気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Murder of a small-town Honey by Denise Swanson

2010-02-07 11:54:07 | 読書感想

イリノイ州の田舎町Scumble Riverに生まれ育ったSkye Denisonは町のほとんどの人が参加する高校の卒業パーティで「こんな小さな町で 教養もない人々と一緒に暮らすつもりはない」と宣言して さっそうとこの町を去って行った。

しかしその時、Skyeは12年後、そんな町に戻ってこざるを得なくなることを想像していなかった。シカゴで 念願だった学童心理相談員の仕事に就いて喜んだのもつかの間、わずか一年で首になり、婚約者にもふられ、生活の糧を失った彼女は しぶしぶながら、コネを利用して職を得るために生まれ育った町に帰ることを決意する。

彼女は、彼女の名付け親で教育委員会の委員長をしているCharlieのおかげで この町の学校の学童心理相談員の職を得る。
町の人々が 彼女の言った言葉を忘れていることを祈りながら、しばらくは 自分が町に帰ったことを知られることなくひっそりと過ごそうと考えていたが Charlieも主催者の一人である町の一大イベントであるChokeberry Festivalに引っ張り出される。その場で 12年ぶりに会った叔母のMinnieから 『あなたは こんなちっぽけな町には 帰ってこないと言わなかった』と言われ、やっぱり覚えているんだとガックリ。

Charlieたち主催者はそのフェスティバルの呼び物としてシカゴのテレビ局の子供向け番組の人気女性キャラクター、Gumtreeという女性を招く。Skyeは主催者と彼女の連絡係として彼女の楽屋であるトレーラーに出向くが そこで彼女が殺されているのを発見する。

Skyeの母、Mayをはじめ町の人々は 殺されたのはシカゴから来た女優であり、犯人もシカゴの者だと考えて 事件をよそ事のように考えていた。しかし、犯人が使った凶器が 美容院を経営するSkyeの兄 Vinceの所有する鋏だとわかり 警察はVinceを連行する。
凶器に使われた鋏は誰でも Vinceの店から盗むことができると楽観していたSkyeだが、Gumtreeの本名が Honey Adairであり、Honeyはこの町に高校を卒業するまですんでいたことが分かる。さらに 彼女は多くの男たちと付き合っており、Vinceもその中に含まれていた。

そして Honeyは 高校を卒業した日にVinceに彼女がVinceの子供を妊娠していると話し中絶費用として大金を受け取り 町を去っていった。その後、彼女は中絶をせずに子供を生んだと連絡して、Vinceから最近までずっと養育費をせびってきた。

警察署で交換手をつとめているMayは こっそりと捜査レポートを見て、警察はVinceを犯人と決め付けていて 証拠固めをしているとSkyeに話、彼女に真犯人をつきとめるよう説得する。何故と聞くSkyeに『あなたは この町で唯一の教養のある人間であるんでしょ、心理学を学んだのだから 人に真実を話させる方法や 嘘を見抜く方法を知っているんでしょ』と、またまた12年前の演説を引用され慌てるSkye.
Skyeは Honeyが高校のときに関係した男達のなかに犯人がいるのではないかと考えて捜査を進めていく。

**** 感想 ****
コージーミステリなので気楽に読めるのだが、けっこう 英語は分かりづらかった。
『こんな町には住みたくない』と啖呵を切って 出て行くSkye。よく 成功するまでは町に帰らないという決意をして町を出て 成功者として町に帰る という話はよくテレビの番組にあるが 夢破れて行く当てがないので しかたなく町に帰るというのは設定の出だしは興味を引かれた。このプロットでこの本を買ってしまった。

Skyeという女性、けっこう 大胆。殺されたHoneyと関係があった人たちに 殺人者であるかもしれないのに 当時の話を聞きにいったりする。
恋人(?)の検視官であるSimonと初デートのとき Honeyのアパートに不法侵入してSimonを慌てさせたり。
また、犯人との対決のときに取った策もすごい!

かと思うと殺人現場で パトカーの中で警察の事情聴取を待っているのだが いきなりパトカーに入ってきた男を殺人犯と勘違いして慌ててパトカーから逃げ出したり、犯人探しのためのアリバイ調査をするために新聞記者をよそおって電話したのがバレテ相手から脅されると その相手と会わないように算段したり と気の弱いところもみせてなかなか魅力的。

シリーズものの一作目。シカゴで わずか一年で首になった理由も書かれてないが次作以降で明らかになるのかな?