カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

バースデー旅行 in パリ(4)

2014-08-02 23:55:47 |  └・フランス
ボンジュール、パリ!

あんまり朝は得意な方じゃないけど
おいしいクロワッサンがあると思うとがんばって起きれる不思議。

どうやら牛乳アレルギーらしいので普段は飲まないカフェオレも
パリっぽいというだけで飲めてしまう単純さがわりと心地いい私だ。

朝食を済ませて、そのままフラフラ散歩。

フラフラ。
目的のないそれすら楽しいパリ。

朝の散歩を終え、友達と合流。
仕事でパリのオペラ座に行くというのでくっついて行った。

パリのオペラ座、何度も前を通ってるけど、
一度も入ったことがなかったから興味津々。

豪奢で華やかでロマンティックな内装もさることながら
私を驚かせたもの、それはシャガールの天井画。

それは今までみたどんな素晴らしい天井画よりあつく熱を持って
ジリジリと胸を締め付けてくる。
ああ、これがパリなんだ。
おしゃれで、すました街じゃない、
熱く、華やかに、生きることを謳歌した街だったんだ。
その熱を今ひしひしと感じつつ、
この旅の帰路についたのでした。

バースデー旅行 in パリ(3)

2014-08-01 23:47:03 |  └・フランス
ジヴェルニー村から戻って、泊まらせていただいている友達と合流
夜のパリに連れて行ってもらった。

エッフェル塔、夜も美しい!

ひとりでどこでも行くくせに、わりと用心深い私は
知らない街で夜一人歩きをしない。
でもこの街に住む友達と一緒なら安心ね。

何度も訪れているパリだけど、今まで見たことのない夜の景色に
見とれている今宵なのでした。

バースデー旅行 in パリ(2)

2014-08-01 20:04:39 |  └・フランス
ボンジュール、パリ!

朝はビックリするほど薄いサクサク層のクロワッサンでお目覚め。

リッチなバターと小麦の香りが否応なく幸せにしてくれる。

早起きして、旅にでる。
するりと動き出す電車とともに41歳のスタートは好調。
 
やって来たのは「モネの庭」があるジヴェルニー村。
ずっと、ずっと来てみたかったモネの世界。
そうして以前来たときはまだ春も訪れる前で、
庭も閉まり、ただ光と影だけがある物悲しい景色だった。

花が咲いたらまた来よう、そう思って、今日やって来た。
 
村について、花のあふれる公園でまずは腹ごしらえ。
本当にいつも思うけど、何でパリのバゲットってこんなにおいしいのか!
香ばしい麦の香りにつられて、つい1本平らげるところだった。

さて、エネルギーチャージしたところで、
念願の「モネの庭」へ。
 
 
花があふれる、まさに溢れる庭を抜けて、睡蓮の池へ。

私がこの世の絵の中で一番、一番好きなモネの睡蓮の絵が描かれたところ。

私が見た絵の中にはいつも風がそよそよと吹いていた。
風に吹かれて水面を踊る光、
音楽にも似た穏やかな静寂、
そんなものをイメージしていた。

でも実景は違った。
全てを無様なまでに照らしだす夏の強烈な太陽の中で、
水は沸き立ち、木は騒ぎ、花はありったけの色をまき散らす。
生きている、
無様なまでに生きることを欲している。
生を望むその姿は狂おしいほどに美しい。

鮮烈な夏の景色に、今はっきりと目が覚めた気がしたのでした。



押し掛けバースデー旅行 in パリ

2014-07-31 18:46:51 |  └・フランス
誕生日、特にいいこともなさそうなので、
いい一日にするべく旅に出た。
いい日、旅立ち、ちょっと意味違う?
でも、なんかいいことないかなぁ、って腐ってるのは性に合わない。
というわけで、大好きなパリへ!
 
パリ在住のお友達の家に泊めてもらえることに。
自ら、ロゼワイン持参で参上。
宿泊のお礼の夕飯も作ったところで、
私の誕生日に強制的に乾杯してもらった。
もう、こうやって一緒に乾杯できただけで十分すぎるぐらい嬉しいのに、
「もー!なんで先に言わないの?ケーキぐらい用意しといたのにっ!」って
急いでアイスケーキを買ってきてくれた。

こんな破天荒な私につきあってくれて、
本当にほんとうにありがとね!

