まったり☆てぃ~たいむ

いくら寝ても眠いのは何故?(・ω・*)?

空飛ぶ広報室 第9話

2013-06-10 22:52:01 | ドラマ

第9話

『つのる想い・あふれる涙』





空自のPVは評判も良く、広報室で盛り上がる中、

ある新聞記事が目に留まった。

取材に行くリカ同様の記事を見ていた。

それは先日の空自のPVを批判する記事だったのだ。



帝都テレビのニュース番組に記事を書いた評論化が出演。

そこでも空自のPVを創作とまで言い批判。

ディレクターも酷いと感じたようでCMに行くが、

印象が悪いまま終わってしまう。

空井はリカもいるしフォローしてくれるはずと言うが・・・


「フォローがあったとしてもNEWSピープルに抗議の申し入れ。

要点は2ヵ所。 1つ目はうちのPVが

捏造であるかのような印象を視聴者に与えたこと。

もう一つは我々の隊員募集活動が経済的弱者の搾取であるという

極めて一方的な意見で語られたこと。

出来次第持って来て。」


そして早くも抗議の電話が殺到。



リカに空井から留守電が入っていた。


「空井です。 あっ、ついさっき

帝都テレビさんのNEWSピープルに

空幕広報室から抗議の申し入れをしました。

すいません一応お伝えしておきます。」



防衛省空幕広報室からの抗議を受け会議を行った結果、

帝都テレビとしては謝罪も訂正も行わないことが決定した。

が、当然リカは納得出来ない。

やらせじゃないことぐらい番組でフォローすべきだと。

しかしこれが社の決定だと言われる。



一方、広報室でも納得が行かない。


「これがもし警察や消防他の職業だったら

あんな言われ方しませんよね。

ビデオだってホントのことなのに自衛隊ってだけで―」


「やめなさい。 他の仕事と比べることに意味はない。」


その間も電話はひっきりなしにかかってくる。


「減るどころか増えてきたな。」


「いいねいいね。 素晴らしい。

これだけの人が直接電話をして下さってる。

ありがたく対応させてもらおうじゃないの。

みんな、誠実に。」



栄養ドリンクを飲んでPCに向かうリカ。


藤枝の前で大きな欠伸をする。


「空自が心配で眠れなかったとか。」


「そういう性格に見える?」


「うん。 意外と。」


「心配してる暇があったらもっと有意義に時間を使います。」


「今回の件ネットでかなり拡散してるわ。

泣けるPVやらせだった。

感動して損したとかなんとか。 空井くんと連絡は?」


「取れる訳ないでしょ。 なんの成果もなしに。」


「成果? まさか、お前また何かする気じゃ。」



空井と片山は芳川に謝罪に行く。


「この度は誠に申し訳ありませんでした。」


「そんなそんな・・・お2人のせいじゃないんですし。」


「PVに所属部隊名を入れたり、もっと事実であることを
 
強調する作り方もあったのかもしれません。

不本意ながらこういう形で騒ぎになった以上、

掲出を取りやめるという判断も可能です。」


「でも今年のPVはどうするんですか。」


「昨年のもので代用します。」


「あっ、そういう話もあって初めから。

だから芳川さんが気にすることなくてホントに。」


「いえ、いいです。 そのまま使って下さい。 あのPV。

ここで引き揚げちゃったらまるでホントにやらせだったみたい。

大丈夫です、私は。 使って下さい。」



芳川が終わるのを待っていた空井。

2人で飲みに行く。

片山が資金を出してくれたよう。


「私は自分の仕事に誇りを持っています。

職場の人達を尊敬してます。

でも、世の中には

私たちのことを認めてくれない人たちもいるんですよね。

これが他の仕事だったらこんな風に言われなかった。

あれは・・・あのPVは私のお父さんの話です。 お父さんの話です。」



報道局長に会いに来たリカ。

挨拶もそこそこに話を切り出した。


「今日はこれを。 私がディレクションした番組です。

今回話にあがった空自のPVと同じ女性を取り上げています。

見ていただければ創作ではないとハッキリ分かります。

今回の件は帝都テレビの

マスコミとしての責任が問われる問題ではないでしょうか。

彼女は亡くなった父親のことを大切に思っているごく普通の女性です。

それが放送のせいで捏造だと非難される事態に陥っています。

