気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Dozen Deadly Roses a by Kathy Bennet

2011-10-30 13:23:52 | 読書感想

 

4歳の息子Donnieを持つシングルマザーで、警察官になって5年、今は新人の教育係のトレーニングオフィサーの役も務めるLAPDのパトロール警官Jade Donovanはこのところ二つのトラブルに悩んでいた。

ひとつは、5日前から 何者かによって枯れたバラの花が、「おまえは死に値する」と書かれたメモと共に届けられ続けていた。

最初は 12本の枯れたバラの花、次の日は11本、と一日ごとに本数を1本づつ減らしながら毎日玄関先に置かれていた。今までに 逮捕した犯罪者からの脅迫か 同僚警官からの悪戯か、最後の一本になったときに何が起こるのか 彼女は家の戸締まりを厳重にしながら 緊張の日々を送っていた。

さらに トレーニングオフィサーとして同乗する相手は 彼女がルーキー時代にトレーニングオフィサーだったMac Stryker 。悲惨な事故で愛する妻と愛娘を亡くした彼は 以来、アル中になっていたが 彼の同僚もJadeも彼の心情を察して 上司に報告せずに黙認していた。

5年前、Jadeはライトが消えた不審車を発見し 追跡して停めさせる。職務質問すべく車に近づいた時 男から銃撃されるが、反撃して男を射殺する。 そのときMacはパトカーの後ろで吐いていた。当然、Macはアル中であることが発覚して解雇される。

Macは アル中の療養施設を退院した後 ガードマンなどをしていたが 犯罪が多発するこの町には優秀な警官が必要であり、自分は優秀な警官であったとの思いから、再度、新人として警官に復帰してきた。 

父親が同じくアル中患者だったJadeは アル中は完治するのが難しく 何かのきっかけで再発することを父親への介護から熟知していた。犯罪者と遭遇したとき、彼がしらふかどうかを気にとめながら 犯罪者と対峙するのは危険すぎると彼女は感じていた。さらに、Macは酔っていたので覚えてないようだがDonnieの父親は彼だった。

不審な贈り物が届き、身の危険を感じているJadeは DonnieのことをMacに話そうと考えているのだが、なかなかきっかけがつかめない。
パトロール中に見たMacの警察官としての行動に感銘を受け、Jadeは彼に好意を持ち始める、また、MacもJadeの魅力に惹かれ始める。Macは 勤務時間外は同僚とデーとしてはいけないという職務規程を破ってJadeとDonnieを食事に誘う。JadeとDonnieを自宅まで送り、道路際で話をしていたMacとJadeは接近してきた車にひき殺されそうになる、Macは車を追うが逃げられてしまう。

そして、MacはJadeから送られてくるバラの話を聞く。かって 自分の最愛の妻子を守ってやれなかったことに後悔の念を感じている彼は、好意を持ち始めているJadeとDonnieを犯罪者から絶対に守ろうと決意する。
JadeとMacは ストーカーが何者であるか、署に報告することなく,二人で捜査を進めていくにする。

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本を ダウンロードするとき(購入?)、以前、読んだ人の評価を参考にして決めるのだけど この本は星が4つ以上、しかも1ドルだったので 購入したのだけど・・面白くなかった。
MacがDonnieの父親であることが「水戸黄門」の印籠のようでなかなかMacに話されない。前半は、ふたりのお互いに対する揺れ動く愛のようすが延々と書かれているので ミステリと言うよりロマンス小説を読んでいる感じ。

作者はこれがはじめての小説のようで 展開を面白くするように書き進めているので 途中から結構盛り上がってくる(評価が5つ星の人たちはここに惹かれたのかな)・・しかし、謎解きがおそまつ、ちょと都合よすぎないかと思ったので、あまり 読むことをおすすめできません。
 

Kindle版 0.99ドル ★★


Mortal Pursuit by Michael Prescott

2011-10-16 20:26:15 | 読書感想

LA近郊のSanta Barbara郡、警察の仕事と言えば自販機荒らし、盗難自転車の捜査、殺人事件などとは無縁ののどかな町。
仕事について一週間の新人パトロール警官のTrish Robinsonは「庭に侵入者がいる」という110番通報による出動に緊張していた。

通報したのは数マイル四方に人家がない森と湖に囲まれたKent Houseと呼ばれる豪邸の所有者Barbara Kent夫人。
Trishの指導役の警官Waldは 侵入者を察知するアラームシステムが作動しなかったことからBarbaraが野生動物の侵入を見誤った可能性が高いと考えて仲間のパトカーの応援を断る。

Kent邸に到着した二人は応対に当たったBarbaraの夫Charlesから 通報は妻の勘違いだったと告げられる。
しかし、Waldは渋るCharlesに通報したBarbaraから直接話を聞きたいと主張し、二人は食事中のBarbaraとDanforth夫妻に会う。

