気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Relentless by Simon Kernick

2012-05-03 11:01:26 | 読書感想

土曜の午後、自宅の裏庭で子供たちを遊ばせていたTom Meronは 長い間、付き合いの無かった友人、Jack Calleyから「助けてくれ」という電話を受ける。
突然の電話と内容に 戸惑っている彼は 受話器越しに 友が何者かに捕まり暴行を受け、殺される瞬間を聞いてしまう。そして、Jackが 殺される前に殺人者に彼の住所を告げたことも。
彼の記憶に間違いがなければ、Jackは彼のうちから15分の場所に住んでいたはず、Jackがなぜ彼の住所を言ったのか不審に思いながらも 15分後には殺人者がここにやってくるのでは? 
パニックに陥った彼は その前に避難することを決意して 子供たちを義母の家に預け、携帯電話に出ない妻のKathyにいらだちながらも、家に近寄らないように警告するために仕事先の大学に向かう。
が そこで、血の付いたナイフを持った男に襲われる、男がナイフで妻を殺したのではという恐怖に怯えながらも かろうじてその場を脱する。しかし、通報で駆けつけた警官に殺人の容疑で逮捕される。尋問された刑事から、Tomは、殺されたのは彼の妻の同僚の女性と聞いてホッとするが、凶器とされるナイフにはKathyの指紋がついており、警察が彼女の行方を探していると知り傲然とする。
疑いが晴れて釈放された彼は、待ち受けていたと思われるJackを殺した一味に拉致される。彼らは例の物は何処にあるか教えろと脅迫する。彼らの言う例の物が何を指すのか、全く心当たりがないと弁明するが、彼らは5秒以内にありかを教えないと殺すと宣言し、銃口を彼に向ける。

主に組織犯罪を捜査するNational Crime Squadに所属する刑事、Mike Boltは英国高等法院の首席判事が書斎で死亡していた事件を捜査していた。遺書もあり、争った様子もないことから明らかに自殺と思われたが、首席判事という役職からの、念のための捜査命令であり、後は、金銭面でのトラブルの有無を 彼の顧問弁護士から聴取すれば、捜査は終わるとBoltは楽観的に考えていた。しかし、弁護士との面談に向かおうとした彼は 彼が自殺に見せかけて殺されたと地元の警察から知らされる。判事の死亡から48時間、二つの死には関連があるのか、判事の事件も自殺に見せた殺人か、Boltは弁護士の殺人事件についても捜査を開始することを決意する。そして、弁護士が殺される寸前に 電話をかけていた相手、Meron夫婦が手がかりを知っているのではと考え彼らの家に向かう。
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冒頭、いきなり、友人が電話中に殺害されるシーンは迫力十分、物語に引き込まれる。
題名のRelentlessが現すように、Meronnはなぜ追われるかも分からないままに逃げ続け,一難去ってまた一難、間段なく追われる。読む方も この逃亡劇がいつ終わるのか気になって途中でやめることができない。早くBoltに出会はないかと思って読んでいくのだが・・・
途絶えることのない逃亡が終わった後のエピローグは ホッとしたせいか読むのに気が抜けてしまった
Boltという刑事が良かったなぁ。アメリカの刑事と違い、英国の刑事は普段は銃を持ち歩かないということにもビックリ。

この小説のキーポイントは嘘だと思う。ある人は嘘がバレて今までの人生を送ることが難しくなり、ある人は嘘をつき続けることによって今までの人生を送っていくことができる。

Kindle版 9.99ドル ★★★