こんなに情けない私でも、
思いやってくれる人がいることが世は情け。
どうか、与えてもらった幸せを
倍に返せる強くて大きな私になれますように。

恋するパリ(2)

2013-12-07 23:13:37 |  └・フランス

灰色の空にさえ美しく映えるパリ。

曇る心の中に昨日見つけた小さな思い、
朝焼けの美しさをそっとその人に送ったら返事が返ってきた。
え!?パリにいるの??いいねー!
思いもかけずそこからメール会話はもりあがり、
なんだかちょっとだけ幸せな気分。
つながるって嬉しい。
その会話の中でいいよね、と話に上がったカフェへ。
やっぱりパリに来たら朝カフェオレしなきゃ。

カフェオレを飲みつつ、地図を広げて今日の計画ひとり会議。
地図を広げていたので、
となりの毛皮を着たゴージャスなご婦人が親切に声をかけてくれた。
まだどこに行くとも決めてなかったので、
おすすめの場所を聞くと、
お連れの紳士と話し合いつつ
私の手帳におすすめの場所を書いてくれた。
少しだけだけどおしゃべりもして、
なんだか楽しい今日の朝。


サンジェルマン教会の前にクリスマスマーケットがでてた。
おいしそうなお菓子屋かわいいサッシュについつい手がでそうだったけど、
ここはぐっと我慢。いるものだけ買おうね。

先ほどのご婦人おすすめのロイヤルパレスに行ってみようと
オペラ座前を通り過ぎ、

矢印のしめすままお庭に入る。

入って、抜けてしまった。。
れれれ?入り口はどこだったんだろう。。
ま、いっか、また今度ちゃんと調べてこよう。

そして次の目的地サクレクレール寺院へ。
ここに来たのは寺院からの眺めもあるけど、
そのすぐ近くにある香水の瓶屋さんに行きたかったから。
前回ここでシックなデザインのアトマイザーを買ったのだけど、
すっかり気に入ってしまったので色違いでもうひとつ欲しかったのだ。
買物しながら、お店のおじさんとおしゃべり、
これ前も買ったのよ、気に入ったからもうひとつ買いにきたの。
おじさんはすっかり気を良くしつつ、
日本から来たの?日本でもネットでも買えるよと
かわいいお店オリジナルのポストカードをくれる。
日本人だけど、イタリアに住んでるのというと、
うらら~、と大げさに驚いてくれる。
話が盛り上がったついでにこの辺でおいしいクレープ屋があるか聞いてみた。
そしたら、この辺はクレープ屋だらけだよ、
100のおいしくないクレープ屋と1つのおいしいクレープ屋があるけど、
どっちがいい?
もちろん、おいしいほうがいい!というと
君はいい選択をしたね、ハッハッハーとおじさん高笑い。
道を説明してくれようとして、ここでおじさんの英語力が尽き、
ああ、もう途中まで連れてってあげると、曲がり角まで一緒にきてくれた。

おじさん曰くこの辺じゃ唯一おいしいクレープ屋さん。
いや、ほんと!唯一は知らないけど、本当においしかった!
薄くパリッと焼き上げられたがもうほんと最高。
そば粉の香ばしさとミルク卵、もしかしたら少し小麦粉?のつなぎがなめらか。

そして具はシンプル派の私にはベストの卵、ハム、チーズ。
ああ、もう、なかから卵とろ~りなんてもう完敗。
おいしすぎる~~。
おじさんおすすめ本当にありがとう!

あ、もちろん、お供にシードルも忘れてません。

デザートクレープまでしっかり平らげたら、
さ、お散歩の続き。

まずはサクレクレール寺院へ上る

パリを見下ろす快感。


そこからプラプラプラと坂を下っていく。


地図を見つつ、歩けると無謀にも判断してみたものの、
実は結構あった道をひたすら歩く。
パリは何度も来たけど、この辺は初めて通るなぁ。
まだまだ奥は深い。

途中お店をのぞいたりしつつ、
ようやく目指す広場に到着。
ちょうどマルシェをやっていた。
ああ~、色々おいしそう!

