まったり☆てぃ~たいむ

いくら寝ても眠いのは何故?(・ω・*)?

謎解きはディナーのあとで 第9話

2011-12-14 22:53:52 | ドラマ

第9話

『聖夜に死者からの伝言をどうぞ』





優雅に朝食中の麗子。


「ところでお嬢様、明日のクリスマスのご予定は?」


その言葉に動揺。


「あの~・・・どうか今の質問はお忘れを。」


「なんでよ! その程度の質問で私が動揺するとでも?

イブの予定なんて半年前から予約殺到よ。」


「さすがはお嬢様。

誰からも愛されるお人柄ゆえでございますね。」


「それもあるでしょうけど、むしろ顔ね。

何せ、麗子ちゃん可愛いから。

ただし、私は刑事だから予定通りとは限らないわよ。

だって犯罪者はクリスマスなんて関係なく

事件を起こしちゃうんだから。」


その時、風祭から電話が入り得意気な顔の麗子。


「宝生くん、君の明日のイブの予定は?」


「なんでそんなことを?」


「イブの前日に事件なんだよ。 ただ安心したまえ。

いつも通り僕がたったの1日で解決してみせよう。」


「1日!?」


「気がついていたかい? 宝生くん。

ここ最近の事件は僕の力によって、

全てその日のうちに解決しているという事実を!」


(ホントは影山のお陰だけどね。)


「とにかく明日のイブまでに、

僕はショウレイさんを捜さなければならない。

時間がないんだ!! 君も早く現場に来たまえ。

場所はミステリー作家・天道静子の邸宅だ。」


「影山、事件よ。 天道静子の家ですって。

うちのすぐ近くよね?」


「天道先生の?」


影山が天道のことを熱く語るのを遮る麗子。



現場に到着。


「ところで影山。 どうして私の明日の予定なんか聞いたの?」


「はあ。 そのことでございますが、

実は私、明日の夜は大事な予定がございまして。」


「今、なんて言った?」


「明日、クリスマスイブの夜、私、予定がございまして、

お屋敷を留守に致します。 お許しを。」


「この、裏切りめえ~!!

執事のくせに、執事のくせにぃ~!!」


「落ち着いて下さいませ、お嬢様。

クリスマスイブの一晩だけでございます。

旦那様にもご了承いただいております。」


「あ~そう。 あ~そう! 楽しんでいらっしゃいよ!!

その間、私は刑事としての激務を全うしてるから!

じゃあね!!」


「いってらっしゃいませ。」



被害者は剣持留美。

第二の天道静子とも言われている

新進気鋭のミステリー作家。


ミステリー作家が集まり、

クリスマスパーティーが開かれていたそう。

メンバーはトラベルミステリーの名手・川又宗助、

グルメミステリーで有名な宮地沙織、

ハードボイルド路線の立花邦夫、

ユーモアミステリーの国岡二郎、

そしてミステリー作家の女王である天道静子は、

事件当時離れの仕事場にいた。


被害者のダイイングメッセージである『X』の文字の他、

凶器が殺害現場の真上にある2階の部屋に

投げ込まれていた。

風祭はダイイングメッセージを暴いてやると

自信満々。



家に戻りディナー中の麗子。


「お嬢様、ドレッシングは如何致しましょう。」


「お勧めでいいわ。 それより暫く話しかけないでくれる?

ちょっと考えたいことがあるの。」


「・・・・・風祭警部のことですか?」


「違うわよ! 事件よ、事件!!」


「天道静子先生の邸宅で起きた、

あの事件のことでございますね。

して、捜査の進展状況はどのように?」


(なんだか素直に教えちゃうのは癪に障るけど、

ここ最近の事件は全部影山が解決しちゃってるし・・・

情報を入力すれば、確実に答えを出してくれる。

こんな便利な犯罪計算機を使わない手はないわよね。

口が悪いのが唯一の欠点だけど、

もう、イチイチ気にすることないわ。

今夜こそ、執事の毒舌如き、華麗に受け流してやるわよ。)


