カメラといっしょ★

地元福岡~イタリア留学からワーキングビザ取得しての海外生活を写真で綴るつれづれ日記

親愛なるリチャードへ

2012-03-17 21:44:17 | └・リチャードへの手紙
 
あなたがいる空も曇る事はありますか?
それともいつも美しい青空でしょうか。
私の住む世界は晴れたり、ひどく荒れたりします。
覚えていますか?あなたもいた世界です。

私は今、霧煙る曇天の下にいます。
視界は白く煙る霧の中、先を臨むことも出来ません。
足下も悪く、下を見て歩かなければなりませんので、
容易に顔を上げることも出来ません。

耳だけが研ぎすまされて、
私はある音を聞くようになりました。
命が削れる音。
幼い頃には伸びていくばかりのようだった命は
いつの間にか伸びることを止めただ削られていくだけになるのですね。
おてんば放題だったあなたの小さな私も、すっかり大人になりました。
あなたの空を見る日もそう遠いものでもないようです。

私は恐れています。
いつか命が尽きて、あなたの空を見る日がくることではなく、
晴れないこの世の空の下を生きていくことが本当は怖い。
怖くて下を向いて歩いているばかりです。

でも、空が晴れないのなら、自ら照らせる私でありたい。
勇気を持って今一度、空を見上げよう。
その空の向こうにあなたがいるならきっとそこは青空。
恐れることなどきっとない。

私が見上げるあなたの空がいつも平和でありますように。

最愛の父の命日に、冥福を祈って

トスカーナの春を遠乗り

2012-03-16 23:01:20 | └☆イタリアぶらり旅
春、よく晴れた今日、
私たちはかわいい相棒のコルサ、すっごく早く走る自転車でちょっと遠出。

向かったのはトスカーナ出身の自転車選手バルタリの博物館。
フィレンツェから自転車で1時間弱で着く。
ひとつ丘を越えなくてはいけないのでそれがきついけど
あとはオリーブ畑が広がる平野を、
さっき上った坂の勢いでシャァーーーーと一気に走り抜ける。
ああ、爽快!
春の光にきらめく草花を揺らして、私が春風になった様。

途中立ち寄った自転車屋さんにこれからバルタリ博物館に行くといったら
今日開いてるかな、オレ友達だから言ってやるよと連れてってくれた。
そして、多分開ける気などなかった博物館を開けてくれて、
支配人みずから案内してくれた。
ん~、イタリアでは何より知り合いパワーだな。
自転車屋のおじちゃんありがとう!

思ったより広いフロアにずらーっと自転車が並ぶ。
自転車をこよなく愛したバルタリが収集した古い自転車、
ちゃんと自転車の歴史を踏むように並べられていて、
支配人のおじいちゃんの説明をきくと、さらにそれが良く分かって面白い。
普段当たり前に乗っている自転車も、
こんなにたくさんの技術革新をもとに今あるかと思うと感動すらする。
 
あ、これがバルタリさん
ジロ・デ・イタリアでは山岳賞を通算7回受賞、
総合優勝3回、その他各自転車レースで活躍した銘選手。

自転車狂の連れは貴重なアンティークの自転車、パーツを見つけては
嬉々として写真を撮り回っている。
そこまではマニアな話にはついて行けないのでしばらく放置。
 
でも、確かに自転車ってフォトジェニック。

まだまだ見足りなそうな連れ
でも、支配人さんがとってもお昼を食べに行きたそうにしているので、
あえなく退散することに。
私たちもそういえば自転車を走らせてハラペコ。
 
帰りは盆地のフィレンツェに向けて一気に下り降りる。
シャァーーーーーーーーーーー
くぅぅぅ、爽快!
で、町に下り降りて最初に見かけたBARでお昼。
小さなBARでパスタはレンチンだから微妙だったけど、
パンがやたらにおいしかった。
見たら来る人は皆、パンに好きなハムを切って挟んでもらってパニーノを食べてる。
しまった、多分、あれが正解だったな。
ま、だけど運動して空腹だった私たちにはやっぱりちゃんとしたご飯だね。

そして、デザートは私のお気に入りのジェラート屋さん。
ちょっと郊外にあるため自転車でなくては行けない。
お気に入りのピスタキオ&チョコレート。
ここのは食感がなめらかで、華やか香ばしさがおいしい。

ジャラートもとろけるような春の陽、
相棒と走った楽しい遠足は心地よい疲れと共に
心に爽やかな風を通してくれるのでした。


<ジャラート屋さん>
■GELATERIA IL SORRISO
Via erbosa, 70 ,Firenze, Italy
tel: 055.689007

おしゃれカフェでランチ

2012-03-13 16:37:14 |  └・カフェ&BAR

お友達と近所のカフェでランチ。
とかくフィレンツェは田舎なもので、
モダンなおしゃれカフェなどあまりないけど、
ここは、白い内装とアーティスト作品が飾ってある
モダンでちょっとおしゃれなカフェ。
ランチプレートもあったりして利用し易く、
のんびりなかなか居心地よいスポット。
味もなかなか良いおいしいランチをいただき、
たくさんおしゃべり。

それでもおしゃべりは尽きず、
ケーキを食べにお気に入りのチョコレート屋さんへ移動。
あれ、昨日も来たけど。。
でもあるケーキは昨日と違うのがここの楽しさ。
毎日だって来ちゃいたい。
今日は赤胡椒をきかした大人のチョコレート。
ピリ辛の胡椒の風味がビターチョコレートによくあって
このスパイシーさがたまらなくおいしい!!