試飲やってるよー、という呼び込みにつられてワインバーへ。
あるワイナリーさんがワインの試飲会をやっていた。
上品な奥様が丁寧に説明してくれる。
でもフランス語がわからないので他の人の後ろでそっと聞きつつ、味見、味見。
なかなかおいしかったな~。

そしてさすがに歩き疲れてしまったのでもうここでワインタイム。
フルーティーなものが好きなんだけどどれがおすすめ?と聞くと
ワインバーのキュートなお姉さんがこれをすすめてくれた。
これ、最初に立ついちごのような香りがとってもいい、
そしてフルーティーでなめらかな口当たり、
甘すぎず、でも辛すぎず、みずみずしい透明感。
とってもいい!これ大好き!
ああ、イタリアじゃ売ってないんだろうな~。。
買って帰りたいけど、飛行機手荷物だけで来ちゃったから無理よね。。
ええい、おかわりだー!飲んで帰ってやる。

おいしいワインですっかり上機嫌な私。
最後にエッフェルさんにご挨拶。
どんよりと得体の知れない不安から逃げるようにしてきたパリ、
その不安が解消された訳ではないけど、
パリのキラキラにふれて、心のキラキラがちょっとよみがえった気がする。
ありがとう、パリ。やっぱり大好き!
短い旅だったけど色々楽しめたパリの思い出を胸に空港へ。
夕飯は最後においしいポールのサンドイッチを待ち時間に食べる。
私の恋するパリ、また来るね。

恋するパリ(1)

2013-12-06 23:19:46 |  └・フランス

逃亡の果てにたどり着いたのはパリ。
なぜって、そこは私が恋してやまない街、
そして、自分の原点を見いだした場所。
迷った時にはここに戻るんだ。

美しい夜明けをエッフェル塔と一緒に迎えながら、
心をじっと澄ます。
曇る心の中で見つけた小さなひとかけらの思い、
この美しい夜明けを届けたい人。。

お菓子のようにかわいいパリの街を歩き、
まずは大好きなオランジュリー美術館で
モネの睡蓮を堪能。
半分眠ったようにぼんやりと絵の世界に入る。
睡蓮の花を揺らす風が私の心の中にも吹く気がする。


チュイルリー庭園の端っこで朝ごはん。
ここに来る途中で買ったもの。
バケットのおいしさはいつもながら、
何このアップルパイ、超おいしい~!
甘すぎず、りんごの爽やかな酸味が引き立つ
少しだけ残る果実のシャキッと感
パイ生地のバターの香り。
はぁ~~、なんておいしいの。。
ああ、パリ。だから好き!

美しい冬の日。


クリスマスの飾り付けがされた街をお散歩。
冷たい空気を切るように歩く。
心の中までチンと冷えきって、感覚がなくなり
辛かった事さえ辛くないように感じて来た。
目に飛び込むかわいい景色を映画を見ているように
実感もなくただただ追う。

ようやくお昼ごはん、
老舗のビストロへ。
店は忙しさに殺気立っている。
私がおぼろげなフランス語で一人だけど席はある?と聞くと
ちょっと待ってて!と乱暴にあしらわれ、
それからかなりの時間待つ事になる。
イタリアでも忙しいとかなり雑な扱いを受けるが、
もうちょっと思いやりがある気がする。
とにもかくにも都会は冷たいのね。
待っているのもヒマなので観察していると、
殺気立っているのは給仕長のみで、
他の人は気の毒そうに待っててねと小さく声をかけてくれる。
給仕長、どうやら全部自分で仕切らなければ気が済まないらしい、
殺気立つ忙しさの原因は自分で作っているのではないか、ふむふむ。
みんなで分担して仕事すればいいのにね。
任せるってことが長の仕事なのではと思う。

