▼更迭という文字は、字面から見ても意味が希薄に感じられる。大臣更迭ではなく【大臣失格】というのが妥当に思う。
▼失格であれば議員資格が失われるというような、強いイメージを与えることができる。更迭という文字は繰り返すごとに、単なる“交代”としか感じられないからだ。
▼新聞各社も、明日からは“失格”に統一してほしい。また大臣失格者が出そうだからだ。
▼【軍隊とは、具体的には、組織体の名称は何であれ、その人員、編成方法、装備、訓練、予算等の諸点から判断して、外敵の攻撃に対し国土を防衛するという目的にふさわしい内容を持った実力部隊を指す。この解釈を一貫させていけば、現在の自衛隊は、その人員・装備・編成等の実態に即して判断すると、9条第2項の「戦力」に該当するといわざるをえないであろう】。芦部信喜・高橋和之補訂「憲法第四班」岩波新書。
▼なぜ憲法解釈を引用したからというと“更迭”ばかりに集中し、肝心の「憲法第9条」をないがしろにしているからだ。こんな国会議員であれば、全員が“議員失格”だからだ。
▼防衛力強化に関する政府の有識者会議が、防衛費増額の財源として歳出改革のほか、増税などの幅広い国民負担の必要性を訴え、相手国のミサイル発射拠点など直接たたく、敵基地攻撃能力の保有についても総理に提言すると、22日の北海道新聞に掲載されている。
▼この記事を目にする北朝鮮の金正恩はどう考えるだろう。日本がその気なら先制攻撃をかけ、日本に核ミサイルを撃ってやろうと?!。
▼北朝鮮のミサイル発射の軌跡を見れば、どうやら函館市を狙っているように思える。先日も我が国のEEZ内の松前町沖に落ちた。
▼松前や江差を狙っているわけはない。日本周辺で一朝有事ともなれば、米軍が駐留する可能性があるのは、空港や港湾の整備が整っている函館市だ。
▼先日「病院船」の法案も可決されたようだ。病院船は災害時に活用するが、戦争時に船内での手術などで活躍する。その係留地に函館港という声がある。地元選出の国会議員も誘致に熱心だ。
▼何度も繰り返して言うが、1997年8月29日付「朝日新聞」。「日米新ガイドライン協議中に米国から日本側に対し、有事使用の可能性のある民間空港と港湾は、北海道は千歳空港、港湾は苫小牧と“函館”」が挙げられているからだ。
▼函館港は最近駅周辺の若松埠頭を、大型クルーズ船の入港を目的に水深を掘り下げ、9万トンクラスの入港が可能となった。
▼近くの西浜埠頭は水深14Mだ。米空母の入港は可能だ。函館市は人口減が全国で最も早い都市とされている。人口が少なければ軍港化には向いている?!。
▼私は嫌な予感がする。市は観光都市を目指すが、国は函館市の軍港化を目指しているのではないかと。函館市議会で、観光活性化への発言は多いが、軍港化懸念の発言は果たしてなされているのだろうか。
▼来春には市長選と議会選がある。市長は役所出身の二人が戦う。市議は定数に対し、一人しか候補がいないといわれている。
▼函館市は活性化の旗印ばかり目立つが、停滞気味はさらに続くような気がする。我が国の誇りである「憲法第9条」。この旗印こそ、今最も多く掲げなければならないと思う。
▼“更迭”自体にはなんの罪もないが、更迭は日本語から消去してほしい。危機感の薄い言葉に見えるからだ。
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