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今日ギブスが取れる。
初ギブスで最初はちょっと楽しんでいたものの(のんきだなぁ)
やっぱりすっごく不便でもうギブスにも飽いていたところだ。
すっかり慣れた病院通い。
早起きして、病院に行った。
まずはレントゲンを撮る。
ドクターの指示表をレントゲンの受付に出すと
金額を言われるので料金のチケットを購入
待合室で待っているとそのうち看護士さんが呼びにきて
レントゲンを撮る。
出来上がったレントゲン写真を受け取って
今度は診察の受付に行き
予約表とそれに書いてある診察料分のチケットを買い提出。
待合室でまた待っているとそのうち看護士さんが呼びにきてくれる。
さてようやく診察。
撮って来たレントゲン写真を確認して
さていよいよギブスを取る。
ギブス経験者から、電動のこぎりみたいなので切ると聞いたけど
看護士さんは、なんと大きなニッパーみたいなのを取り出して来た。
そして、ギブスを装着時に過度な圧迫を防ぐ為に少し開けていた溝に
おもむろにそのニッパーを差し込み、開いてこじ開けようとし始めた。
しかし、ギブスは上手く開いてくれない。
そうすると今度は先生と看護士さん二人掛かりで
その溝に手をかけて人力でこじ開けようとし始めた。
ええ!?そんな力づくなの??
しかし意外にそんな力づくでギブスはメリメリと開き始めた。
でもそれにも限界があり、全部きれいに開いてはくれない。
そうしたら、先生、私に手を自分でひきだせと言って来た。
えええ!?いやいや、引き抜けって言われても!
まる1月ギブスをしていた腕はすっかり筋肉が退化し力が入らず
しかも変に力を入れると骨折箇所がすっごく痛いじゃない。
それでも必死でギブスを開こうとしてくれている先生と看護婦さんに応え
私もがんばった。どうにかこうにか腕がギブスから抜けた。
ふぇぇぇ~、なんだろ、この民間療法的な手作業は。
病院ってこんなんだったけ?
立派な器具が揃った日本の病院をふと思いだした。
なんとか取れたギブス。
でもそこにはむごい現実が待っていた。
私の腕は毛をむしった鶏ガラのように痩せ細り
圧迫され続けた肌はカサカサボロボロ、毛穴は赤くただれている。
しかもすっかり筋肉の落ちた腕は
肘の曲げ伸ばしはおろか
自分の腕の重みも支えられずワナワナと震えつづている。
酷い。。。
その痛々しい自分の腕をみて
はじめて事の重大さに気がついた。
ずっとギブスに守られていたから分からなかったのだ。
この腕、本当に治ってるの?
元のように戻るのだろうか。
先生はこれからリハビリに通うようにと言って診察を終えた。
無事、ギブスは取れたけど晴れ晴れしくない。
全く言う事をきかない見知らぬ左手に
不安の雲は大きく広がるばかりなのでした。