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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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日産クーデター?と公益通報

2019年01月21日 14時45分42秒 | えいこう語る

▼天下の日産自動車が赤字となり、外国からトップを入れたら、瞬く間にV字回復をさせたというミラクルを起こしたのが、カルロス・ゴーンだ。

▼グローバル経済の世に、もはや日本式の経営感覚は通用しないのではないかというイメージを、私たちは実感した。少し大げさだが、1945年の敗戦と同様の感覚を味わった人も、少なくなかったのではないか。

▼「無条件降伏」状態の日産に降臨したゴーンの、独裁経営には驚く。かつて最強と言われた日産労組など、ひとひねりだ。日本の経営陣も「ゴーン従属」体制一色になってしまったようだ。

▼2006年に施行の「公益通報者保護法」は、一定の要件を満たした内部告発を「公益通報」と名付け、通報した社員に対する解雇の無効や不利益な取り扱いの禁止など保護措置をを定めている。会社への忠誠義務と公共性という社会共同体への忠誠義務の衝突が生じた場合、公共性が優先すべきだというメッセージが込められた法律だという。
        櫻井 稔著「内部告発と公益通報」より

▼この本には、米国内での内部告発者事例を調べた結果が報告されているが、ほとんどが職を失い、中には家を失い離婚し、自殺に追い込まれた者もいるという。ここから内部告発者はハッピーになれないという、巷の理解が生まれると指摘している。

▼だが日産の場合は、執行部がゴーンの不正経理の実態を知りながら、それを証拠として蓄積し暴露したようだ。西川社長が記者会見で、ゴーンの逮捕を発表するという異例の行動に出た。

▼この行動は、トップ下ろしのクーデターではないかと見えた。さらに役員会議などで処理できないものかと、一般の人は感じたのではないだろうか。

▼私は、三越デパートの社長解任事件を思い出した。社長のワンマン経営が目に余った経営陣は、社長解任に出た。社長は根回しを十分できたとして会議に及ぶが、全員に近い役員が、社長の交代を要求し、社長は解雇されたという事件だ。

▼日産もなぜ役員たちで、このような行動が出来なかったのか。それほど「ゴーン従属」体制が、経営を蝕んでいたのだろうか。

▼この事件「公益通報」というより「密告」という感じがするのは私だけなのだろうか。それは私の狭隘な、日本人気質によるものなのだろうか。

▼1972年の「沖縄返還協定」。当時の佐藤総理はこの実績でノーベル平和賞を受賞した。この協定は、米軍用地復元補償費400万ドルを米側が日本に払うことになっていたが、実は日本が肩代わりするという密約があった。

▼この密約を暴露したのが、元毎日新聞の西山記者だ。これは後に、米公文書に記載されており、事実は証明された。だが、この密約の入手先が、西山記者と個人的関係にあった女性外務官だったことから、事務官は国家公務員法違反で逮捕された。密約は「機密漏洩」にすり替えられ、男女関係による倫理上の問題と、世間の注目を浴びさせられた西山記者には【懲役4ヶ月執行猶予1年】の判決が下された。

▼ここに【安保ただ乗り論】というものがある。米公文書には「返還後5年間は、基地施設改善費として6500万ドルの提供、また那覇空港からの米軍移転では、代替施設を提供するため、2000万ドルの日本からの前払いが合意」されている。※(移転が遅れたため前払いは見送られた)

▼さらに1978年度からは、在日米軍駐留経費【思いやり予算】が発生している。「安保ただ乗り」とは、なんと沖縄にとっては、顔に泥を塗られた感じだ。それがノーベル平和賞とは。ノーベルだって墓の下で「平和はお金で買えない」と叫んでいるのかもしれない。

▼無賃乗車をする人を「薩摩の守」という。薩摩の守忠度(ただのり)をもじったものだ。琉球国が1609年に薩摩藩の侵略で支配下におかれ、廃藩置県後沖縄県となった。昔は薩摩に、現在は米国に「ただ乗り」されている。なんと歴史のいたずらか。

▼さらに沖縄密約の当事者佐藤元首相は、60年安保条約改正の時の岸元首相の弟だ。そして「対米従属総理」と異名をとるアベ総理の祖父が岸だ。沖縄は我が国の歴史に翻弄され続けている「南の孤島」なのだ。

▼だがここで、一人名誉を回復しなければならない人がいる。薩摩の守忠度だ。平忠度といい、平家の総大将平清盛の弟なのだ。歌人としても有名らしい。

▼忠度は、一の谷合戦で命を落とした。その時、鎧から歌の一首が見つかったという。
【行く(ゆき)くれて 木(こ)の下かげをやどとせば
 花やこよいのあるじならまし】
※旅の途中日が暮れて、桜の木の下を今夜の宿とすれば、桜の花が主人としてもてなしてくれるだろう。
「ただ乗り」だなんて不名誉を、撤回してほしいものだ。

▼薩摩の守は「ニチベイ」に踏みにじられる今の沖縄をどう詠むのだろうか。

▼間もなくアベ総理は、日ロ首脳会談に赴く。北方領土返還の前提となる「平和条約締結」が主目的だという。【ロシヤ密約】はあるのか?。アベ総理、毎夜大叔父の佐藤栄作日記を、熟読しているに違いない。

▼今日のテーマにあわてて戻りたい。小林旭の歌に「自動車ショー歌」というのがあった。
♪あの人社長にしたくって♪ニッサンしたのはカルロス・ゴーン♪てなてなおだてにすぐルノー♪ここらで止めてもいいコロナ―♪。

▼私の替え歌は、適当すぎて鐘が一つでした。
ゴーン!

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