ゲストの発言は徴用だとか搾取だとか偏見に満ちていました。

そういう極端な意見を出す場合

反対の意見も取り上げなければフェアではありません。

帝都テレビはあの発言に直接関わりはないかもしれませんが、

結果、一方的な意見を放送に乗せたという責任はあると思います。

NEWSピープルの中で謝罪なりフォローするなり、

そういった対応があって然るべきだと思います。」


「あなたの意見は分かりました。

よ~く読ませてもらいますよ。」


「よろしくお願いします。」


リカはDVDと抗議文を提出した。

その後、空井から電話があったが、まだ出ることが出来ないリカ。



広報室のメンバーは飲み会をしていた。


「あ~、今頃空井は秋恵とチョメチョメしてんのかね。」


「チョメチョメは古いよ。 俺でも言わないよ。」


「チョメ山も行けば良かったのに。」


「誰がチョメ山だよ。」


「狙ってたんじゃなかったんですか?」


「狙ってたよ、アキエブライアン。

単勝一点買いする勢いだったよ。

でもこんな時は気心知れた2人がいいでしょ。」


「珍しくいいこと言うな。」


「ホントだ。」


「俺だったら慰めついでにお邪魔しますって―」


「わっ、いつも通りだ。」


「いや~安心した。」


「そんなことになったら私、稲葉に顔向け出来ない。」


「チョメ山一尉はともかく。」


「誰がチョメ山だよ。」


「空井二尉はそうはならないでしょう。」


「真面目だからね、あいつは。」


「今頃、罪悪感でいっぱいだろうな。」


その頃、空井は電車のホームにいた。


「目立つということは得てして反発も引き起こす。

かと言って、平凡なものを作っても効果は薄い。

広報永遠の課題です。」


「いいよ。 広報班は好きにやんなよ。

うちら報道班がカバーすりゃいいんでしょ。」


「空井にもそう言ってやろう。」


「だな。 俺たちの道に困難はつきもの。」


「暫くすればほとぼりも冷めます。」


「よ~し! 当分電話対応 メール対応全力でいくぞ!!」



翌日、朝早くから空井は企画書を作っていた。

片っ端から営業をすると出て行く。



阿久津に呼ばれたリカ。

報道局長に出した抗議文を出す阿久津。


「会議の決定が一社員のこんなもんで覆るはずないだろ!」


「なら、編成局長に出します。」


「稲葉、お前を空自の担当から外す。 密着取材も中止だ。」


「何かの圧力ですか?」


「違う! 俺の判断だ。 局長はこれをきちんと読んで

報道局内で俎上に載せてくれた。

お前のこの一方的な意見書をな。」


「一方的って。」


「お前の視点は空自に立ちすぎだ。

一方的な批判を展開したゲストの意見も、

一方的に庇うお前の意見も、極端なことに変わりはない。」


「違います。 私は―」


「この話はこれで終わりだ。

空幕広報室には一度きちんと挨拶して来い。

それからお前の作った『あしたキラリ』、お蔵入りになるかもしれん。」


「納得出来ません!!」


「出来なくても!!」



一方、テレビ局に企画を持ち込み話をしていた空井だが、

面白そうだけど時期が悪いと言われる。


「今、ネットでも話題になってますよね。 捏造の件。」


「あれは違うんです。 捏造なんかじゃなくて―」


「それはいいんです。 問題は・・・

今、逆風が吹いてるってことなんですよね。

バラエティーに政治を持ち込むのはちょっとね。

申し訳ない。 ほとぼりが冷めたらまた来てもらえますか?

その時は何か協力出来るかもしれません。」


「はい。」



リカは社内で自分の噂話を聞く。

ともみが庇ってくれてたところへ、リカが入って行った。


「自衛隊の連中なんかってどういう意味ですか!

マスコミの自覚と仰いましたよね。

それならどうして組織の括りでしか見ようとしないんです。

あそこで働いてるのは普通の人たちです。

ただ一生懸命自分の仕事をしてるだけです。

誇りを持って働いてるだけです。

いい企画をってことばっかり考えてる人たちもいます。

自分たちが盾になるんだって頑張ってる人たちもいます。

辛い過去があっても、笑ってそれが仕事なんだって言う人もいます。

みんなただそこで働いてるだけの人たちなんです。」


「だから? だから何。

いい人たちだから認めろっていうの?