そんな暇つぶしの人間観察の末、
ようやく席に通された。
もう座れてほっと一息である。
相変わらずビリビリと働く給仕長さん、
パタパタと私の席を用意し、またクルクルとフロアをまわったあと、
ようやく注文を取りに来てくれた。
また下手なフランス語で話すとイラつかれそうなので英語でオーダー。
私がしっかりランチセットとワインまで注文したからか、
ま、よし、みたいに下がっていった。
その後はパンを追加してくれたり、ワインを注いでくれたり
甲斐甲斐しくお世話してくれた。
ん~、きっと悪い人ではないのね。

さて、注文した野菜のココット。
お野菜をココットに入れてオーブンで焼いただけ、
そう思えば思うほど、なんじゃこりゃー!のおいしさ。
野菜のほんのりとした甘み、旨味、香りがふわふわと広がる。
バケットもとってもおいしくってパクパク食べちゃって、
ワインもおかわりしちゃいます。
シンプルだけど、ああ~、なんておいしいのパリ。
そして何よりもこの温かさが
凍り付いた私を内側から暖めていく。

立ちっぱなしで待ってたのは辛かったけど、
おいしかったから、結果よい思い出となってしまった。
おいしいって最強ね。
 
たくさん待って、ゆっくり食べたせいで、
すっかり夕暮れ模様のまちをまた散歩。
今まで歩いた事ない道を選んで歩けば、
なんとそこは中古カメラ屋さんがたくさん。
妙なテンションになりつつショーウインドーを覗き込む。
ああ~、いいなぁ、こんなにたくさん中古レンズが売ってる。
フィレンツェは街が小さすぎて店も少ないし品薄。。
あ、コレ!と思いつつ、そんなお小遣いは持ち合わせてないので通り過ぎる。
いいもん、また買いにくるから。

街に灯がともりはじめた。
黄昏時のパリは最高にロマンティック。

今までは一人旅だし、用心して一人で飲みに行くなんてしなかったけど、
パリをより満喫するために挑戦する事にした。
でも用心深い私は、できるだけ危なくなさそうで、
宿へもほど近いところを下調べして行った。

ホテルに併設されているとーってもおしゃれなバー。
ちょっとお高いのがつらいけど、
だから客層もへんじゃないし、お店の人もちゃんと親切。
でもこんな素敵なバーでひとりなんてさみしいかも。。
独り酒になれない私はぽつねんとしつつ、
ひたすら飲み、おつまみのチーズをほおばる。
あ、チーズ、うま!
ロゼワインにはできれば氷入れないでほしかったけど、
これが正しい飲み方なのかな?
さみしく心の中でひとり会話。
変なお客にならないようできるだけ行儀よく穏やかに過ごしつつ、
誰彼構わずこぞって話しちゃうイタリアを懐かしく思ったりした。

パリの夜はゆっくりと鈍色の帳を引きながら更けてゆくのでした。

南仏の夏休み(18)~カンヌ

2013-07-30 22:34:35 |  └・フランス
最近のSNSは便利な物で、
旅の経過をちょくちょくアップしていたら、
今カンヌにいるんだけど来ない?と別の友達から書き込みが。
ちょうどマルセイユから東に向かって移動中の私たち。
え!途中下車していけるじゃん!行くっ!
とまあ、とにかくフットワークの軽い私。
旅の友に話したら”ええでー”と。
んんー、さすが、旅の道連れになる友である、イケてるっ。

というわけで、カンヌ途中下車。


ああ、なんでしょ、この一点のかげりもない明るい雰囲気は。
特になにがあるってわけでもない海のリゾート地
ゆとりある人たちのゆとりある夏休みが広がっている。
ああ、こんなところで、何にもせずにのんびり、
お金と時間をおしげもなく浪費するって、
なんかすっごく贅沢な気がする。
一度、一週間でいいからやってみたいなぁ~。
あ、いやすぐ退屈しちゃうかな、しちゃうかも笑

