気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

The Guilty by David Baldacci

2016-03-29 19:32:38 | 読書感想

CIAの特殊工作員Will Robie はCIA が綿密に計画した暗殺計画に従い、標的の男が窓際に置かれた電話を取った瞬間を、通りを隔てた向かいのビルから狙撃する。Robie の放った銃弾は男の頭を貫通し、男に駆け寄ろうとしていた少女も射殺してしまう。Robie には少女は死角になっていて彼女の存在に気付くことができなかった。Robie は不可抗力だったとはいえ少女を巻き添えにして殺したことを深く悔やむ。そして、Robie は次の任務の時、標的に駆け寄る子供の幻影を見てしまい、標的の暗殺に失敗する。仕事を続けることに自信をなくしたRobie に上司のBlue man は休暇を与える。Blue man はRobie の幻影が少女ではなく少年と父親だったことから、彼のトラウマの原因は20年以上会っていない父親と彼との関係にあると考え、彼に故郷に帰って父親と話し合うようアドバイスする。彼の父親Dan Robieは、最近、殺人罪で逮捕されていた。
22年前、男はタフでなければならないと主張して、何かにつけて彼に暴力を振るう父親に反発して、Robieは高校卒業と同時に、父親に無断で家を飛び出していた。以来、彼は父親とも故郷とも縁を絶っていた。父親の苦境を救おうと故郷に帰ったRobie だが、貧しい弁護士だった父親が判事になり、彼と同年代と思われる美しい女性と再婚して失語症の子供をもうけていることに戸惑う。そして、父親は無断で家を出た彼を許さず、彼と会うことも援助の提供も拒否する。
父親の頑なな態度をある程度予想していたRobieは、彼の意向を無視して、事件を調べ始める。父親が殺したというSherm Clancyという男は以前は貧しい農夫だったが、彼の土地から石油が発見されて大金持ちになっていた。殺される数か月前、Sherm ClancyはJanetという少女を殺害したとして裁判にかけられていたが、事件当夜のアリバイが証明され無罪の評決がなされていた。裁判で、彼のアリバイを証明したのは事件担当判事Danの妻Victoriaだった。彼女は、事件当日、Shermと一晩中、一緒にいたと証言したため、町の誰もが彼女が彼と寝たと考え、Danも二人が不倫したと考え、人々の前で、彼を殺すと脅していた。そのような状況の中、 Shermが車の中で殺される事態が起きる。殺害の手口が彼の父親がかって所属していた海軍の暗殺手法を使っていることや、殺害現場近くで彼が運転する車が目撃されていたことなどから、町の誰もがDanがShermを殺したと確信していた。そのような最悪な状況に遭遇しているにもかかわらず、ようやく面会したRobieに父親は殺害当日のアリバイについて述べることを拒否する。

Robieは 父親の態度に不審を感じながらも彼の無実を信じ、同僚のJessica Reelの協力を得ながら、Janetの殺害とShermの殺害にはつながりがあると考え二人の身辺を調べ始める。また、彼がかって見捨てた故郷や父親とうまく折り合えることができるかどうかが、彼の現場復帰の必須条件であると感じて、父親の窮地を救うために、彼は全力をあげる決心をする。そんな、彼の前にFBIが、そして銃を持った暴力集団が立ち塞がる。

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父親と会うことが彼の問題をどうして解決できるのか?よくわからなかった。
故郷も父親も彼の人生の一部ではなかった彼にとって、父親に駆け寄る少女を殺してしまうまで殺す男の背後にいる家族のことは念頭になかった?少女を巻き添えにしたことで、彼も自分と父親の絆を意識したのか?

