ニュージャージーの娼婦がたむろする通りで 中年の白人女性が顔が判別できないほど殴られて殺されていた。
身元を証明するものを一切持っていなかったが その身なりからそこを根城としている娼婦かと思われた。
しかし、捜査主任のLoren Museは そのあたりには白人の娼婦がいないこと、死体が履いていた靴には泥がついていないことから 殺人犯が被害者を娼婦と見せかけようとしていると断定し、この周辺の失踪人届けを調査するよう部下に命じる。
やがて、理髪店を経営している男から妻が行方不明だという届けが出ていることが判明する。が、彼女は身元不明の死体が発見された後 行方不明になっていた。
Museは 被害者、行方不明者、どちらも白人の中年女性であることから 両者に関連がないか それぞれの現場ちかくにあった監視カメラのビデオを精査する。
一方、この町に住む外科医のMikeと弁護士Tiaの夫妻は息子Adamのことで悩んでいた。16歳のAdamは 最近、親友が自殺したことにショックを受け、自室に閉じこもってPCに向かい、ほとんど彼らと話をすることがなくなっていた。
息子の身を心配した彼らは 彼のPCにスパイウェアを組み込み 彼が何をしているのか探ろうとする。そのソフトから 彼らはAdamが ドラッグパーティと思われるものに参加しようとしているのを知る。
Mikeは、当日、Adamを自宅に引き止めておくため ホッケィの試合に連れて行こうとするが、彼は自宅に帰らず、携帯にも答えず、行方知れずとなる。
MikeはAdamの持っている携帯のGPSの機能をたよりに彼の行方を捜そうとするが GPSが指し示す点で若者と思われるグループに襲われ重傷を負う。
**** 感想 ******
Mikeたち親子ばかりでなく 自殺した子供の親、教師に悪口を言われたことによって傷ついた娘の親、等々、子供を守るために何ができるか 悩みながらも行動していく姿。傷つきやすい思春期にかかる若者を子供に持つ親たちが 自分の思春期を思い起こして 子供を叱るべきかどうか 迷いながらも とにかくわが子を守ることを第一に、息子が犯罪に会いそうならなんとしても阻止することを念頭に行動する、親の子に対する愛がいろいろな場面でひしひしと伝わってくる。読み応えのある作品です。
また、女性ながらも上司であるばかりに部下のベテラン刑事たちから 犯罪現場にでてくるのは邪魔だと揶揄されたMuseが 刑事達に彼らの捜査方針が間違っていることを理路整然と話し、刑事達を唖然とさせる場面は爽快。
また、伏線がうまく張ってあり、それが最後にアッといわせる。うまくできてますからお楽しみに。
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