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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
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改憲と改元(元号改正)

2017年10月16日 11時59分32秒 | えいこう語る

▼今回の解散選挙、大義名分など全くなくとも、アベ政権は安泰だと予想されている。もし、選挙結果がそうであれば、日本の戦後が終わるのは、2020年かもしれない。選挙後、国民がアベ政権続投を支持したと断言し、本丸である「憲法改正」へと、まっしぐらに、進軍ラッパを堂々と吹き鳴らすことになるに違いないからだ。

▼政治日程は、2018年は今回の選挙で改憲派が多くなることから、国会での改憲発議。2019年は、新天皇誕生の慶事にあたるので、「新しい日本」を象徴するような元号になるだろう。その余波で、一気に「国民投票」の実施だ。

▼2020年の東京オリンピック。現時点での日本選手の活躍は、どの種目をとっても素晴らしい。金メダル獲得数は、日本が一位になる可能性を秘めてきた。世界一を目指すオリンピックには「国威発揚」という側面があるが、我が国は、そのスローガンを前面に出した、第2回東京大会にするだろう。

▼それは「敗戦国日本」の汚名を、「勝利国日本」へと変身させる、歴史修正主義の一環だ。もちろん、米国からの押し付けとされる現憲法も、一緒におさらばしようという、アベ総理の目論見のようだ。

▼16日の衆議院選に関する北海道新聞の記事の大見出しだ。「憲法考える暇なく流されはしないか」の中で、北海学園大憲法学部、岩本一郎教授は、「憲法とは00が00を守らせるルール」と、立憲主義に基づく回答を期待したが、生徒の8割が違う答えを出したという。ある生徒は「憲法は国家で一番大事な法だし、まず国民が守らなければ」と言ったという。

▼選挙権を18歳まで下げたのは、そんな状況を把握して「国民投票」に臨むということなのだろう。アベ総理が、風呂場で口ずさむ歌が聞こえてくるようだ。♪知らず知らず歩いてきた 細く長いこの道 振り返れば遥か遠く 故郷がみえる・・・♪。アベ総理は、憲法解釈と同様、詞の解釈を間違え「改憲の詞」と考えてえていやしないだろうか。皆さんも、この詞、あらためて読んで下さい。たぶんアベ総理は、この曲名も「この道しかない」と覚えているようだから。

▼オリンピックの前年に、新天皇即位で改元が行われる。世の中がお祝いムードに包まれる中「平和で安全な東京オリンピック」をテーマに、国防重視の憲法改正国民投票へと、一気に大手をかける。それは「敗戦後の昭和と続・昭和」に君臨していた「日本憲法」にも、同時に退位していただこうということだ。

▼14日の北海道新聞「各自核論」の中で「元号」について、九州産業大佐藤直樹名誉教授が、こう論評している。日本人は正月になると新年とし、忘年会に見られるように、昨年のことはチャラにして、忘れてしまうという傾向がある。1年ごとに歴史が分断されてしまい、西暦のような「直線的時間」の上にあるのではないので、過去の歴史の総括の上に立って、未来にわたり長期的な展望を描くことが苦手だという。それは、歴史の流れを切断する元号の使用が、日本人の「円滑的時間」の意識をますます強固にするとし、改元を見直すべきだという。

▼改元が、昨今、日本の政治に見え隠れする、歴史修正主義の基盤となる考えかもしれない。敗戦後の昭和と、それに続く平成を忘れ去り、同時に、押し付け憲法にもおさらばするという、戦後政治の、すべての負のスパイラルをチャラにする「ゼロ戦特攻作戦」なのかもしれない。それが「戦後レジームの解体」というなら、アベ総理の目的も、より鮮明になってきた。

▼2020年8月の東京オリンピック。憲法は改正され、軍隊となった自衛隊が完全武装してテロからの攻撃を守る。金メダルの度に翻る日章旗。挨拶の総理は「みどりのタヌキ党」の百合ちゃんか、そして大会委員長は、森元総理に変わり、功労者のシンゾウさんか・・・。

▼改元が改憲の足がかりだとすれば、天皇制なるものは改元により生かされ、その改元を、時の為政者が利用するという日本独自の構図は、西暦の連続性(直線的時間)と違うようだが、類似しているようなところもあるようだ。

▼ちょっとの意見の違いで、離婚に走る夫婦がいる。別れてしまってから、相手の良さに気付いても遅い。よく話し合うことが、平和的解決の最大要素だろう。

▼ブログを書いている最中、来客があった。ある候補の東京事務所の秘書だという。こんな田舎まで来ての選挙だ。「憲法改正」「大間原発」この二つが、私の家族の投票基準だ。いろいろ考えさせられる選挙だけれど、デモクラシーの語源は「市民の権力」だという。

▼我が家の庭の「みどり」の葉っぱも色好き初め、物思う秋だ。団塊世代の、私たちの千秋楽が近づいている。明日、期日前投票に出かける。「市民の権力」を行使するために。

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