ストーリーが二転三転するが、Robie の生い立ち、親子の葛藤がテーマのためか、最後は迫力不足。特殊工作員であるRobie,Reel にとって相手がちょっと物足りない。

ただ、ストーリーはテンポよく進み、Robieは一時も休まず、気になることがあると深夜でも家から抜け出して捜査に向かう。Jessica Reelの登場の仕方もかっこよく作ってある。また、アメリカ南部の閉鎖的な町の様子がよく描かれている。夢も希望もない町を何とか出ようとするが出られない若者たちの苦悩、多くの雇用を生んでくれる悪徳企業にたいしては、町の雇用を確保するために多少の悪には目をつぶる警察など。

E-book(Kindle版) ★★★★ 2015年出版 417ページ 812円(2016年購入)


Brenna Spector

2016-03-28 22:41:12 | 女性探偵(刑事)

13歳の娘をもつバツイチ女性探偵。
事務所の所在地 New York

Brennaは自分の見たこと感じたことをすべて記憶することができる能力を持っている。
幼い頃、Brennaは姉が何者かが運転する青色の車で連れ去られるのを目撃していたが、それ以来、姉は行方不明になっている。今でも黙って姉が去るのを見守っていたことに悔いを持っている彼女は、行方不明者を捜索することを専門とする私立探偵を仕事とする。

作者  Alison Gaylin
シリーズ And She Was  2013年PWA BEST ORIGINAL PAPERBACK PI NOVEL受賞作
    2作目 Into the Dark 、3作目 Stay With Me
         


Nadia Stafford (殺し屋)

2016-03-27 11:02:56 | 女性探偵(刑事)

年齢 32歳
出身地 舞台 カナダオンタリオ州トロント
職業 NYのマフィアの 殺し屋 兼 ロッジ経営者
身長 165センチメートル 白人

 

めったに自制心を失わない平静さをもつ
仕事の前には酒を飲まない。
常に主体的に行動する。何か決断するときは最終的には自分で判断する。

父親も祖父も警察官、彼女も警察大学を卒業して警官になる。
13歳の時、従姉妹のAmy が目の前でレイプされ殺されるが、彼女が証言に立たなかったことでレイプ犯は無罪となり釈放されてしまう、という悲惨な体験をする。以来、彼女を助けられなかったことがトラウマになって彼女を苦しめる。オンタリオ州の警官だった時、Amy と同じ歳の少女をレイプしたうえ殺した男が、またも法の裁きを逃れたことを知ったとき男を射殺する。警察は彼女の行為を正当防衛として依願退職という形を取らせる。彼女はその退職金でロッジ経営に乗り出す。そのロッジ経営が破綻寸前に陥ったとき、赤字を補填するため殺し屋となる。

作者  Kelley Armstrong
シリーズ    Exit Strategy 2007年 Made to be Broken 2009年 Wild Justice 2013年

 

 


 Hounded by David Rosenfelt ( 2015年 PWA受賞作 )

2016-03-20 09:51:36 | 読書感想

2015年 PWA BEST HARDCOVER P.I. NOVEL部門受賞作

ニューヨーク市近郊のNew Jersey州のPaterson市 7月

自分が興味を引かれる仕事しか引き受けない、富豪の弁護士Andy Carpenterは、選手として参加している秘書のEdnaの応援のために、 ニューヨークBrooklyn地区で行われているAmerican Crossword Puzzle 選手権の会場に駆けつけていた、もっとも、クロスワードに興味のない彼はNBAの決勝戦の結果が気になって会場の片隅に置かれたテレビの中継を主に見ていたが?
そこに友人であるPaterson Police の警部Pete Stanton から電話がかかってくる。彼はDanny Diaz が射殺されたと言い、至急、元刑事でAndyの恋人でもあるLaurie Collins と一緒に殺人現場に来て欲しいと話す。Pete は、以前、Danny を逮捕したことがあるが彼が出所した後は親身になって彼の面倒を見ていた。Andyは刑事事件の弁護士である。なぜPete が彼を現場に呼ぶのか?友人であるDanny を殺した犯人を弁護させるため??不審に思いながら現場についたAndyを待っていたのはDanny の8歳になる息子Ricky と彼ら父子が飼っていた愛犬だった。Peteは継母が行方不明で身寄りのないRickyが養護施設に収容されることを避けるため、彼を引き取って面倒を見てくれるようにAndyに頼む。AndyはLaurieの快諾する様子を見て、しぶしぶ彼を預かることにする。

翌日、AndyはRicky をいつまで預かるのか?事情を聞こうとPete に会いに行くが、そこでPete がDiaz の殺害容疑で逮捕される場面に遭遇する。
その場でPete はAndyを弁護士として指名、AndyはPeteが殺人容疑で逮捕された状況に戸惑いながらも彼の依頼を受ける。

