あなたがいなくなってから何年経ったでしょう。
生きる事で精一杯で、あなたを思い出す時も少なくなりました。
でも私は今、あなたの愛がどれだけ深く大きかったか痛感しています。
側にいても、離れていても、
あなたの愛がどれほど温かく力強く私を包んでいたか。
泣きべそをかいても、
すぐに元気に笑った私は、
あなたの愛に包まれて安心していたから。
私の泣き声を聞くと
あなたは駆けつけてきて、
私を大きな腕に抱きかかえて、
ピタッ、ピタッといいながら背中をたたく。
ピタッと泣き止むおまじない。
大の大人が必死にピタッと言ってるのがおかしくって、
直に私は笑い出す。泣きながら笑い出す。
泣きながら笑っているうちに、
なぜ泣いていたのか私は分からなくなる。
あなたの温もりの中にいると、
泣くほど辛い事なんてないって思えてくるから。
あなたほどに私を愛してくれる人はこの世にいない。
その温もりを失って、
この孤独に今、声を上げて泣いてしまいそうだ。
今、泣き出したらきっと一人では泣き止めない。
だから泣かないように、必死で堪えている。
堪えて、堪えて、泣いてないけれど、
堪えきらない思いがもう喉を切り裂いて叫び出しそうだ。
それでも私は泣かない。
あなたに安らかであってほしいから。
私を心配してもう心を痛めて欲しくないから。
私が泣かないようにあなたが守ってくれたように、
あなたが痛まないように今度は私が守るよ。
どうか、どうかもっと強くなれますように
この孤独に耐えられる強さを
大切なものを守れる強さを
あなたのいる空がいつも穏やかでありますように。
最愛の父の命日に、冥福を祈って