「いい、影山。 よく聞きなさい。

今回の事件はちょっと特殊なの。」


「特殊・・・とおっしゃいますと?」


「被害者がダイイングメッセージを残していたのよ。」


「ダイイングメッセージですと!!」


大興奮の影山を抑え、事情聴取を話し出す麗子。



まずは家政婦の田口米子と、

天道の編集担当者の佐藤武雄に経緯を聞くが、

よく分からないとのこと。


天道からみんなに招待状が届いたのだが、

天道本人に聞くと知らないと言う。


田口と佐藤は突然客が来たため、

犯行時刻頃はスーパーで買い物中だった。

その後、深夜2時ごろに天道が倒れていたのを発見。

天道は絶対安静の状況らしい。


死体に気づいたのは朝の5時ごろ。

部屋にトロフィーが投げ込まれた音でみんな集まったが、

剣持だけがいなかったため部屋に行ったら死体が。


犯人は深夜0時ごろに剣持を殺害し、

朝の5時ごろ庭に出て2階に凶器を投げ入れたことになる。


「でもなんで5時間後にそんなことを。」


「ああ、全く分からない。

だから、その辺のことはこの際無視しよう!」


その頃、影山はケーキやでクリスマスケーキの打ち合わせ。



その後4人のミステリー作家から話を聞くことに。

その頃、影山は宅配ピザの店員として、

天道家に入っていたが、

落とし物をしてしまい暫く捜索していたと。


作家たちにはそれぞれ剣持に恨みがあった。

しかしアリバイがあったり、

2階にトロフィーを投げ込むことが出来なかったり・・・

話し中に天道の娘・里美が貧血で倒れる。



里美の父は酷い男だったらしい。

借金作りまくって、

天道の財産とそれまでの作品の版権まで

全部売ってどこかに逃げたとのこと。


その頃、影山は漸く落とし物を発見し、

天道家の隣の野球場でティータイム。

しかし、ティータイムを中断し野球をした。



宮地が一番怪しいと、もう一度みやちに話を聞く。

すると、天道の部屋で11時~1時くらいまで

話をしていたと。

犯行時刻にアリバイがあったことが分かり、

一旦、捜査が終了。


「影山はどう思う?」


「どう思うとおっしゃられますと?」


「だから、事件の鍵を握るダイイングメッセージよ。」


「ダイイングメッセージ?」


「何言ってるのよ。 あなたも大興奮してたでしょ。」


それを聞き、声を上げて笑う影山。


「影山、言いたいことがあるならハッキリおっしゃいなさい。」


「お許し下さいませ、お嬢様。

私、ちゃんちゃら可笑しくて横っ腹が痛うございます。」


(落ち着いて、宝生麗子。 幾度となく味わって来たはずよ。

ちゃんちゃら可笑しい。 いいじゃない。

笑いたい奴には笑わせておけば。

そうよ、笑わせておけばいいのよ。)


麗子が振り返ると影山はまた笑う。


「って、いつまで笑ってんだっつーの!

クビよ、クビ! やっぱりクビ!!

何がそんなに可笑しいのよ。

理由を言いなさい、理由を!!」


「どうやらお嬢様と警部は、

ダイイングメッセージの『X』に惑わされてるご様子。

正直申し上げて、いささか見当違いではないかと。」


「どこが見当違いだっていうのよ。」


「お嬢様、ダイイングメッセージでございますが、

実は事件の真犯人とは全くの無関係でございます。」


「はあ? どういうことよ。」


「今回の事件を読み解くならば、

まず注目すべきはダイイングメッセージではなく、

何故犯人は凶器のトロフィーを2階に投げ入れたのか!