カンヌといえば映画祭!
うん、この世界は見てみたい。
きらびやかな世界への好奇心と、映画で知的欲求も満たされて、
きっと退屈することなんてないと思う。

カンヌに滞在中の友達と合流してランチ。
ここまで来たら、どっぷり夏リゾートなお店でと、
海に向いた外席のあるお店へ。
観光客向けのパサッとしたお店かと思いきや、
お店の人の対応も気さくで親切でとっても居心地よかった。

ロゼワインもあけちゃって、
ほろ酔い楽しい昼下がりなのでした。

南仏の夏休み(17)~ふたりマルセイユ

2013-07-30 22:08:03 |  └・フランス

昨晩、旅の目的「マルセイユでブイヤベース」をおいしく果たした私たち。
今日は移動日だけど、ちょっと早起きして、
マルセイユのシンボル、ノートルダム・ドゥ・ラ・ガルド寺院へ。

マルセイユの町を見下ろす丘の上に立っていて、
町のどこからもこの寺院が見え、まさに町のシンボル。


教会の先端にはイエスを抱くマリアの像が天に向かって立つ。
教会もそれなりに大きいのだが、
バランスに的にその大きな教会にも大きすぎるのではと思う立派な像だ。
それは、どうしても願いを天に届けたいと願った人々の
思いの分だけ大きいような気がする。


内部もとても素敵。
美しい装飾もそうなのだが、
ここへ願をかけて叶った人々が
感謝のしるしに、マリア様に寄贈した品々がたくさんに飾られている。
港を見下ろす丘に立つここは海、航海を見守る寺院として有名で、
航海の安全を願い、また不運にも事故に見舞われた船の安全を祈ったそう。
その願いがかなったお礼の品々で教会内は埋め尽くされている。
その品々は、海に出た人の無事を祈る家族の切なる願い、
幸運にも助かった人の感謝の気持ちをいまでも留めているようで、
見ているとこちらも胸が熱くなる。
人を思う気持ち、感謝の気持ちこそが
この世を救うのではと思う。

観光として色々な教会を見てきたが、
生きている教会をはじめて見た気がする。
人々の願い、それを天に届ける仲介所としての教会。

大抵の教会は人の迷いを諭し、良い方向へ導くために
心を落ち着かせる静寂な空気をたもっているのだが、
ここはまるでちがう。
愛する人を思う人々の無垢なる願いに満たされて
淡い光を帯びているようだ。
その思いはここで強く凝縮され、
光のようにまっすぐに天に向けられる。

心をぴちょんと聖なる泉にひたしたように、濯がれ、
そして強くあたたかい光に満たされた気がする。
全身が感動でいっぱいになった。
ああ、とてもいい場所だ。

教会の丘から見た海。
なんて美しい青なんだろう。。

あ、監獄島イフが見える。
物語にも描かれた島。
そこだけ、そこはかとなく異様な雰囲気もあり、
うん、物語がうかぶのも分かる気がする。

旧港へおりてきた。
ちょうど魚市場が立っていた。

おお、何の魚か分からないけど、いっぱい捕れたね。

今しがた漁を終えて帰ってきた船、
そこからすぐに荷揚げして、その場で売られる。
そりゃあ、最高に新鮮でしょ!おいしいでしょ。

町中の他の市場にも寄ってみた。

おお、立派なカルチョーフィー。
やっぱりプロバンスの野菜は活きがいい!

さすが、漁港。
店先に並ぶお魚も豊富。

人々の思いと、日々の生活に触れ、
観光物件を見るよりもはるかにマルセイユを見た気がする。

1泊したけど、正味1日もなかったマルセイユ滞在。
でも、楽しかったな。
そして、この町がなんだかとても好きになった。
誰かに「マルセイユはフランス一治安が悪いんでしょ」と聞かれたら、
それはわからないけど、でもとても素敵な町だよと答えたいと思う。

楽しい思い出を胸に、私たちは次なる目的地へ向かったのでした。

南仏の夏休み(16)~マルセイユでブイヤベースを!

