気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Nothing to Hide(Lucy Kincaid #15) by Allison Brennan

2020-06-07 09:34:40 | 読書感想

テキサス州サンアントニオで犯行手口が同じ3件の連続殺人事件が発生する。郡保安官はFBIに応援を要請、 Lucy Kincaid が捜査に赴く。捜査協力のパートナーであるベテラン捜査員のJerry Walkerは共同捜査に不快感を露わにして彼女を存外に扱う。彼は以前、FBI との共同捜査が最悪の捜査結果になったことでFBI の捜査員に不信感を抱いていた。Lucyは邪魔者扱いするJerry にムッとしながらも、捜査が円滑に行くように彼を立てる。

どの現場にも犯人は遺留品や目撃者を残さなかった。また被害者は既婚者という以外、仕事や生活レベルもバラバラで被害者同士の繋がりが発見できない。Jerry は犯人はランダムに被害者を選んでいると主張するが、Lucy は犯人が犯行手口に拘っていることや被害者の行動を熟知していることから犯人は意図的に3人を狙ったと考える。

彼女は自分が関与する前の捜査資料を検証し、被害者の妻や仕事仲間の事情聴取が不十分だと感じる。Lucy は、自分が既に調べたと渋るJerry を説得して自分が直接事情聴取しなかった被害者の家族や仕事仲間に会いに行き、得意の尋問技術を駆使して被害者それぞれには悪意を持つ人物がいることを突き止める。しかし、3人の被害者に悪意を持つ人物は発見できずにいた。LucyはJerry の反発を無視してFBIの同僚に犯人のプロファイリングを要請する。

犯行手口

 スタンガンの使用、ハンマーのような凶器で手と股間を強打されている。銃で顔を撃たれている。口にはガムテープが貼られた痕跡がある。

犠牲者

Billy Joe Standish 、第一の犠牲者、建築労働者 白人  

Steven  James 、第2の犠牲者、会計士 白人 

Julio Garcia 、 第3の犠牲者 ホテルのヘッドシェフ  ヒスパニック

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プロファイルなどを信頼せず、証拠と証言で犯人に迫るというベテラン刑事とプロファイルも犯人に迫る有効な手段と主張するLucyとの葛藤。日本ではあまり馴染みがないせいか、僕もJerryと同じでどうもプロファイルをもとに犯人に迫っていく小説は苦手である。犯人像を作り出す過程がどうも納得できない。プロファイルと容疑者を照らし合わせて犯人を特定していく様子は見事だったけど…

読んでも読んでも捜査の進展が見られないのに苛立ち、一度、読むのを止めた本。ラストに向かって、徐々に盛り上がっていく緊迫感がなく、また終わり方もスッキリせず期待外れだった。サイドストーリーで語られるSean とJesseの親子問題の方が緊張感があり面白かった。

E-book(Kindle版)★★☆  403ページ 2019年出版 


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