これでございます。」


「トロフィー? 確かに2階に投げ入れるなんておかしいと思ったけど。」


「はい。 犯行から5時間後、窓ガラスを破壊するような

これ見よがしなマネをした訳でございますが、

そこにはそうするだけの理由があったはずでございます。」


「え? 理由?」


「きちんとお考えになれば、見えてくるはずでございますよ。」


「う~~~~ん・・・・・分かんない! もう教えて。」


「お望みとあらば、喜んで。

ただし、まだお食事の途中でございます。

謎解きはディナーのあとに致しましょう。」



2階の窓に放り投げることが出来ない人間は、

容疑の対象にならないと思わせるためにしたこと。

それが出来たのは里美だと。

里美は母親の天道を庇うため、

上の部屋から2階にトロフィーを投げ入れた。

おそらく里美は朝の5時前後に偶然殺害現場に行った。

そこで天道に繋がる情報が書かれた

ダイイングメッセージを見てしまい、

このままでは母親が捕まると考え、

必死にそれを消したのだと。

しかし、剣持の指先に結婚が残ってれば、

剣持が何か書いたのではと推理される可能性があった。

そこで里美は剣持の指先にインクをつけ『X』と書いた。

そうすれば血痕を消すと同時に、

捜査の目が『X』に向けられると思ったから。


「じゃ、『X』って文字には特に意味はなかったってこと?」


「はい。 謎めいた言葉というだけでございましょう。

里美さんは更に母親を容疑者から外す方法を考えた。

そして凶器であるトロフィーを持ち去り、

2階に投げ入れたのでございます。

こうして現場に『X』というダイイングメッセージが残され、

犯行時刻から5時間後に、

凶器が2階に投げ込まれるという

奇妙な状況が誕生したのでございます。」


「なるほどね。 筋は通ってるわね。

じゃ、ホントのダイイングメッセージにあった

天道静子が犯人ってこと?」


「お嬢様は思慮が浅いにも

程があるというものでございますよ。」


「また薄っすらと毒を。 何が言いたいのよ。」


「そもそも、死の間際にある人間が文字を書くことなど

滅多なことでは出来るものではございません。

ならば犯人が自分で書いたと考える方が

ごく自然でございます。」


犯人がダイイングメッセージを捏造し、

天道に罪をなすりつけたということ。

もし自分が犯人だったら誰の名前を書いたかと影山。

麗子はより犯人っぽく見える人がいいと。

なら、天道よりもっと犯人っぽく見えた人物がいたはず。


直前に立花は剣持と喧嘩していたが、

立花にはアリバイがあった。

となると、可能性として剣持と立花の喧嘩を

見てなかった場合があると。

あの場にいなかったのは宮地。

宮地は文学賞も恋人も奪われた憎しみから剣持を殺害。

立花という理想的な犯人がいることを知らず、

天道を容疑者に仕立てようとしたと影山。

しかし影山の推理を聞いた麗子が笑い出す。


「失礼ながら影山。

影山はアホでいらっしゃいますか?」


宮地にはアリバイがあり、

天道がそのことを証言したと。


「ほら、もう一度ちゃんと考えてよ影山。

真犯人は誰なの?」


「申し訳ございません。 お嬢様。

私、この事件の真相が

さっぱり分からなくなってしまいました。

宮地沙織が犯人である。

これで間違いないはずなのでございますが・・・」


その時、風祭から電話があり、

天道家を覗いていた不審人物の目撃情報があったと。

外部犯の可能性が出て来た。



現場に戻った麗子。

目撃した人から話を聞く。

タキシードみたいなピシッとした格好で、

右手を痛そうに押さえていた男だと。

それを聞いて影山を思い浮かべた麗子は、

慌てて影山を捜す。

捜してる途中で、天道家のキッチンに倒れていた

宮地を見つけた麗子。

物音がして振り返ると影山が・・・

手にはナイフを持ち、包帯に血のようなものが。


「あなたが犯人だったの? 影山?

あなたは昨日、この家に侵入し剣持留美を殺害した。

そして、その罪を宮地沙織に押し付けようとした。

ここで彼女を殺して、全てを終わらせる気だったの?

ねえ、正直に話してよ。 答えなさい、影山!!」





いやいや、影山は犯人じゃないでしょう。


お嬢様、思慮が浅いにも程がありますよ。


しかしなんだね。


お嬢様が自分の執事を速攻犯人だと思うなんて、


仕え甲斐のない主だわ(-_-;)


まずあんな台詞吐く前に聞きなさいよ。



にしても、最後の影山の顔が凛々しくていいわね(>艸<*)


次回が最終回なんて寂しいわ・・・





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コメント (2)
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