この事件を担当する検事は、警察によって集められた状況、証拠、証人からPeteの有罪に自信を持っていた。Danny は殺される数日前、Pete が麻薬犯罪に関与していると警察に密告していた。そのため、彼はPeteを恐れていた。またDanny殺害に使用された銃は1年前Pete が担当した未解決の殺人事件で使用された銃であることがわかる。そして、銃を発射した時着用していた手袋がPete の車の中から発見されていた。さらに、銃声の直後、DannyのアパートからPeteが出てくるのを目撃した隣人がいた。

検事から提示された証拠はPeteにとって最悪であったが、Andyは友人であるPete がこのような行為を行うことは100パーセントないと信じ、誰かがPete を巧妙な罠にかけたと推測する。Andy は3つの視点から事件について調査することを決定し、チームを招集する。
先ずは裁判でPete の無実を立証するための調査、弁護士であるHike Lynchに検察側の証拠、証人を収集させ、それを精査して反証の準備をする。二つ目は殺されたDannyについての調査、彼は誰に殺されたのか、その理由は何か?それを突き止めるために、天才的ハッカーであるSam Willisに、Dannyの電話履歴をハッキングさせて、最近、彼が電話で話した相手の名前を突き止め、その中に怪しい人物がいないか調査する。そして3つ目は、最も重要で危険を伴うと思われるPete を罠にかけた人間の調査。Andy はPeteを訪ね、彼に恨みを持っている者や疎ましく思っている犯罪者を過去の事件と現在扱っている事件からリストアップするよう求め、それらの人物の中から、このような犯罪を思いつく緻密な頭脳を持った犯人を突き止めようとする。用心棒としてMarcusを伴いながら。

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ある事実を指摘する。その事実の問題点をあげる。そして、それにたいしてどのように対応していけば良いか。推理が論理的で読んでる側も物語を整理しやすい。・・・と言いながら、最後はこうなるとは予想もつかなかった。でもストーリーの伏線を的確に捉えると、そういうことになるかと納得。

昔読んだ弁護士ペリーメイソンシリーズを思い出すような展開。法廷でのAndy の弁論は鮮やか、検察の証人尋問の盲点をうまく見つけて絶対だと思った証言、証拠を根拠の無いものにしてしまう。ペリーメイソンに調査を担当する探偵や美人秘書がいたように、Andyもそれぞれの特技を持った調査チームを擁して捜査にあたる。そして依頼人に感謝されると「私じゃない、チームが無罪にしたんだ」と言う。シリーズものであるが、それぞれのキャラクターを短くまとめて紹介しているのでいきなりこの本を読んでも問題なく楽しめる。

また、頭脳の冴えはあるが腕力はからっきしで、手掛かりを求めてPeteと因縁がある犯罪者と1対1で会うとパニクってしまうところも人間味があって良い。また、ちょっと皮肉を効かせた語り口は軽快ですごく読み易かった。

E-Book(Kindle版) ★★★★★ 2014年7月出版 312ページ 1717円(2016年3月現在)

 


Nearly Departed in Deadwood by Ann Charles

2016-03-13 09:24:28 | 読書感想

歴史的建造物が並ぶSouth Dakota州DeadWood市の7月

9歳の男女の双子を持つシングルママのViolet Parker は、二つの心配事を抱えていた。
一つは失職の危機。彼女は、Calamity Jane 不動産会社に勤め始めてからは2か月以上経ったにもかかわらず一件も売買契約を成立させることができず、3週間以内に取引を成立させることができなかった場合、解雇されるという局面に立たされていた。
そしてそれ以上に彼女が気を揉んでいたいたのは、Deadwood のような小さな町で今年になってから続けざまに起きている2件の9歳の少女の誘拐事件だった。誘拐された少女たちが彼女の娘Addyと同じ9歳だったため、彼女は言い知れぬ不安に駈られていた。