のんびりと春休みみたいに過ぎて行く今日なのでした。

<ランチをしたお店>
■cuculia
Via dei Serragli, 3r, Firenze
tel 055 2776205
http://www.cuculia.it/

<ケーキを食べたお店>
■ Coccole Cioccolato
Vai Ginori 55/57R Firenze
Tel 055.294750
http://www.coccolecioccolato.it/

チョコレートのある午後

2012-03-12 15:24:26 |  └・ジェラート&ドルチェ

私が愛してやまないもの、チョコレート♡
フィレンツェにある大好きなチョコレート屋さんへお友達と出かけた。
比較的素朴なお菓子が多いイタリアにあって、
珍しく繊細で、手の込んだフランス菓子風のケーキがここではいただけれる。
でもいつも同じケーキがある訳でなく、
その日作りたいケーキを作るのでその日何があるか分からない。
そういう所はすごくイタリア的(笑)
でもおいしいし、何があるか分からないのも楽しいから好き。
今日はチョコムースにベリーのソースを閉じ込めたもの。
甘いチョコに酸っぱいベリーはとってもよくあう。
んん~、おいしい♡

おいしいチョコレートと、
お友達との楽しいおしゃべりと、
人生はなんて幸せなんだって思える午後
春の日はのんびりと過ぎて行くのでした。


<チョコレート屋さん>
■ Coccole Cioccolato
Vai Ginori 55/57R Firenze
Tel 055.294750

只今納豆大量培養中

2012-03-11 18:01:27 | ★イタリア留学日記

ご飯の時には必ず納豆を食べていたほど納豆好きの私。
イタリアでも納豆は売っているのだが、
3パック5ユーロとなるともはや高級食材。
日本に居た時のように毎食納豆を食べる訳にはいかない。
泣く泣く納豆を我慢する日々だったのだが、
ふと、遊びに行ったお友達の家に納豆マシンがあるのを発見。
喜び勇んで借りてきた。
本当にできるか半信半疑だったけど、
いや~、できるもんだね~。
豆がねば~と糸を引いた時の感動!
やったー!毎日納豆生活が戻って来る。
うれしいよー、納豆マシンありがとう!
張り切って大量の納豆の作り置きをしている日曜日なのでした。

サントスピリットの古物市

2012-03-11 16:43:57 | └☆イタリアぶらり旅
サントスピリット広場では日曜日に市場がたつ。
第2日曜日の今日は古物市。
 
古物市マニアな連れは毎週いそいそとひとりで出かけるのだけど、
今回はなぜか私を連れて出た。天気いいからかな。
 
 
古物市は不思議な空間。
すてきなアンティーク品もあるけど、
ごちゃまぜに色んな物が売られてる。
その中からいいものを探すのが得意な連れ、
変な物を見つける方が得意な私。
誰かに送ったら絵はがきが売られてる。。
買う人いるんだろうか、、
いるから売られてるんだよね。

赤い、、、らくだ??
ただひなたぼっこしてるだけのように見えるけど、
君は売り物?
 
 
なんでもない平和な日曜日の陽の光にさらされて
並ぶ摩訶不思議な物たちの
なんともシュールな姿にクククと笑えてしまう。
今日も平穏にのんびり過ぎて行くイタリアの春なのでした。


<サントスピリット広場の古物市>
Piazza S.Sprito, Firenze
毎月第2日曜日(8月はお休み)

ミモザ色の午後

2012-03-08 18:30:18 |  └・Ristorante/Trattoria
 
明るい春の陽の今日、
フィレンツェの大好きなお友達と
大好きなレストランでランチ。

旬の素材のおいしさをそのまま活かすイタリア料理の伝統を当たり前にやっているだけ、
シンプルで気取らない、温かくおいしいここの料理が私は大好き。

トマトのパッパルデッレ
シンプルだけど、なんだかんだ言って一番おいしいパスタ。

ハンバーグ
脂身の少ない赤身のお肉は旨味たっぷり。
付け合わせの玉ねぎの甘酢炒めがとってもいい味。

お友達がたのんだプロフィットロール
オレンジを効かせて

そして私がたのんだチーズケーキ
こちらもオレンジピールのソースをのせて。
濃厚なチーズケーキにほろ苦のオレンジピールがよくあってとってもおいしい!
ああ、このケーキ、ツボ♡

気がつけば、ご飯はシェアしたのに、
デザートは1品ずつたのんでいる私たち。
料理ももちろんおいしいけど、
やっぱりデザートもおいしくっての満足度でしょ。
 
カーテン越しにそそぐ春の日差しにくすぐられて
私たちは10代の女の子みたいに笑い転げながらたのしいランチ。
見上げれば春の青空、温かな光、何はなくとも幸せな午後。
今を盛りに咲くミモザの黄色の美しさに
目を細めているのでした。

<ランチをしたお店>
■Osteria i Riffaioli
via del Ponte alle Riffe, 2-4/R (angolo via Boccaccio)
Tel:055 50 88 070
http://www.osteriairiffaioli.it/

サヨナラニッポン

2012-03-03 16:51:29 | ★イタリア留学日記

怒濤の一時帰国を終え、日本を発つ。
くたくたに疲れきった体に流し込むビールはほろにがく
さよならの味がする。
これからの行く当てもないままに旅立つ。
不安はジャンボジェットの大きな翼になって私をイタリアに運ぶ。
どうしても進まなくてはいけない。
それが人生。
さよならニッポン
また会う日まで。