Trishは 彼らが人形のようにぎこちなく座っており、また、動作と会話にぎこちなさを感じる。そして Trishは テーブルの上に銃の薬莢を発見し 銃がこの場で発射されたこと、Kent夫妻の娘が人質に捕られていること 完全武装した5人組がかれらの様子をうかがっていることを知る。

Waldも事情を察知し、二人は通報が間違いだったと言う話を信じるふりをして その場を去ろうとする。が 事態に気づいた彼らに襲撃されWaldは即死、Trishは警察無線で誤報だったと報告するよう強制され、その後 車のトランクに閉じこめられ 車ごと湖に沈められて殺されそうになるが なんとか脱出する。
殺される恐怖に怯えながらも Trishは女性をレイプして殺すことを喜びとする常習犯罪者Cainをリーダーとする武装した5人組と孤立無援の闘いを繰り広げていく。

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Cainから警官と言うよりガールスカウトだと揶揄され、自らも銃を向けられ殺されると思ったときには体の震えを止めることができないほど軟弱な女性警官。

「ダイハード」の女性版?かと思ったが 独りで人質を救出するのではなく 自分には無理だと考え、必死に署に連絡しようと行動する彼女とそれを阻止しようとするかれらとの闘い。

相手と遭遇するたびに もうだめだと気弱になるほどのピンチに追い込まれるが ガールスカウト時代にリーダーが彼女に言っていた言葉「No medals for quitters」を唱えながら 次々と難関を乗り越えていく。

一難去ってまた一難という感じで 次の展開が気になって読むのをやめることがなかなかできない。
最後の落ちはうまい、ちょっと持っていく設定が無理気味だと思ったけど 落ちがこうなるためにはしかたないか。

Kindle版 2.99ドル ★★★★

 

 


Deed to Death by D.B.Henson

2011-10-09 18:10:54 | 読書感想

不動産ブローカーのToniは結婚を2日後にひかえていた

しかし、婚約者で建設会社の社長Scottが自らが手がけているホテルの建設現場から転落して死亡しているのが発見される。
事件を担当した刑事LewisScottが最近仕事のことで悩んでいたという事実、現場には彼以外には誰もいなかったという目撃証言から 彼が自殺したと断定する。
Scottの仕事仲間や親友の誰もが彼の自殺を信じる中、婚約者のToniScottは絶対自殺などしない、 誤って落ちたか殺されたと主張する。

そんな中、Scottの弟でフリーの新聞記者であるBrianから1200万ドルを越えるScottの遺産を相続する権利は彼女にはなく自分であるとの要求がなされる。
BrianScottは妹の死をめぐって不仲になり ここ12年、つきあいがなかった。
Toniは 財産目当てにBrianScottを殺したと考え、彼女の考えを立証する事実を求めて行動する。

一方、Brianは、彼女の車に発信機を仕掛け、また電話機に盗聴機をしかけ 彼女の行動を監視していた。
Toniは ネット検索でBrianが記事を捏造したとして 食品会社から200万ドルの損害賠償を請求されているという新聞記事を発見し Brianがその支払いに困って兄を殺したと推測する。
彼女はこの事実を警察に報告し ScottBrianによって殺されたと主張し、Brianの捜査を要求する。

しかし、事件を担当しているLewisは 彼が一人で現場に入ったのを見ている二人の作業員がいるとして自殺説を変えなかった。
Toniは 刑事から二人の作業員の名前を聞き出し、さらに捜査資料のなかにGloria Keithという女性の名前が書かれているのを盗み見る。
目撃した内容を聞きに行ったToniは、目撃者のひとり、Nicoという作業員が事件以来 仕事に来ていないことを知る。彼女は Brianが現場に入るのをNicoが目撃していることを期待して信用会社に彼の身元の照会を依頼する。

さらに、Groriaの居場所を電話帳から突き止めたToniは彼女からScottと彼女が死の直前まで肉体関係を持っていたと告白される、さらに 彼が経営に行き詰まって死にたいと話していたことも告げられる。
Toniは GroriaScottは絶対に浮気などしていないと主張するが 自分の信念に一抹の不安を抱く。

不安を一掃すべくやみくもにドライブしていた彼女は,売買契約を結びたいという顧客との待ち合わせ時間に間に合わないことを知り、顧客にキャンセルの連絡をするように秘書に電話をするが たまたま一人秘書室にいた不動産ブローカー、Danaが 留守電に入ってきたこの情報を知り 取引を横取りすべく取引場所に向かうが 待ち受けていた何者かによって銃殺される。
Toniは Scottを殺した犯人が自分をも殺そうとしていることに気づき慄然とする。

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ToniのScottにたいする絶対の信頼、自分を愛していたことが 何があっても揺るがないところは読んでいて気持ちがいい。
プロットも幾重にも捻りを利かしてあって Toniの思っているようにBrianが 犯人であるかどうかなかなか分からず、最後まで読ませるパワーがある。
しかし、登場人物のの身の上をくどくどと述べる部分が頻繁に出てきて ストーリーを盛り下げている感じがする。もうちょっとテンポよく書いてほしいな。

Kindle版 2.99ドル ★★★