そのような時、地元で宝石店を営むWolfgang Hessler が母親が住んでいた家を売りたいと彼女を訪ねてくる。ほぼ同じとき、隣の事務所に越してきたDocという男が家を買いたいと彼女のもとにやってくる。やっと運が向いてきたと彼女が喜こんでいる時、AddyからKelly という友達を家へ連れてきたいという電話がある。彼女は、娘に友達ができたことを喜ぶが、娘からKelly の友達だった少女が、去年の夏誘拐されて行方不明になっていると聞き、衝撃を受ける。誘拐事件が2件ではなく3件起きていると知ったVioletは、次の犠牲者に娘がなることを心配し、誘拐事件について調査することを決断する。

3件の誘拐事件について調べ始めた彼女は、たまたま目撃したある出来事から一人の男を疑い始める。そして、Violetはその男と少女たちの接点も発見する。もしも男が誘拐犯ならばAddy にも危険が迫る。彼女は、娘を守るためにも決定的な証拠を見つけ出そうと決心する。

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 大金持ちの男Wolfgangと正体不明の謎の男Docとの間でヒロインの恋心が揺れ動くコージミステリー。

誘拐を扱ったミステリーと思って読み始めたが、誘拐小説に見られる緊迫感がなく、彼女が土地を売ることができるのかどうか、隣の男の正体が何者なのか?がメインの物語のような気がした。最後、思いがけない展開になるが、プロットも雑のような感じがする。

一人称で語る彼女のキャラはとても愛らしいのだが、知的な面が物足りない。仕事とプライベートは分けると云いながら顧客とデートを繰り返す、彼女の可愛さと言って許すか、それともプロ意識を持てと言うべきか悩むところ。でもやはり、彼女の顧客すべてが必ず誘いをかけ、彼女も誘いに乗るのは異常、わきが甘い!

同僚のRayの彼女に対するセクハラ、パワハラは、物語を面白くするためかもしれないが限度を超えていて不快を感じる。またDocのキャラも彼の癖(?)を見ると魅力的な男に見えないのだが。
シリーズの次の作品を読むかと問われると躊躇してしまう。
 

eBook(Kindle版) ★★  2011年1月出版 376ページ 336円


 Sherry Moore (盲人の女性探偵)

2016-03-06 16:19:01 | 女性探偵(刑事)

作者 George D Shuman

PENNSYLVANIA州 PHILADELPHIA市 

34歳 長身 人目を引き付けるほどの美人 

盲人 

5歳の時 階段から落ちて視力とそれ以前の記憶を失くす。警察は家族を見つけることができず孤児院で育つ。Sherryという名前は彼女が倒れているのを発見した男の死んだ娘の名前から名づけられた。
11歳の時、死者の腕に触ると死者の最後に思い浮かべた18秒間のイメージを見ることができることに気付く。23歳の時、その能力で殺人事件を解決する手助けをしたことで彼女の存在が世間に知られるようになる。
死者に触った後は その影響でしばらく悪夢に悩まされる。

特技 空手  飼い猫  Truffles(好きなお菓子から名づけた?)

世の中で重要な役割を果たす女性になることを夢見ている。

シリーズ作品 18 Seconds(1) , Last Breath(2) , Lost Girls(3) , Second Sight(4)


18 Seconds by Geroge D Shuman

2016-03-06 11:05:09 | 読書感想

2007年 PWA 新人賞ノミネート作品

何の証拠も残さずに多くの女性をレイプした上で殺す行為を繰り返していたEarl Sykes は、車の運転中、スクールバスと追突事故を起こして逮捕される。彼にとって不運だったことはドラッグを服用していたこと、その事故で17人の犠牲者を出したこと、そして警察署長がJim Lynch ということだった。彼についた国選弁護人は過失による殺人はせいぜい2年位の刑であると話していたが、Lynch は彼が違法ドラッグを服用して運転していたため、多数の生徒の命を奪ったとして、第2級殺人で彼を起訴し、裁判で彼は終身刑を宣告され刑務所に収監される。

30年後、彼の罪は過失運転によるもので殺人などの凶悪犯罪でないということで彼は保釈される。彼が住んでいた町、Wildwood に戻ったSykesは警察署長Jim Lynch と彼の共犯者だったSusan Markey の消息を調べようとする。彼は、もし、自分がシリアルキラーとわかれば刑務所に逆戻りする可能性が高いとを考え、唯一、彼の犯行、死体の放置場所を知っているSusan Markeyと彼女から何らかの情報を得ているかもしれない父親の元警官Andrew Markey を殺すことを決断する。

