:50 | 英語

シカゴの北、Wisconsin州の広大な森林公園の中の湖の近くにある別荘から警察に通報があった。しかし、その通報は『こちらは』と言ったところで切られた。間違い電話か、それとも侵入者によって切られたのか 保安官のTom Dahlは保安官助手のBrynn Mckenzieを現地に向かわせる。

勤務明けで 家族と夕食を取ろうとしていたBrynnは 酔っ払い同士の喧嘩や家庭内トラブルなど以外、ほとんど事件が起きないのどかな町のことなので 軽い気持ちで様子を見に行くことを引き受ける。

しかし、彼女を待ち受けていたのは オーナー夫妻の死体と二人の殺し屋だった。
殺し屋との銃撃戦の末、銃と車を失ったBrynnは 危地を脱して森の中に逃れていたオーナー夫妻の友人の女性Michellと出会う。

殺し屋のリーダーのHartは "craftman"と呼ばれるほどの完璧主義者、常に手袋を身につけて指紋など証拠は残さない、目撃者も残さないことを信念としていて BrynnとMichellの命を絶つべく執拗に追いかけていく。
Brynnは殺し屋たちの追跡を逃れながら、夜の闇の中、ハイウェイ目指してMichellを助けながら、森の中を歩き出す。

**** 感想 ****
これは Deaverがテレビドラマの原作を目標にして書いた作品では? と読み終わってまず一番に感じた。

銃を持った殺し屋から守るべき武器は包丁しか持っていない女性二人が 広大な森林公園をハイウェイ目指して逃げ回るサバイバルストーリ。これが 延々と続く。
まぁ 追うもの追われるもの、それぞれ偽装手段をこうじて相手をだまして目的を達しようとするのが ミステリのミスディレクションだとしているのかもしれないが ミステリーとしてはかなり物足りない作品だった。

それなりにひねりもあるのだが、最後の結末も サバイバルで息切れしたのかお粗末だった。