いい人たちだから謝罪しろっていうの?

俺は別に自衛隊に対して何とも思っちゃいないよ。

お前なんなの?

自分の意見通りに世の中が動かないと我慢ならない訳?

肯定する人もいる。 否定する人もいる。

それじゃいけない訳?

お前は一体どの立場で物を言ってんの。」


「私は・・・自分が取材した女子隊員の話がやらせだって―」


「ホントにそれだけか。」


「どういう意味ですか?」



そこへ藤枝がやって来てリカを引っ張って行く。


「なんで止めんの!」


「噂になってんだよ。」


「噂?」


「お前が、空幕広報室の男に入れあげてるって。

だから自衛隊を庇うんだって。」


「それとこれとは・・・関係ない。」


「でも、空井くんを好きなのは事実だろ。

お前今度異動になったらもう二度と番組制作に戻れないぞ。」


「それでもいい。」


「おい!」


「あのPVは嘘なんかじゃないし、あの発言はいきすぎてた。

ホントのことを伝えられないならこの仕事をしてる意味がない。」


ともみもやって来た。


「いい加減にしなさいよ!

実際に今朝、外されるとこだったんだから。」


「マジで?」


「この状況でリカの上の情報局長が黙ってるはずないでしょ。

それを阿久津さんが抑えた。

阿久津さんにまで泥かぶせるつもり?

リカに非がないって言えるの?

噂が立った落ち度はリカにもある。

実際、そういう関係になってるなら尚更。

リカが何言ったって聞いてなんてもらえない。」


そこへ珠輝がやって来て空井が来ていると。



外へ出て話をするリカと空井。

朝から営業回りをして近くまで来たから寄ったと言う。

何度か留守電入れたけど連絡なかったからどうしたのかと。

リカにあの件をどう思ったのか、

その話をずっとしたかったと言う空井に、

一ゲストの一発言だとリカ。


「私は担当を外れました。 密着取材も白紙です。

申し訳ありません。 だから、もう関係ないんです。

本来ならご挨拶に伺うところだったんですが。

今までありがとうございました。

鷺坂さんや皆さんにもよろしくお伝え下さい。

新しい担当についてはうちの阿久津が追って連絡します。

失礼します。」


「待って! なんでも先に行かないで下さい。

説明して下さい。 聞きますから。」


「間違えたんです。」


「間違い?」


「間違えました。 間違いでした。 間違いだったんです。」



広報室に戻った空井はリカが担当を外れたこと、

密着取材も中止だと報告する。



阿久津に会いに来た鷺坂。


「わざわざご足労いただいて申し訳ありませんが、

NEWSピープルの件に関しましては情報局としては

何も申し上げることはございません。」


「分かっております。・・・・・稲葉さん、大丈夫ですか?」


「はい?」


「あの人のことだ。 何か・・・

まずい立場になってるんじゃありませんか?」


「そのことでいらしたんですか?」


「稲ぴょんには大変お世話になりましたから。」


「イナピョン?」


「稲ぴょん。」


「稲ぴょん。」


「でも、そんな風に私共が近づきすぎたせいで

稲葉さんが困った立場になったのだとしたら。」


「いや・・・それは稲葉自身の問題です。

むしろ上司としてお礼申し上げます。

稲葉はいいものを作るようになりました。」


「だとしたらそれは、空井の力です。」



空井に会いに来た坂手はDVDを渡して帰って行く。



リカに声をかける阿久津。


「稲葉、例のお前が作った『あしたキラリ』、

予定通り放送されることになった。

どれだけの人が見てくれるかは分からんが

少しは火消しに役立つだろ。

俺たちに出来ることは番組を作って、流すことだけだ。」



坂手から渡されたDVDを見る空井。

そこにはリカが社員に抗議している姿が映っていた。



ペン立てを落としたリカは、

空井にもらったボールペンが目に入し、空井を思い出す。


泣き出したリカと、外へ走り出た空井。





あの評論家は酷すぎるでしょ。


使った側にも非はあるんじゃ・・・


しかし鷺坂も阿久津も坂手もいい人!!


特に坂手はナイスアシストだったわ。


意外といい人な坂手さん(笑)


リカと空井はいい上司に恵まれて羨ましいね~。


リカと空井、2人はどうなってしまうのかな?


次回は何年後?みたいな感じ?





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