東電の利益が殆んどが家庭用からだとわ かってもめているようです。
東 電、家庭向け電力から約9割利益 枝野経産相「初めてわかった」(フジテレビ系(FNN)) - Yahoo!ニュースより 5月24日(木)
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23日、経済産業省の専門委員会では、柏崎刈羽原発の再稼働がない場合、家庭向 け料金の値上げが、およそ16%になるとの試算を東京電力が提示した。
また、東京電力の販売する 電力量のうち、4割に満たない家庭向けの電力から、全体の利益のおよそ9割を稼いでいることも明らかになった。
枝野幸男経産相は、BSフ ジの「PRIME NEWS」で「ようやく、この利益割合の具体的な数字が、経産省も初めてわかった。これは、さらに透明性を高めさせないと、とてもじゃないけど世の中は納 得しない。わたしも納得しない」と述べた。
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産業用が優遇された料金であるのは 誰もが知っていることですが利益の9割が家庭用というのも極端ですね。取れる頃から取るという日本の政府と全く 同じやり口です。おとなしい日本人は好きなように搾取されていますね。
このニュースでは多くの人が怒りの声を上げていますが、冷静に本質をついたブログがありました。
原 価知らずに電気料金を認可してきた経済産業省 [BM時評] (2012/05/25)
「東電の利益 9割は家庭など向け部門」(NHK)などの報道が一斉に東電の収益構造 のいびつさを問題にしています。この一般消費者に強く大企業に弱い体質は酷いと思いますが、驚くべきは電気 料金を認可してきた経済産業省が原価を把握していなかった点です。この料金でいくら利益が出るのか知らな かったとは、原価に適正な利益分を上乗せして認可する電気料金の仕組みが全く機能していなかったのです。
「電力会社10社の電気 事業からの利益は、平成22年度までの5年間の平均で、大口の企業など向けの部門が31%だったのに対し、販売 電力量に占める割合が38%しかない家庭など向けの部門が69%を占めているということです。中でも東京電力 は、大口向けからの利益が9%であるのに対し、家庭など向けからの利益は91%を占め、家庭など向けに利益を大 きく依存していることが分かりました」
これに対して枝野幸男経 産相はフジテレビで「ようやく、この利益割合の具体的な数字が、経産省も初めてわかった。これは、さらに透明性 を高めさせないと、とてもじゃないけど世の中は納得しない。わたしも納得しない」と述べたそうです。冗談ではあ りません。具体的な中身の数字を知らないで認可してきたとの告白ですよ。
昨年末の「東電の電気料 金『私物化』は過去まで遡り返済を」で指摘したように、朝日新聞が過去10年間で東電が6000億円も高く見積 もっていたと報道し、東京新聞が発電と無関係な福利厚生費計上や社員健康保険料の2割転嫁などの不正を伝えてい ます。こうした報道内容に相当する不正分の是正があったとも聞きません。
東電が悪質で巧妙な操作 をしていると思ってきましたが、今回分かった事情は監督する経産省が原価明細はもちろん総額もきちんと突っ込ま ずに電気料金認可してきただけの話でした。歴代の経産省幹部は東電と連帯して過去の不正分の弁済をすべきだと考 えます。
日本の電気が世界一高いとはよく言 われますが、こんな杜撰な方法で料金が決まるのなら誰も原価を下げる努力はしないでしょう。独占の弊害というか 日本人の劣化というか、もう救いようが無いと言った方が良さそうです。
世界一の品質を誇り、太陽光発電のような汚い電気は反対と邪魔をしてきた電力会社。7月からの全量買取 価格がいくらに決まろうとその費用は電気代に上乗せするのですから実際には電力会社にとっては何の痛みを無 いのじゃないでしょうか。それどころが、ピーク電力に対応する設備投資まで節約できるのですからこんなおい しい話は無いのかもしれません。そのくせ汚い電気を買ってやるのだから感謝しろ位に思っているのかもしれま せん。
折角の太陽光発電もこうして電力会社や孫さんなんかに利用されるだけと思うと一気に熱が冷めそうです。
困ったもので す!