気軽に洋書ミステリー

家にいてもすることがないおじさんは考えました。このままではボケる。そうだ!好きなミステリーを英語で読もう!英語力???

Thin Air by Lisa Gray

2019-11-18 21:19:13 | 読書感想

NYで行方不明者の捜査を業務にしていた私立探偵Jessica Shawは2年前に最愛の父親を亡くした後、父親との楽しい思い出が残るNYにいることに耐えられず家を売り払い、コイントスで行き先を決めて全米をさすらう事務所を持たない私立探偵となる。LAに着いた彼女はMissing Personのウェブサイトで彼女が扱いたいと思う失踪人を探している時、メールの着信に気づく。匿名のメールには25年前にLAで起きた殺人事件の記事が引用されていた。記事によると、25歳のEleanor Lavelleという若い母親が殺され、3歳の娘が現場から連れ去られた事件で、犯人も娘の行方も分からないままに警察は捜査を終息させていた。記事に載っていた行方不明になっている3歳の少女、Alicia Lavelleの写真を見た彼女は、その少女が自分であることに気づき動転する。彼女は父親のTonyから母親は彼女が乳児の時、自動車事故で死んだと聞かされていた。彼女は母親に抱かれた自分の写真を大事に財布にしまっていた。記事に載った写真が間違いであると指摘してくれる両親がいない今、彼女は自ら真相を探ろうとして事件が起きたEagle Rockという町に向かう。彼女は当時の状況を知る人々を訪ねてEleanor Lavelleについて調べ始める。そして調査のため立ち寄った店のテレビで、今、地元を騒然とさせている女子大生殺害事件のニュースを見た彼女は、事件の捜査責任者の刑事Jason Pryceが父親の葬儀に参加していた男であることに気づく。殺人課の刑事がなぜ父の葬儀に出席していたのか?父とはどういう関係だったのか?彼は殺されたEleanor、また自分について何か知っているのか?彼女は直ちに捜査本部に電話してJason Pryceと連絡を取ろうとする。そんな時、25年前の殺害、誘拐事件について記事にしようと調べているという新聞記者が彼女に接触してくる。

捜査から戻ったJason Pryceは自分のデスクの上に置かれた至急と書かれたメッセージに、決して会いたくない、忘れようとしている名前を見て途方にくれる。

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ヒロインが25年前に起こった殺人事件で行方不明になっている当事者という設定は面白かった。ただアル中気味のヒロインや彼女の母親の生き様には共感できずに引いてしまう。Pryceという刑事のキャラのほうが魅力的だった。

犯人の行為に納得できない部分もあったが、彼女と一緒に暮らしていた父親と思っている男が母親を殺したのか?彼女にメールを送ったのは誰か?彼女の母親の事件を調べていると言って彼女に近づいてきた事件記者との関係はどうなるのか?Pryceが抱え込んでいる悔やみきれない過去の出来事とは何か?等々、色々な 謎が設定され徐々に明らかになっていく過程が興味深く面白く読めた。


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