保釈から3週間後、Sykesは介護老人ホームにいたAndrew Markey を施設の階段から誤って落ちたように見せかけて殺す。
5日後、SykesはSusan がPhiladelphia の高級ブティックのマネージャーとして働いていることを突き止め、彼女が一人になった時を狙って射殺する。また彼は、Jim Lynch がすでに死亡していることを知り、彼の娘で地元警察の警部補Kelly Lynch O'Shaughnessy に標的を変える。そして彼は 昔のように、再び、女性を誘拐、レイプする行為を繰り返しながら Kellyを誘拐して殺すチャンスをうかがう。

Kelly はパンクされた車と大量の血痕を残して行方不明になっている17歳の少女の行方を追っていた。しかし、現場には少女が残したと思われる彼女の腕時計以外、物的証拠を見つけることができず、また重要な目撃証人もおらず捜査は手詰まり状態だった。
そんな中、Susan の殺人事件を担当するPhiladelphia 市警のJohn Payne 刑事から電話がかかってくる。殺害現場を捜索した彼は、Susanに性的暴行の形跡もなく、現金も手つかずのまま残されていたことから事件を怨恨による犯行と考えていた。彼は、Susanかの親族、友人交友関係を中心に捜査を進めていて、Wildwood に住む彼女の父親Andrew と連絡をとろうとしていた。
Kelly はPayne にAndrew は数日前に階段から落ちて死亡したと教える。Kelly はAndrewの死は事故死だと聞いていたが、娘が5日後射殺されたのを聞き検死報告を精査することを約束する。Payne は電話を切る前にAndrew の死体を死体安置所に保存しておいて欲しいと頼む。

Payne はSusan 殺害と父親の不審な事故死にはつながりがあると推測する。彼は超能力者Sherry Moore にSusan とAndrew の死体を触ってもらい、彼女が二人の記憶から殺害犯の記憶を取り出し同一犯による犯行と断定できることを期待していた。

Sherryは 5歳の時、石段から落ちて視力とそれ以前の記憶を無くしていた。警察は彼女の家族を見つけることができず、彼女は孤児として育てられる。11歳の時、彼女は、死者に触ると死者が最後の瞬間に思い浮かべた18秒間の映像を見ることができる能力を持っていることを知る。23歳の時、彼女は警察が行方を追っていた年金詐欺で告訴された男の死体の場所を特定したことで一躍有名になり、その能力で行方不明者の家族や警察の捜査などを助けていた。

Sherryは、長年の友人でもあるJohn Payneの要請を受けSusanの遺体と接触する。彼女はSusanのイメージの中に車の窓に頭を叩きつけられている女性、若い男のイメージ、さらに・・・Sherryは 絶対にありえないイメージにショックを受けて、その場に倒れこむ。

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犠牲者の手を触れば犯人がわかってしまうのでは、ミステリーにはならないなと思って読んでいたが、うまく考えてあってミステリーとして楽しめた。ヒロインはSherry というより、女性警部補Kelly のように見えた。女性が上司であることに不満を持つベテラン刑事によって窮地に追い込まれながらも、冷静に情勢を判断してわずかな手掛かりから犯人を突き止めていく捜査手腕、ピンチに陥ったときの的確な判断、行動力、かっこいいです。ただプライベートな部分の描写が長すぎるのは読んでいて退屈だった。

読むにつれて、それぞれの人物の繋がりが徐々にわかってきて、あぁ、そういうことかと納得感心した、最後の落ちはSykesも驚いたと思うほどよくできている。とくにエピローグはしんみりジーンとさせてくれる。
また、Sykes の仕事が市から委託された道路に放置された動物の死骸の回収作業というのはうまく考えてある。被害者を清掃車に拉致するとなると、警戒中の警察官も、公共の車だと思って、つい見逃してしまう。
eBook (Kindle版) ★★★★ 304ページ 1009円  2006年出版