2013-07-29 23:30:36 |  └・フランス

エクス・アン・プロバンスから電車に乗ってマルセイユに戻って来た。

今日はここに泊まるので早速ホテルにチェックイン。
フランス一治安が悪いときいたし、
建物も昔はきれいだったんだろうけどなんとなくくすんでるし、
ちょっとここの町に泊まるのは緊張してたけど、
狭い安宿の割には、なんかちゃんとしてそうな感じに一安心。

荷物を下ろして、エクスで買ったお菓子で一休み。
どちらもしっかりとした風味と素朴な甘さで疲れた体を癒してくれる。

ほんの少しの休憩後、私たちはまたソワソワと町に出かけた。
じっとしていられない性分の私たち。

まずは港へと向かう。

なんだか好きだなぁ、この港。
観光地ときれいに整備されているせいか、
港特有の、どこかしら隅のほうに巣食う仄暗い雰囲気がここには感じられない。
ただ青く、その先に道を開く、希望とまではいわないけど、そんな感じを受ける。
きっと何かを求めたくさんの人がその道をゆき、
またきっとたくさんの物がここへ届いたんだろう。
その軌跡が青い道のように見える。


さてさて、今夜はこの旅のメインイベント!
”マルセイユでブイヤベース!”

ブイヤベースはマルセイユの名物。
私は、ある小説を読んで以来、ずっとずっと憧れていたのだ。
ブイヤベースをウエイターに注文し、食べる、というだけの短編小説。
小説の内容ももちろん印象深く良いのだが、
なにぶんそこで描写されているブイヤベースのおいしそうなこと。。
いつか本場で食べたいと思っていた。

しかし、元は漁師が食べる郷土料理だったブイヤベースは、
そのおいしさから、今や高級料理に。
そしてなぜか2人前からしかオーダーできないお店が多く、
一人旅でそれを食べるのはなかなか難しい。

なんとなく南仏に旅行に行こうかなと思っていたところ、
たまたま友達が南仏を経由してスペインに旅行する計画だと知って、
じゃあ、予定をあわせて、二人でアレを食べにいこう!となったのだ。

期待に胸を躍らせてお店に向かった。
お店は港から小さな丘をひとつこえた小さな入り江にあった。
海に向いた広い窓ガラスがいい雰囲気のお店。

いちごのスパークリングワインの食前酒と突き出し。
ただのスパークリングワインでなくていちごってところがおしゃれ!
突き出しもおいしくって、気分も盛り上がる。

ブイヤベースに合うと言われているカシの白ワインも頼んで
よしこい、こちとら準備万端!

さて、とうとうやってきました”スープドポアソン”
ああ、どんな味がするんだろう。。

それは濃い深い、海中の魚を凝縮したような味。
おいしいけど、うーん、なんだか私の想像と違う。
小説を読んで、勝手にそれは澄んだ極上の野菜のブイヨンの魚版みたいなイメージでいたのだ。
そういう研ぎすまされた、洗練された一滴ではなく、
なんていうか、、こちらよりというか庶民的というか、
んー、全てを入れて溶かして凝縮しましたっ、的な感じ。
口の中にまったりとざらりと残る魚の旨味、
そしてその向こうに魚が生きてた頃の臭い、
深いというよりは広いものをギュッとしたしたようなスープ。
ふむむ、小説とは違う、というか私の想像が間違ってたけど、
でもこういうものであれば、これはこれで、おいしい。

パンを浸したり、アイオリソースをトッピングしたりしつつ
スープをたのしむ。

そしてひととおりスープを楽しんだ頃に出てくるコレ。
このスープを作るのに使ったお魚さんたち。
出汁は出きっているけど、そこにスープを絡めていただけば
それはまたおいしい。

噂にはきいてたけど、結構ボリューミー。
いつの間にか私たちは黙々と食べ進める事に専念。
それでも完食はむりだった。。

でもでもおいしかった!ごちそうさま。
こんなおいしい夜を共有してくれた友達に感謝。

夢が叶って満足満腹、
小さな入り江の美しい夜景に見送られながら帰路へついたのでした。


<ブイヤベースを食べたお店>
■Chez Fonfon
140 Vallon des Auffes, 13007 Marseille, France
04 91 52 14 38